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「メメンとモリ」

「メメンとモリ」(ヨシタケシンスケ KADOKAWA)

ヨシタケシンスケによる、生きる意味についての以下の3つの話からなる絵本。
『メメンとモリとちいさいおさら』
『メメンとモリときたないゆきだるま』
『メメンとモリとつまんないえいが』

(父)も(子)も、面白いと思った。最初の話の中の「「ずっとそこにある」ってことよりも、「いっしょに何かをした」ってことのほうが大事じゃない?」(14ページ)のセリフを見て、ほぼ日の「いつか無くなるものを求めちゃいかんのだよ。 無くなるものは、求めるためではなく、 そいつで遊ぶために、この世にあるんだからな」を思い出した。

「ずっとそこにある」ってことよりも、「いっしょに何かをした」ってことのほうが大事じゃない?
だって、わたしたちだって、ずーっとここにいるわけじゃないでしょう?
いつかはおとなになって、おとしよりになって、そしていつかは、天国にいく。
ずーっとずーっと、だれよりも長生きするかもしれないし、
あした、ながれぼしが落ちてきてペチャンコになっちゃうかもしれない。
みらいのことは、だれにもわからない。
だから、この世界にいるあいだは、
おもしろいことをたくさん考えて、
おいしいものを食べて、
すきな歌をおぼえて、歌って、
こわれちゃったら かなしんで、
あたらしくできたら よろこんで、
大事なものを大事にして、
どうでもいいことはほっといて、
だれかにてつだってもらって、
だれかをてつだってあげて、
たくさんおぼえて
たくさんわすれて
よごして あらって
ちらかして かたづけて
ツメをきって
ハナをかんで
めをとじて
めをあけて
「あしたでおわっちゃうかも」ってまいにちをいっしょうけんめいすごしてもいいし、
「そのうちなんとかなるさ」ってのんびりやったっていい。
だれかのために自分のいのちをつかってもいいし、
自分にしかわからないヘンなものにすべてをささげてもいい。
さいごまであきらめずにがんばってもいいし、
一度決めたことをコロコロ変えたっていい。
それでいいんじゃないかしら。(14-38ページ)

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