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23年目のITエンジニア

2023年のGW初日。
ザ・スーパーマリオ・ムービーを鑑賞する前のひととき。
今回はこれまでの自分を振り返りながら、
これから目指すべき姿を模索したい。

自分は都内に暮らす独身中年。
2001年にSE(システムエンジニア)として社会人デビューし、
2021年からITコンサルタントに転職した。

IT業界というか、ITに関する分野で20年ほどキャリアを積んできたが
新しい技術を生み出すとか、誰もが知る製品を開発するとか、
エンジニアとして胸を張れるような目立った功績をおさめたこともなく、
IT分野で生計を立ててきたサラリーマンという感じである。

SQLにはDBチューニングなどの観点でこだわりがあるが、
仕事で扱ったプログラミング言語はCOBOL。
バッチ処理運用のためにBatchやShellを書いたくらい。
JavaやPythonを趣味的に学んだが、
Excelマクロも他人のコードをちょっと弄ったくらいしかしていない。
プログラマーというのも少し気が引ける。

「20年も何をやってきたんですか?」とピュアな学生にきかれたら
「システム開発や保守にかかる調整や雑用」と答える。
現実というのはおそろしく地味なものだ。
「それがやりたかったんですか?」ときかれたら
「君が学校でやってることと同じ。
 全部、君が学びたかったこと?」と答える。

人生というのは基本、流されるものなのだ。
何で流されちゃうのかというと、
人生というもの、それ自体には意味とか目的がないからだ。
「何のために生きるのか?」
中学の頃、眠れなくなるほど考えたことがあったが、
精神的に参ってしまい、
「何のために生きるのか探すため」
という結論に達した。

哲学者の重くて暗い生涯を知った今、
あらためて考え直すと
「気分良く生きるため」だと思う。
難しく考えるのは良くない。
仕事もそうだが、
簡単なことを難しくしてしまうのは下手くそで
難しいことを簡単にするために技を磨くのだ。

そんな調子なので、仕事の99%は
もっともらしさを主張することだ。

企業や組織が、運営する上で必要なものの中には、
「それが何になるの?」といった作業も多く、
直接的なメリットが分かりづらい。
合理化とか効率化とか、曖昧な言葉を
具体的な成果に落とし込めるように
データを集めてもっともらしい理屈を考えたり、
施策を提案したり、ツールを作って提供したり、
「ふつう」っぽいことを、もっともらしくやる。

自然体で流されて生きていれば、
「なんのために生きてるんだろう。つまんねえ」
となるところを、
「より良く生きるために、こうしましょう!」
「こうすれば、よりよく生きれます!」
ともっとらしく主張する。
半分以上は、気の持ち方によるところだが、
ITコンサルタントになって
仕事に対する自分のスタンスが見えてきた気がする。

ただ、世の中でワークライフバランスが叫ばれているように
仕事を上手くやること以上に、自分の人生も上手くやりたい。
それには、前述したような、
「心からやりたいこと」も必要な気がする。
人生が仕事だけではないように、
余暇も仕事の休息期間だけにしてはいけない。

「FIREして仕事をやめよう」というのは極端すぎるから、
ちょうど良いバランスを見つける必要がある。
仕事を通じて社会とつながっていれば、
必然的に人間関係が生じてストレスも増えるが、
人間関係を無くしてノーストレスになったら、
退屈すぎる日々に耐えられなくなるだろう。

学生の頃、受験という目の前の壁を感じながら
ゲームに熱中したのと状況は同じだ。
仕事というミッションを抱えながらも
自分の創作に打ち込むのが理想ではないかと思う。
上手くいかないストレスを受容しながら
上手くいったときの快感を噛みしめる。
サウナの熱さと水風呂の安息はワンセットだ。

「自分の中で良い感じのバランスセットを創ること」
「心からやりたいこと」がないときは、
とりあえずそこから始めると良いのではないか。

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