![見出し画像](https://assets.st-note.com/production/uploads/images/137224268/rectangle_large_type_2_be50fb777c65ac08ec8ab0fe1e913858.jpeg?width=1200)
光のなかで
眩しすぎる光のなかで
影に抱かれている
あなたの顔を見たいけれど
眩しすぎる光のなかでは
指でなぞった輪郭でさえ
煌めいては消えていく
魚影のように不確かで
あなたが私の名前を呼ぶ
差し伸べられた手を繋ぐ
その時初めて
過酷な現実の
一抹の優しさを知る
ビルの谷間に沈んでいく
夕陽の赤い光が
あなたと私の髪を撫でて
一時の別れの扉が開く音が
私の肩を掴んでも
胸のなかに咲いた花は
風に散ることはない
あなたの優しい眼差しと
背中を押す手のぬくもりに
未来を確信する
私たちは、歩きだしている
この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?