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『一緒に働きたい人』14人目: 自分のポジションを示す人(でもクライアントの前では控えめに)

ここでいう「ポジションを示す」とは、選択肢があった時に、自分がどっち側なのかを明瞭に示すことを意味する。

とある戦略コンサルタントが、選択肢を抜けもれなく用意して、理論整然とそれぞれの選択肢のいいところと悪いところを説明する。

そしてクライアントに問う。「どの案にしますか?」

クライアント「うーーーん、どれにしようかな? これは迷うな、、、 あなたはどれがいいと思う」

コンサルタント「私の個人的な意見は関係ないです。意思決定のために必要な情報は全て用意してあります。決めてください」

クライアント「うーーん、そう言われてもなー」

カット。やり直し。<テイク2>

(タイムマシンで時間が戻って)
そしてクライアントに問う。「どの案にしますか?」

クライアント「うーーーん、どれにしようかな? これは迷うな、、、 あなたはどれがいいと思う」

コンサルタント「私は、案Aがいいと思います。今のマーケット状況と御社の体力を考慮すると、小さく始めて大きく育てる案Aがベストと確信しています」

クライアント「そうか。そういう考え方があるんだな。じゃあ案Aでいくよ」

一見よさそうだが、のちのち問題になるパターンである。案Aがうまくいかなかった時に、「あなたが言ったからやったんじゃないか」的なトラブルになる可能性がある。

カット。やり直し。<テイク3>

(タイムマシンで時間が戻って)
そしてクライアントに問う。「どの案にしますか?」

クライアント「うーーーん、どれにしようかな? これは迷うな、、、 あなたはどれがいいと思う」

コンサルタント「社長、そういいながら実は考えありますよね。それを聞かせていただけないですか?」

クライアント「まーーー、あると言えばあるね。いろいろ考えたけど、私は案Aがいいと思ってる」

コンサルタント「私もそう思ってました。次のページをめくってください。ここに私の推奨を事前に書いておきましたが、案Aです」

クライアント「おーそうか。これは自信をもってやれそうだ。サンクス」

もしお互いの考えがずれていたら、ここからヒートディスカッションをすればいい。

いずれにしても自分のポジションを明瞭に示す。そういう人と一緒に仕事をしたい。

p.s. 
タイムマシンで時間を戻すというのは、大学時代の宴会芸でよくやっていたことを思い出しました。


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