Bounty Dog 【清稜風月】150-151

150

 櫻國組の人間2人と2種の亜人は、ヒュウラとコノハが滞在して28日目の早朝に、山の頂上付近にある一軒家の居間に集合していた。睦月とヒュウラが寝ていた和式の布団は、押し入れに収納しておらず居間の隅に畳んで置かれている。日雨も今日は朝食(あさげ)作りを辞めていた。コノハも風呂は昨晩入ったので、銭湯へのGOはしていない。フローラルな香りは放っていないが、身は清潔な状態になっていて人間として問題無くYESだった。
 朝食は抜きだが、代わりに温かい緑茶と酢昆布が其々の傍に置かれていた。ヒュウラだけ人工の味付けがされた昆布では無く素焼きキノコ数本と海苔付き醤油煎餅3枚が傍に置かれている。キノコを食べて煎餅は放置している狼の亜人を”指令塔”代わりにして、睦月とコノハは狼の首に付いている通信機能付き首輪から発せられる、シルフィ・コルクラート保護官の声に耳を傾けた。

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