「チルい」ってなんだよ
「エモい」ですらギリギリ理解しているかどうかなのに。
最近よく「チルい」という言葉を聞く。日本語の進化は止まらないのだ。もはや”エモい”と”チルい”は日常にまで侵食してきている。
「あ〜、この曲チルいね」とか「この夕日の感じ、チルくない?」とか聞くものの、一体どういう意味なのか。
きちんと日本語の進化についていきたい。ということでチルいを考えてみよう
チルいとは
引用元:ズバトピ
「チルる」って…なんかのキャラクターみたいになっちゃってるじゃん。
とにかく「落ち着いてる」「リラックスしてる」という意味だとされている。
ひとまずの結論として「チルい=落ち着く」と捉えていれば問題はなさそうだ。
しかし、僕はそれだけじゃないと感じる。
チルいにはもっともっと奥深い意味が込められている気がしてならないのだ。
ただ単にリラックスしている状態を指すなら「落ち着くね〜」とか「リラックスできるわ〜」と言えば済む話だ。
わざわざ「チルい」という表現を使う意味とは…
曲で考える
ヒップホップが語源ということもあって、チルいは曲の感想として使われることが多い。
ここでは「落ち着く曲」「まったりしたい時に聞きたい曲」を選んでみた。
・SIRUP/Synapse
知人曰くこの曲は最高峰にチルいらしい。なるほど確かに落ち着く。何よりおしゃれだ。朝じゃなくて日が暮れ始める頃に聴きたくなる雰囲気が漂っている。
・LUCKY TAPES/Gun
2年くらい前に知ってずっと気に入っているこの曲。これもチルいに分類されるだろう。
おしゃれで落ち着く。あとPVの加工がミニマムで嫌味がない。聴いてると帰りたくなる。例え家にいても帰りたくなっちゃう。
・BASI / これだけで十分なのに
落ち着く音とボーカル。
自然と身体をゆっくり横に揺らしてしまいそうになる。この曲も「チルい」と言えるだろう。
「これだけで十分」と優しく語り掛けるBASIさんの暖かさが身に沁みる。
ただ単にオシャレであればいい訳ではない。音の数が少なめ且つ、語りかけるようなヴォーカルで構成された曲が「チルい」と言われやすいみたいだ。
文章で考える
「エモい」は感情を揺さぶられることとされている。感情が高まって衝動を抑えきれなくなりそうな瞬間がエモらしい。
ただ最近は何にでも「エモっ!」「エモ…っ!」「ぇも・・・・」と言いたがる人が増えてきている。
海見ただけでエモくなる人種が急増中だ。
おっと、話が逸れてしまった。
きっと「エモい」と「チルい」は対義語に近い。
”衝動に駆られて動きたくなるのがエモ”に対して”とにかく静かにその場に留まりたい。何にも邪魔されずに、じっと雰囲気に酔っていたい。”という感情がチルいの正体なのかも。
例えば
この文章は僕にとって「エモい」
具体的な年代とバンドやメンバーの名詞が出てくるからだ。自然と昔を思い出して「うわー、そうだったよなあ。よし、今日は久しぶりにあの曲聞こうかな」と思う。これぞ感情が高ぶってアクションを起こす「エモ」だ。
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この文章はどうしようもなく「チルい」
自分の体に、心にそっと染み込ませて置きたい。
誰の意見を聞きたいわけじゃなく、ただ自分の中に留めて置きたいと思う。
「エモい」も「チルい」も共感が軸になっている。明確な違いは、そのあとに行動を起こしたくなるかどうかだ。
こう考えると割と腑に落ちるような気がする。
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一人でドライブに行って海の近くで黄昏ている時。
好きな人と一緒に部屋で映画を観てる時。
忙しい平日から解放された僅かな休日。
「この時がずーっと続けばいいのにな。」と思った時に、チルいと呟いてみよう。
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