見出し画像

コンテンツマーケティングとカスタマージャーニー

僕だけの努力ではないのですが、継続的に多くのトラフィックを集めることに成功したので、まだまだ課題もありつつ、コンテンツマーケティングについてちょっとだけ書いておこうと思います。

コンテンツマーケティングとは

コンテンツマーケティングということははいつ生まれたのか知りませんが、ブログなどが一般的になってから多くの企業がブログなどの軽量な読み物を展開することによって見込顧客・顧客との接点を作る施策の一つだと理解している。


「ググれカス」という言葉に現れている通り、潜在的な顧客が、自分自身で検索し、学習するという行為自体が一般的な所作になったのはここ10年くらいの変化だと思う。これをアメリカの方では、Self-Learning Buyerと呼んでいるというのを1年前くらいに聞いた。実際英語の書籍もあるようなのでちょっとだけ読んだが、基本的にはブログなどのコンテンツは、潜在的な顧客が見込顧客になる前に彼らを教育させる役割があるということと理解しています。

重要なファクター

これは僕も勘違いしていたのですが、ブログ記事などのコンテンツができたものを会社公式SNSとかで宣伝することが特定の情報を広めるのに有効だと素人は考えがちなのですが、上記のSelf-Learning Buyerの文脈にある通り、多くの人は「ググる」ことで情報を得ています。なので、コンテンツマーケティングにおいて最も重要なのは、「検索流入」です。


SNSで宣伝することでもそれなりの流入がありますが、その宣伝の効果は一時的です。継続的に誰かが「あれについて調べてみよう」と思う→ググる→見つける、をキャッチするほうがより多くの流入を獲得できるチャンスがあります。


したがって、コンテンツマーケティングは、「認知」を作る活動ではなく、認知後の「学習」を支援するためのマーケティング手法である、と僕は理解しています。「学習」を支援することで、自らの製品/サービスそのもの、や、競合製品/サービスとの違いを学習し、購買のフェーズに一歩近づけ冴えるための施策なのです。B2Bではこのコンテンツマーケティングは軽視されるケースもあるようですが、個人的には重要な施策だと考えています。なにせ、「自ら学習し、購買へ向かう」ような、勝手に購買手前までに向かわせる見込顧客を創造することができるドライバーとなりうるからです。

Tips

ただ、この検索流入を獲得するには地道な活動が必要です。以下に僕が教えてもらって意識していたいくつかTipsを書いておきたいと思います。

被リンク

チャンスがあれば、被リンクする/されるように極力意識するようにします。例えばメディアに有料記事を書いてもらう場合には、なるべく運営していて流入を集めたいサイトのリンクを記載してもらいます。そうすることで、徐々にサイト自体の価値を上げていきます。

また、魅力的なコンテンツを置いておくことで、個人ブログなどからリンク付けされるように意識することも重要な要素です。これは以下の検索キーワードの分析とともにやるといいと思います。

検索ワード&競合の意識

既にその世の中にある検索キーワードであれば、そのキーワードと組み合わせて検索されるワードを調べます。僕の会社のウェブ担当者は、Ahrefs(エイチレフス)というツールを使っていたので、このツールで見ることのできるキーワードランキングや、競合情報を参考にしました。

この際に重要だったなと思ったのは、組み合わせ検索キーワードの上位を選ぶのではなく、競合の少ないキーワードをピックアップし、その組み合わせ検索においては検索上位に表示されるようにコンテンツを展開することでした。この戦略をいくつかの組み合わせ検索キーワードで展開することにより、そのサイト自体の価値があがり、単体検索キーワードでもランキング上位に入り込むことも可能になります。

カスタマージャーニーを意識する

上記のようなテクニカルな取り組み以外に、自社製品/サービスがどのような課題を持つ人の、どのようなフェーズに情報を提供するのかを意識することが重要です。ここでもやはり、Buying Processの図や、そこに自分自身がプロットしていた情報が役に立ちます。(参考:地図としてのBuying Process

画像1

例えば、まだ購買意欲は全くなく、何か課題を感じたために特定のキーワードで検索している、みたいな状態があると思います。その検索の際に、製品について知ってもらい、その課題を解決できそうだと思わせたい。そのようなカスタマージャーニーのいち部分があったとして、じゃあそう思わせるためのコンテンツは何がいいのか、きっと競合製品もあるだろうから…などのように整理していくと良いと思います。

また、上記に書いたように、そのフェーズが競合が多ければ、フェーズを変えたコンテンツを打つのもアクセスをしっかり獲得し将来的に競合よりも優位なポジショニングができる可能性もあります。

まとめ

「自ら学習し、購買へ向かう」Self-Learning Buyerを支援するためのコンテンツを打っていくことがコンテンツマーケティングにおいては非常に重要です。

そのため、マーケティング担当者はそれなりの製品知識とユーザーへの理解が必須です。あるいは、製品知識については、製品担当という人がいるかもしれないので、その人とコンテンツマーケティングを担当する人は定期的にお互いに持つ課題や情報を交換してコンテンツ戦略を決めていく必要があると思います。僕も立ち上げ当初には、毎月アクセス解析のレポートと、検索キーワードに関する情報などを参考に、コンテンツ掲載の計画を立てて実行していました。

また、コンテンツはブログなどの記事にとどまらず、あらゆる形態で展開できます。そのため、他のBuying Processに役立つネタとしても有用だったりします。もしかしたら、そのネタは、お問い合わせフェーズに営業が受け答えするネタに活用できるかもしれません。というように、より広範囲にインパクトを与えられる活動であると僕は考えています。


では、今日はこのへんで。

弊社ではコンテンツマーケティングをカスタマージャーニーを意識しながらできる人を探しているようです。ご興味があれば、TwitterでDMをください。

もしも活動をサポートいただけるようでしたら、書籍の購入費用に当てさせていただきますm(_ _)m