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レスター第13週 自由な発想が求められるプレゼンの嵐な日々

今週は座学は月曜日だけで、他の日はプレゼンの準備と本番が続きました。他には年に3回実施されるクラス内対抗戦や、バーミンガムにてダービーマッチを観戦するなど残りわずかなイギリス生活を駆け込みダッシュで満喫しました。

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記者会見を途中退席しても良いか否か

月曜日は元記者の方による講義。記者会見において非礼な質問を受けた場合に登壇者は会見を途中放棄して立ち去っても良いのかという議題でヒートアップ。私は登壇者と質問者は対等な関係であるべきで、かつテレビや新聞の影響力は大きいにせよ現代ではSNS等を活用して個人がメディアにもなれる時代なので途中退席しても良いと述べました。

途中退席した事実のみを大々的に報じられて誤解を招くリスクを問われましたが、それこそ個人メディアで弁明できるのが現代。まだ普及段階であるにせよ、世間に注目される記者会見はネット配信されることもあるので、報じる側にとって都合の良い場面だけが世に出る時代ではないとも述べました。

先に述べましたが登壇者と質問者は対等な関係であり「取材してあげる」や「取材を受けてあげる」という傲慢な態度は現代には適さないと思います。必ずしも反対意見を持つクラスメイトたち全員と意見が一致することはありませんでしたが、同じ意見を持つクラスメイトとはさらに深い話もできてホッとしました。

メディアの現場を模擬体験

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火曜日は学内のスタジオで模擬インタビューや記者会見を実施。グループによって本人への真面目なインタビューを実施したり、マラドーナへの独占インタビューを演じたり十人十色でした。

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私は元テニス選手の同級生とのペアだったので、全仏ジュニアに出場したりアメリカの大学に留学した理由や経験などについて聞くというお堅い内容に。とはいえ16歳で自身がプロでは通用しないと決断したものの、大好きなテニスをアメリカの大学で続けながら必死に勉強に励んだ日々について語ってもらいました。

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そして「年齢はただの数字に過ぎない」という22歳の彼女の言葉に大きな刺激を受けました。年長者が言う言葉かと思いがちですが、若さを理由にチャンスを得られないこともある現実に対してキッパリと言い放った彼女の自信はこれまでの生き様に裏付けられているのだと実感。

わずか3分という限られた時間ですが、有意義なインタビューでした。

コンサルティングを模擬体験

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続いてはグループプレゼン。仮想の出来事を自由に設定し、その解決策をスポーツクラブへ提案するコンサルティングの練習だったのですが、こちらも内容は十人十色でした。水曜と木曜は授業が無く、グループで集まりひたすら準備。金曜の本番では全グループが内容を深掘りし、かつ笑いもしっかり取るというボリューミーな発表になりました。

各グループのお題は以下の通りです。

中国のIT企業によるレッドスター・ベオグラード買収
ISL(国際水泳リーグ)の発展
サッカークラブによるジェンダーフリー宣言
マンチェスター・ユナイテッドの男子トップチームに女性監督が就任
八百長事件が発覚した際の対処法
アーセナルとトッテナムの合併

私は第3グループだったのですが、第4グループもジェンダーフリーを議題にしており、時代を感じました。また、私は第6グループから横浜マリノスとフリューゲルスの合併について事前質問を受けたり、グループの垣根を越えて皆が協力し合ったことが楽しく、卒業後にスポーツビジネスの現場で再現したいとの思いが強まりました。

また、私はいつも手元にメモを持ってプレゼンしていたのですが、今回はメモなしに挑戦。事前練習にこれまで以上に緊張感を持てて、かつ本番でも可もなく不可もなくな出来だったことにホッとしました。プレゼン経験の不足を感じるので、どうにかメモなしで堂々と英語でプレゼンする自信を在学中に身に付けたいです。

欧州アフリカ対アメリカ大陸アジア

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毎年レスター、ミラノ、ヌーシャテルで1試合ずつ、計3試合が実施されるクラス内対抗戦の第1戦を金曜夕方に開催。これまでは「欧州対世界」が多かったようなのですが、今年はクラスの人数構成から「欧州&アフリカ対アメリカ大陸&アジア」でチームが分かれました。

私が所属する「アメリカ大陸&アジア」の国籍は前列左からパレスチナ、インド、ホンジュラス、オーストラリア、韓国、韓国/カナダ、イスラエル、後列左からインド、日本、オーストラリア、オーストラリア、アルゼンチン、フィリピン、ペルー、チリという顔ぶれ。

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試合は2-3で敗れたものの、試合後には近所のパブでサッカーから国際政治、教育、歴史、それぞれの将来の目標などを語らいました。私は日本の高齢化社会や、少子化問題、教育格差について話し、社会主義と資本主義については盛り上がった話は最終的に欧州スーパーリーグの利益配分をどうすべきかという話に発展。

皆がそれぞれの母国やサッカー界について意見を持っていることがとても刺激的であり、まさに映画「スパニッシュ・アパートメント」の世界です。その後は寮に戻り宴は早朝まで続いたのですが、私は翌日に出かけるため早めに就寝。

バーミンガム・ダービーを観戦

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金曜夜から朝までコースには参加しなかったのは土曜昼のバーミンガム・ダービーを観戦するためでした。現在イングランド2部の「EFLチャンピオンシップ」から1部のプレミアリーグ昇格へ好調を維持し、かつクラスメイトが応援している「ウェスト・ブロムウィッチ・アルビオン(WBA)」が、同じバーミンガムを本拠地とする「バーミンガム・シティ」と対戦するダービーマッチ(一応)を敵地で観戦。

一応のダービーマッチである理由はというと、WBAの最大のライバルはアストンビラとウルバーハンプトン・ワンダラーズだそうです。理由は失念したのですが、同じ本拠地のチームの対戦が必ずしも「ダービーマッチ」でないことにイングランドフットボールの深みを感じました。

さて、肝心の試合はWBAが常にリードされる展開ながら、2-3で逆転勝利という最高の展開に。前週のレスター戦がレスター期間中における最後のサッカー観戦の予定だったのですが、チケットが一枚余ったとのことで誘ってくれた同級生に感謝してもしきれない週末となりました。

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また、座席が対戦相手のバーミンガムを応援するエリアであるためWBAのゴールや勝利に喜びを爆発させることができなかったので、試合後に立ち寄った駅前のおしゃれなイタリアン祝勝会を開催。こちらでも前夜に続き再び国際井戸端会議に花を咲かせました。

卒業研究の概要

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卒業研究の概要発表がレスター最終週である次週のお題であり、日曜夜に図書館で集まって仕上げました。あくまでも概要発表であり、年明けに研究内容を変更する前例は毎年あるようですが、私たちのグループは幸いにも現時点なりにまとめることができてホッとしました。

月曜日にクラスで発表してからフィードバックを受け、水曜日には教授陣に発表してから良い意味で袋叩きにされる予定です。とはいえより良い研究にするためのアドバイスを受けられるチャンスだと前向きに考えて取り組めればと思っております。

レスターでの日々を動画にまとめました

スポーツマネジメント系の大学院を紹介するイベントにてFIFAマスターの模様を紹介する動画を作成しました。最初のレスターのみですが、授業やクラスの雰囲気が伝われば幸いです。

さて、いよいよレスターでの生活も残り1週間を切りました。2週間の冬休みの後はミラノでの新生活が待っています。私は遠く日本にて離れ離れで生活している妻が渡欧し、サッカー観戦と観光を満喫する予定です。

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