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響け歌声

女もこどもも?

今回、私たちが聴こうとする聖書の言葉はこの一節です。

 「その日、人々は大いなるいけにえを屠り、喜び祝った。神は大いなる喜びをお与えになり、女も子供も共に喜び祝った。エルサレムの喜びの声は遠くまで響いた。」(ネヘミヤ記12章43節)

 何度も読み返しているうちにエルサレムで発せられた喜びの声が遠くまで響いたのは、その直前に書かれている「女も子供も共に」(日本語訳の記載通り、こどもを子供のまま使います)、だったからだと気づきました。「女も子供も共に」という言葉は、ネヘミヤ記の中では「すべての人が」を表すために何度か登場します。この言い回しは「そんな人たちもが」という意味で、「それほどまでに多くの人が」を意味しているようです。そもそも、コミュニティの中で「成員」とはされていなかった女も子供も共に、と記すことで、その喜びが津々浦々、隅々までに及んだと言い表しているのでしょう。誰もがこれを喜んだ、女も子供もその喜びの席に仲間に入れてもらってよかったなあという穏健というより、鈍感な考え方を私もかつてはしていました。しかし、女も子供も共に喜べることがほとんどなかったということもこの言葉で表されています。本来、喜びはコミュニティの成員とみなされる人々のものだったのかという、なんとも、モヤモヤとした思いになります。

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