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ワクチン接種しないと出世できない?|~ワクチン接種が必須になり始めたアメリカの企業やレストラン~

お久しぶりです!UNPLANスタッフのデリスです。

コロナウイルスが世界中に蔓延し日常生活がすっかり変わってしまってから既に一年半以上が経ちました。
やっとワクチンが打てる状況になり、世界中の人々の接種が進んでいます。
あと少し我慢すれば平穏な日々が戻るだろう!と希望を持ちたいところですが、
ワクチンだけではコロナを完全に収束できないため、マスクを着用せずにお出かけができる日はまだまだ先でしょう。

私の母国がアメリカですので、家族からアメリカのコロナ状況を聞くことが多いです。
自分の家族は6月の時点で全員接種が終わって、送ってくれる写真を見るとみんながマスクをしていません。
「いいなぁいいなぁ」と思いながら家族の笑顔がちゃんと見える写真を眺めています。

しかし、私が思っていたほどアメリカは日本と比較してワクチンの状況がそこまで進んでいないかもしれません。

アメリカのワクチン接種状況にビックリした

Our World in Dataによると、8月23日の時点でアメリカのワクチン接種率は60.41%に達しています。2回目接種まで完了した人が51.16%で、1回目接種が終わったのは9.25%。
「ふむふむ、悪くない」とつぶやいた自分が数秒後に日本の接種率を見てビックリします。
日本人の40.94%が接種完了者で、11.67%が1回目の接種ができています。合計52.61%の接種率です。
アメリカにいる家族や友達が日本より2、3ヶ月早く接種していた印象があるのに、接種率は日本と8%しか変わりません。なぜ?

調べてみました。

The Atlanticが7月20日に出したニュース記事によると、ワクチン接種が開始された頃と比べてアメリカの接種率の増加がものすごく停滞しているようです。
4月は1日あたりの接種回数が350万回だったのに、
7月はワクチンを簡単に予約できるようになっているにも関わらず、1日の接種回数が4月の4分の1に減少しました。

その理由は?

人口の4割ほどがワクチン接種を希望しないからです。
今アメリカの接種率が60%ならワクチン接種希望者は大体打ち終わっているということですね。

接種率が上がったと同時にアメリカの感染率が確かに減りました。
それでも8月23日の新たな感染者数が15万人でした。
その内コロナで死亡した人の98%~99%はワクチン接種していない人です。
接種しない人がいる限りコロナは消えない、そしてコロナ以前の様な生活に戻れないことが分かってしまいました。

では、接種したくない人にしたいと思わせるしかない!
と思うかもしれませんが、実はThe Atlanticによると、コロナの情報で人を怖がらせることはあまり効果がないというデータが出ています。
一瞬だけ恐怖や不安を感じさせることはできても、その後は忘れてしまう人が多いらしいのです。
つまり、人の意思を変えようとする対策はあまり効果がありません。
効果があるのは人の行動を変える施策です。

アメリカ企業はワクチン接種の願望のない人に接種をさせる

実はアメリカのめちゃくちゃでかい企業が従業員にワクチン方針を出し始めています
皆さんが聞いたことのある会社を幾つかあげます。

【出勤する従業員全員にワクチン接種を必須にした大企業】
・Google
・Facebook
・Uber
・Twitter
・Walmart
・Goldman Sachs

わお!

Disneyも、月給社員にも時給社員にも接種必須方針を出しました。
しかも現場で働く従業員は方針が発表されてから60日間以内に接種必須という期限も付けられました。

そしてNetflixもアメリカの撮影現場に立つキャスト、スタッフ全員に接種必須にしました。

かなり厳しくなってきましたね。

しかし、アメリカで一番厳しいと思える大企業は高級レストランチェーンを持つUnion Square Hospitality Groupだと思います。

Union Square Hospitality Groupは公式サイトに9月7日よりスタッフだけではなく、12歳以上のゲスト全員にも2回目の接種を必須にすることを発表しました。
その理由はスタッフ、ゲスト、コミュニティの安全を確保するためだそうです。
CEOのダニー・メイアー氏はインタビューで状況が良くならない理由が接種していない人がいることを述べました。
スタッフが足りているかという質問に対してダニー・メイアー氏は「足りていない」と回答したものの、新しい方針のおかげで新入社員を採用することは難しくないと思っているようです。
「それ大丈夫なの…?」と思う人が多いかと思いますが、
ダニー・メイアー氏によると、常連さんからは割とポジティブな反応があり、
「また安心して外食できる」という声が多いらしいです。

実はUnion Square Hospitality Groupだけが特別な例なのではなくて、アメリカ全体が積極的にワクチン接種強制の方向で動いていると思います。
ニューヨーク市も9月13日より屋内活動に1回目の接種証明を求め始めることを発表しました。
UNPLANと同じ宿泊業でいうと、ニューヨーク市にあるPUBLIC Hotelも、9月5日より接種完了証明を持っているゲストだけを受け入れることを発表しました。

そろそろアメリカ全国でワクチン接種方針を出すことが当たり前になることが想定できます。

日本にもワクチン接種に関する様々な議論があると思いますが、
近いうちにアメリカの様に会社が動き始める可能性が十分にあると思います。

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