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虎に翼 第40話 神回

どんなに悲しい映画でもドラマでも絶対泣けない私が、今日は堪えました。涙
第1回目からこのドラマの勢い、濃さ、深さに毎度毎度共感しては寅子とともに
不条理な世の中に怒り、立ち向かい、励まされてきましたが、今週の展開の厳しさに、時代の変えようのない重さに歯を食いしばるしかない。

信用のない女性弁護士だから、社会的信用を得るために結婚する。
世の中が戦争に向かい男子は徴兵されていく中で、問題を一人で引き受けることになる寅子。
ところが妊娠がわかるとあんなに自分を弁護士への道へ導いてくれた先生も、上司も皆母になることを一番に勧める。
そして、その苦悩の中、全てを受け止めて包んでくれる夫が戦地へ招集される。
その時残した言葉は、
自分の心の正しさを大事にする人生を生きてほしいと、、、
そして出征の日。二人が最後に交わしたのは変顔
その顔が涙で崩れそうになる優三の表情に全国が胸を打たれたことでしょう

いつもついXを傍に見ているドラマに、このシーンが始まるとともに
「戦争はダメだ」
「戦争はいけない」
「戦争しちゃダメ」
と次々と流れ出しました。

今までも、実在の人物をモデルにした朝ドラでは、震災や戦争シーンはお決まりの通り道で、主人公の身内に赤紙が来て、戦争に行って、戦死の知らせが来て、悲しい音楽が流れると言う段取りに、なんだか共感できなくなってきたのはやはり脚本のせい?あれでは戦争はなんなく通り過ぎていくものかと思ってしまう。

吉田さんの脚本は、当時の人々の心に近づけるだけ近づいて、素晴らしい想像力をもって、一つの家族、その人生に訪れた戦争の悔しさ、悲しさを描いてくださいました。
これこそが、戦争を知らない現代の私たちに伝えるべき感覚
次々とツイートされる「戦争はダメだ」の数がそれを物語っていました。

その脚本をセリフ以上の表現にした太賀さんと沙莉さんの演技の見事さ!
もちろん制作なさった全ての人が同じ方向を向いて全力を尽くしたことが伝わってきました。

来週の予告がすでに辛そうですが、寅子とともに悔しさを乗り越えて、観ていこうと思います。



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