おひとり様高齢者物語3 預金が!

「あんた 通帳記入して来て、ついでにEさんのクリーニング代振り込んできて」

Eさんはショートステイに入ったもののいろいろな請求が来ているらしく、母はEさんの支払いをすべく通帳など預かって来ました。交通の便も悪い地域で母も87歳。ちょっと銀行に行くのも難しいので、仰せつかりました。

銀行へいき、通帳記入して愕然
残金は¥8!!!!
2ヶ月に1回年金は入っていますが、毎月の引き落としがすごい額です。さらには頼まれたクリーニング代も2万円以上。振り込みのことでお店に問い合わせたところ、その2万は今月分で来月分は3万になるというのです。
払えません!

母にそれを見せ、なぜこんなことになっているのか?過去の支払い先など確認しました。
そしてさらに明らかになったことは
Eさんは昨年末にリースバックで家と土地を売ってしまっていました。
リースバックとは存命中に土地と家を売り、買主に家賃を払ってそこに住む契約です。
通帳には確かに土地と建物を売ったと思われる代金が400万振り込まれていたのですが、その後1ヶ月と経たないうちに現金で400万引き出されているのです。

母の聞いて来た話によれば、家と土地を売った後、マンションを買ってそこに住んでいる人の家賃を、自分が払うべき家賃に充てればいい的なことを言われていたと。
はじめは母の説明もよくわからなかったのですが、

どうやらその話を持って来た男にハンコと通帳を渡して現金を渡してしまったようなのです

Eさんはその男がマンションの家賃を持って来てくれるはずだと信じていますが、そんな様子は全くないのです。

Eさんにはお兄さんの息子という唯一の相続人がいて、すぐさまその甥に連絡をして来てもらいその謎の男に連絡を取ってもらいましたが、電話に出ず。
最終的に会社に電話して取り次いでもらい、そのお金を返してもらうよう伝えたのですが、はっきりしないうちに、ある日突然私がいない日に、その男が司法書士と名乗る男を伴って私のうちにやって来ました。
そして親しげに母と話をしてから預かっていたEさんのマイナバーカードのコピーをするから貸して欲しいと言って持っていってしまいました
その時の母の言い様は
「なんか、感じのいい人だったのよ、市内に住んでて昔からこの辺のことを知ってるみたいで」
と! なんてこと!

高齢者ってこんなにも騙されやすいものなのか!!!
母は全く気づかずにマイナンバーカードを渡してしまいました。

程なくEさんの行っている施設の経営者である同級生からLINEが来て
「Eさんにお友達の面会が来るって言うから見てみたら、すごく若い男の人2人できたの。あれは本当にお友達なのかしら?」
えーーーーーー!
さらにはその男はなんらかの書類にサインをさせたことがわかりました。
おそらくEさん自身がお金を返してもらうべくその男を呼んだかもしれません。

ステイを終えて戻って来たEさんに母がなんの書類にサインしたか?と聞いたところ
「あなたに迷惑をかけないためのものだって言ってた」
と、、、
怪しすぎる!とても返金するための書類とは思えない。
これは、、、、詐欺!

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