岩手県沿岸の町にいきなり上陸した台風5号。タイマグラ上空の雨雲は、大雨程度で終わった。 ホッとしたのも束の間、台風7号の影響もあり宿の予約はキャンセルが相次いで…と思ったら、飛び込みのお客さんが登場。結果、いつものように賑やかな夏が駆け抜ける。感謝。 台風前夜の11日。そんなこんなでキャンセルが相次いで、お客さんはゼロ… ならば(!?)と雨の降り始める前の宮古へと出かけた。 シネマリーン(みやこ映画生協)毎夏恒例の平和特集。今年は三上智恵監督の新作『戦雲(いくさふむ)』を
外の景色がぼんやりと見渡せる薄暮…そんな時間に入るお風呂は、この季節の何よりの楽しみ。湯けむりと蚊取り線香の二重のけむりに、一日の出来事なども重ねて湯ぶねにつかる。 いつにも増して外の景色の美しさが新鮮に映る。それはなんのことはない、いつもは右側を開けている引き戸、それを今日は左側にしているだけのこと!?たった50センチ視点が変わっただけで、こんなにも違う景色が広がることに、喜びと驚きを感じた。 そんな小さな変化に心動かされるのは、前日の変形菌との出会いがあったことも少なか
旅に出るのに6月はうってつけの季節…なのだろうか。 岩手県内はもとより、名古屋、滋賀県、カナダ、アメリカ、ニュージーランド…世界も日本も広くて狭いと思った。 …というのも。 6月〇日 盛岡のゲストハウス『ととと』の小野寺さんからの紹介で、金沢の大学生Aさんが訪ねてくれた。Aさんの希望した日は、あいにくこちらの都合がつかなかった。それならばと、盛岡泊を1泊伸ばしてきてくれたことがありがたい。 最寄りの駅に迎えて車の中でお話しするうちに、おばあ様は松江に暮らしているという。その
フクジュソウが開花したのは2月18日のことだった。 暖冬、雪不足、早すぎる春の到来。フクザツな思いで輝く黄色い花を愛でた。 そんな思いが天に届いたのだろう。2月後半、遅れてやってきた冬にホッとしながら、湧き水が凍りドキドキしたり、程よい汗をにじませて雪かきをしたりと、例年通りの冬も味わった。 薪ストーブと湯たんぽ、ネコたちに暖めてもらった冬の日も、少しずつ懐かしい時間になりつつある。 3月初め、今年も味噌玉作りをした。お隣に暮らしたばあちゃんの作り方に倣い、豆を煮る甘い香
元日の午後、ほろ酔い気分を醒ますようにタイマグラの早池峰神社に初詣。 雲ひとつない青空に、真っ白な早池峰を仰ぎ見て平穏を祈った。その後に…。 何でもない日常が、どんなにか特別で、有り難く、大切な時間であるかを知らされる。 どうか少しでも安心できる場所の確保、心と体が温められる事、必要とする人の所にモノやお金が迅速に届く事を祈るばかり。 そして大切な人と突然引き裂かれた方々のことを思うと、どんな言葉も見つからない。 タイマグラは一見すると冬の体裁を整えてはいるのだけど、今の
観察会の下見をかねて盛岡市郊外の鬼ケ瀬山を歩いた。 登山口までの道路は工事中とのこと、その日の道案内は春に鬼瀬山を歩いたという息子②に頼んだ。ススキ、ササの藪漕ぎをしながら進む。夏を過ぎ、育ちに育ったススキの葉は、なかなかのクセモノで、私の手の甲や頬は瞬く間に擦り傷だらけになった。草丈も高く、少し先を行く息子と連れ合いをすぐに見失う。 GPSで確認すると正規の登山ルートとほぼ平行しているものの、時に大きく回り込むやら、戻るやら。クリも良い感じに落ちていて、草藪からいつクマが出
