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『一緒に働きたい人』12人目: 自分なりのこだわりがある人

戦略コンサルタントは、その仕事のやり方で、大きく2種類に分けられる。

1種類目は、自分が期待されていることをこと細かに理解して、期待と実態がずれないように細心の注意を払ってやる人である。

このタイプの人は、確認作業にぬかりがない。上位マネージメントから要求されたことを逐一明確に言語化し、「これでいいですよね」と何度も確認し、ずれがない確証を取ったのちに、実際の仕事に着手する。

そして少しでも進んだら、「この方向で大丈夫ですよね」とすぐに確認し、ズレなく仕事を進めていく。

結果、大過なく仕事は終わり、無駄な手戻り作業もなく、時間も適切で、問題なくプロジェクトが進行していく。

戦略コンサルタントの鏡ともいうべき働き方をする人である。

2種類目は、自分が期待されていることをなんとなく雰囲気で理解して、自分なりに解釈し、自分なりに進める人である。

このタイプは、さらに2種類に分かれる。
1つは、単に仕事のやり方をきちんと確立しておらず、なんとなくやっているタイプである。このケースは一般的に悲劇的な結果になることが多い。戦略コンサルティングは、とにかくタイムパフォーマンスが重要で、期待された結果が、期待された期間で出てこないと、プロジェクトが大変なことになる。このタイプがプロジェクトメンバーにいた場合は、大抵プロジェクトが遅れ、そのフォローを上位マネジメントがやる状況に陥り、みんなで火事場という状態になるケースが多い。
ただ、それはそれで毎日が文化祭の前日という感じで、楽しいとも言えるかもしれないが。

もう1つのタイプは、期待されていることを、その期待値以上の結果で出そうと虎視眈々と狙っているタイプである。このタイプは、細かくは確認しない。重要なポイントさえ分かったら、あとは自分で考えた方がいい答えが出せると確信しているタイプである。そこには人に言われてやりたくない、自分なりのこだわりが必ずある。

なんとなくよさそうに感じるが、実際このタイプは、すごくハマるか、おお外しするか、結果が博打になるケースが多い。

そして自分なりのこだわりがあるから、おお外しした場合は、再起不能のダメージを受けるケースが多い。そして再起不能になると、これ以上プロジェクトは続けられなくなるので、メンバー交代ということになる。

メンバーとしてはリスクが高い。

ただ、ここでハマった場合のインパクトは大きい。そしてその当人もその経験が大きく成長できる。

博打のコントロールが得意な私としては、こういう自分なりのこだわりをもったメンバーと一緒に働きたい。


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