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【日記】(4/28-5/5)大人の自由研究~水耕栽培で無農薬エディブル薔薇を育てる~

※追記していく方式にしていこうかと思いますが、あまりに多くなったらまた考えます。

1日目 薔薇が届いた。嬉しい!!植え替えをした。結構立派な若い苗でもう葉が茂っている。縦に根が伸びているが、ハイポニカのキットだと横に根を伸ばす感じで少し心配だ。根が大きかったのでハイポニカキットの一番上の穴が足りず、カッターで掘って広げることになった。

しかし木が斜めになり、安定していない。明日様子を見てあまりに安定しないようなら、養生テープで発泡スチロールを固定すべきだろう。

PH計を調整せず使用してしまったが、今のところPH濃度5.5、温度18.5で薔薇に必要な環境はクリアしている。一週間ごとに確認していきたい。

2日目

特に何も起きない。薔薇の木が傾いているのが気になる。

3日目

薔薇の葉を確認している時に大変なことに気づいてしまった!薔薇が病気だ。

実は到着した時に白いものに覆われた葉があり、気になって捨てた。本日見たところ、よく見ないと気づかないほどだが、白い粉をまぶしたような葉がいくつかある。

薔薇の病気について学んだことからするに、これはうどんこ病ではないだろうか。

なんとたった3日で病気に直面してしまった……原因はカビで風に乗って感染するので、日に当てるためにベランダに出すならビニールハウス購入が急務である。

うどんこ病には重曹水が効くと言うので、1000:1の割合で作った重曹水を霧吹きに入れた。これを朝夕薔薇にかけて、カビを抑えていこうと思う。カビの胞子は細かいので、葉から消えたように見えても少なくとも二週間ぐらいは続けていきたい。

余談:バジルをすぐ近くに置いていたので、おそらく胞子がバジルにも飛んだ。植物にもソーシャルディスタンスが必要な時代かもしれない。

4日目

重曹水を朝夕二回かけた。薔薇の葉全体に白い粉状のものが一気に広がっている気がする。これは手で擦るとすぐ落ちるので重曹だと思う。水で葉を拭いて重曹がたまらないようにしてやるべきかもしれない。とりあえずこのままとする。

また見つけ次第できるだけひどいものは摘んでいるが、葉に小さな黒い穴が開いているものやカッターで切ったような切れ込みが入っているものがある。これはどういう原因なのかがよく分かっていない。虫かもしれないが、葉の裏を見ても見当たらない。

薔薇は私の寝床の側においてあり若干不安だが(それを言うならうどんこ病のカビの胞子も飛んでいる!)、とりあえず様子見とする。

5日目  

一番上のつぼんでいた葉が若干開いてきた気がする。

今日は根を固定する一番上の発泡スチロール部分を引き剥がし、PHと温度を測った。

Ph6.5 温度 22.5℃ 

基準内に収まっている。Phの値が酸性に傾いていたらまずいが、アルカリ性によっている分には特に大きな問題が発生しているとは言えなさそうだ。

それよりも溶液が少なくなっているのが気になった。構造上、溶液の上にプラスチックの仕切り板(穴空き)があり、その上に根を固定した植物が乗っている。(気になる方はホームハイポニカのサイトを参照されたい)仕切り板の上の溶液が少なくなっているので、薔薇の根が乾燥してしまう恐れがありそうだ。(根が乾燥すると植物は死んでしまう)

これを防ぐため、500mlの水に1mmずつホームハイポニカ液を加えたものを新たに加えた。

木のような立派な根から白く新しい根がいくつか出ているのを発見した。変化がなく不安だったが、少なくとも成長はしているようだった。

花が咲くのは9月のため、今はひたすら株を養うのみだ。

余談:今回袋に穴が空いており、溶液を少々こぼしてしまって大変な目にあった。何しろ水耕栽培は部屋の中なのだ!防止を兼ねて、今まで水はね防止に敷いていた新聞紙の下に、丈夫なビニール製のゴミ袋を敷いて防水を万全にした。

6日目

全ての芸術というのは無用なものである、と言ったのはワイルドである。無用なものを作る言い訳は、それを作り出す人間がそれを著しく崇拝するからこそ許され、有用なものを作ることはその作り手がそれを崇拝しない限りに置いて許されると彼は唯美主義的な見解を述べている。

なぜ薔薇日記のはずがこう哲学的な話になったかというと、エディブル薔薇というものを育てることの意味について考えていたからである。

ワイルド的に言えば、薔薇を美として崇めるなら「食べられる」などという有用な目的を追加してはならないことになる。私は薔薇を部屋で育てることについてある種の反社会・反資本主義的行為(つまり意義はあるが有用ではなく難しいこと、評価されえぬこと)を楽しんでいるという感覚があるのだが、ワイルドによれば私は薔薇の美を崇拝するために育てているのではなく、薔薇を賞味するという現実的で有用な目的のために育てていることになる。それはすなわち薔薇の美の探求者たりえないということになる。

だが、ここで一言述べさせていただきたいのだが、現代社会に置いて薔薇を食べる意味というのはあまりない。食物という面から言えば栄養価、育てやすさ、安価さなどに置いて勝る商品が跋扈している。薔薇が食用として珍重されるとしたらその芳しい香りや色、花の形、愛の象徴としての意味によるところが大きい。

つまりは私が薔薇の花を食用として育てるのは、生ある薔薇の花だけでなく薔薇を加工して、様々な面から薔薇の美しさ・香り高さを味わいたいからである。確かに薔薇の花のみに特化した栽培に比べれば純粋さにかけるかもしれないが、これもまた美の探求である。

……と、ワイルドの言葉を思い出したことによって感じた感慨をつらつら綴ったが、薔薇日記に入ろう。

重曹が葉に残っているように見えるので、今日は水スプレーを朝全体的に行った。洗い流したことを願う。葉の蕾が開いて、新しい若葉が出てきている。この調子で株が丈夫になることを願っている。

7日目 新しく開いた葉が増えた。昨日新しく開いたばかりの葉に白いもや状のものが見られる。ということはこれは重曹ではなさそうだ。やさしく水で白い葉をできるだけ拭いて擦り取った。ひどいようなら明日重曹水で葉を一枚一枚拭いた方が良いだろう。

天気が良さそうなので、洗剤で洗っておいたベランダの置台に昼間出すことにする。日光を浴びて大きくなりますように。(この時、私は後に襲われる悲劇に気づいていなかったのである)

水と接する根の根本に白いものがあり、不安だ。指で擦るとすぐ取れたが、黴ないようにしたい。日光を防ぐためアルミホイルが届き次第貼りたいと思った。

なおあまり良くないかもしれないが根をチェックしたところ、白い新しい根が長く伸び、縦横無尽に走っていた。成長している!


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