3月最後の日にカタクリが開花。春の早い訪れを喜びつつも、戸惑もチラリ見え隠れ。どんな春になるのでしょう。 昨年、静かなGWの後にスタートしたみやこ宿泊割第1弾、そして10月から3月までの第2弾も本日終了。お出かけ下さった皆さまありがとうございました。初めての方も多く、よいきっかけをいただきました。第3弾…あるのかなぁ。 毎朝時計代わりにラジオを聞きながら過ごす。テレビのないわが家では、ラジオとネットのニュース、それと週一回届く地元の新聞と週刊誌と月刊誌。それぞれに偏りは
「はぁー」 真っ赤な車を運転しながら、ため息またひとつ。 オイル交換に出かけた。イエローハットに朝一番の予約を入れ、昼には帰宅する。帰ったら、明日のお客さんの準備と、生協。そいでお隣のイヌのご機嫌伺い。ちょっと風は冷たいけれど、青空が広がって完璧な一日になる予感。おじいちゃんはショートステイ利用中。そのタイミングでシュッと遠野に行こう。目安の走行距離をちょいとオーバーしていたのが、ここのところ気がかりだったのだ。 警告ランプは点灯していなかったので、トラブルはないだろうけ
今年の味噌踏みはいつもより3週間も早まったのに、セーターの下はシャツ一枚で過ごせる春のような陽気だった。 小さな台所に置かれた大きなポリバケツの中に、10キロの乾豆が2日前から水に浸っている。朝8時、総動員された家中の大鍋が、ガス台と薪ストーブにそれぞれ窮屈に納まってその豆を煮はじめる。部屋に立ちのぼる湯気と、甘い匂い。 ぽかぽかな縁側には、桶や専用の長靴、豆をシンダラかす(湯切りする)ための笊やへら。年に一度の道具たちが、光を浴びて出番を待っている。 午後1時、到着したお
子ども達の幼い頃、子どもは未来をイメージさせてくれる存在だと思って過ごしてきた。それは今も変わらない。けど、ややリアルになってきた未来。 大丈夫な人たちよ。それぞれに、仲良く楽しく生きてくださいな。 さて、ネコが現れた。この3ヶ月、コトバではないコミュニケーションをはかる。 野良ネコだったので正確な年齢は分からないが、見た目年齢1歳。仮に20年を一緒に暮らすとして、現在20歳の末息子は当然40歳「えー!」。私は72歳「うぉー!」どんな20年が待ち受けているのか。 そんな話
1月というのに、風が違う、光が違う。春のような一日だった。 始まりは雪かき、それも丁寧な雪かき。 なぜだか落ちてしまった車を巡って、それぞれの思いがぶつかる。久しぶりにのぼせ上がったコトバとコトバ。超豪速球のコトバのキャッチボール、ソロソロやめなきゃ。 そこに春風のようにやって来た郵便屋さん。 「どうもありがとうございます〜」気温は高かったのに、笑顔がこわばったのは、そういうわけです。 だんまりを決め込み、ひたすら寝ていたのはネコのなや。さすがだ。まるでスッタモンダなん
ジャガイモがカチンコチンに凍った。 氷点下19.6度(タイマグラ気象台発表)の朝、完璧な凍みホドの完成が約束されたようで嬉しい。そしてとびきりの冷え込みが嬉しい。 ガラリと変わってしまう世界の中にいながら、ゆっくりと変わってきたことや、ちっとも変わらないことを愛おしく思う冬の日。(Y)
数年に一度という触れ込みの寒波にビビり、収まることのない感染症に困りながらも、とりあえず穏やかに新しい年が始まりました。 自由な往来がままならない中にあっても、わが家を訪ねてくださるお客さんは、少数精鋭。昨年も最後の最後まで良い出会いをいただきました。 今年は(も)、様々な制約があるなか、わが家のスケジュールにお客さんを巻き込んだり、世の流れに巻き込まれたりしながら、お迎えする所存です。どうぞ隙を見て、無理をせずお出かけください。 昨年は少数精鋭のお客さんに加え、コロナ