マガジンのカバー画像

経済的自立を目指した高配当企業の株価データ分析

16
高配当企業を対象として、株価を分析する手法を統計の解説とともに具体的に提示します。 週1~2の頻度で更新します。
運営しているクリエイター

#探求学習がすき

【経済的自立へ向けて】高配当企業の株価データ分析 その11:関係は1つの数字で表現できる

※登場する株式会社は全て架空の会社です。 前回の宿題は、 「関係の深さ、浅さを分かりやすく表現する方法がないでしょうか?」 でした。 ※宿題の文脈を確認したい人はこちら 関係をみるための鉄則は、散布図を書くことです 以下は、東京の気温と株式会社サマーの株価を2軸にとった散布図です。 おーこれは、きれいに正比例してますね。 次にこちらは、東京の気温と株式会社ウィンターの株価を2軸にとった散布図です。 こちらは、きれいに半比例してますね。 関係には2種類あり、1

【経済的自立へ向けて】高配当企業の株価データ分析 その12:相関詐欺師

※登場する株式会社は全て架空の会社です。 相関詐欺師の手口 その1 相関詐欺師 A氏「株の保有期間と株の収益は、反比例します。数字で証明しましょう。統計の専門用語で恐縮ですが、この2つの変数間の相関係数は-0.91で、非常に強い負の相関関係があるという結果になっています。」 素直な人「そうなんですね。じゃあ売り買いは頻繁にやった方がいいんですね。」 A氏「理解がはやいですね。その通りです。」 A氏のこの主張のベースになっているデータは以下になります。 A氏も実はきちん

高配当企業の株価データ分析 その13:株価の関係はさまざま

それでは具体的に、高配当企業同士の株価の関係についてみてきましょう。 まずはじめは、日本製鉄と住友化学。 この2社の株価はかなり正の関係が深そうですね。実際相関係数も、0.93です。この2社は、コロナ時はほぼ、同じような株価の推移してきたと言えます。 次に、出光興産とセゾン情報。 こちらは、負の関係がありそうです。実際、相関係数は-0.45と、ある程度強い負の相関関係がみられます。一方が高い時はもう一方は低い、一方が低い時はもう一方は高い、という関係をはぐくんできまし

高配当企業の株価データ分析 その16:シリーズ全体の最終回 また会う日まで

前回の宿題は、 「株価データの分析の場合、複数の企業を組み合わせてリスクを下げることを考えた時に、どの特徴や性質で分類するといいでしょうか?」 でした。 宿題の文脈を確認したい場合はこちら。 ここで表を2つ共有いたします。 以下は業種ごとの高配当企業の株価が、前月と比較して上がったか(↑)、下がった(↓)を時系列で示したものになります。1つ目がコロナ前の平常時、2つ目がコロナ時です。 ちょっと面白いですよね。 このグラフで私が着目したのは、上がると下がるのパターンです