ラグビー強化のためのプロジェクト、ラグラボがスタート!
コロナ自粛期間中の2020年5月中旬にオンライントレーニングとして、ラグビー選手のための走り方と身体の使い方改善を目的としたラグラボというプロジェクトをスタートさせました。
今回の記事では、なぜこのプロジェクトがスタートしたのか?そして第一回はどんな感じだったのか?を報告したいと思います。
「なんか知らないけど凄い」選手を増やしたい
ラグビーに限ってではないですけれども、どんなスポーツでもなんかあいつ強いんだよ、速いんだよ、スゲーんだよ…。という選手が必ずいます。そして、その凄さの秘訣はなかなか言語として我々のもとに伝わってきません。
と、いうよりもアスリートの中の無意識のスキル、暗黙知のスキルのなかにその秘訣があるので説明するのが難しいスキルなんだと思います。
ラグビーに関していうと…
なぜか、強い
なぜか、抜ける
凄い選手はこの2つだと今回のプロジェクトの仲間であるラグビーコーチのHiroshi氏が教えてくれました。
この、不可解な二つの凄さをしっかり分析して伝えられるようにしたい!という思いから、今回のプロジェクトをスタートしました。
ちなみに、今回タッグを組んだHiroshi氏は2019年のラグビーワールドカップを一緒にバーで観戦して出会い、話が盛り上がり、そして今回のプロジェクト話題になりました。
筑波大のAチームにも所属し、現在は商社で仕事をする傍ら、母校の桐朋高校のコーチをしています。
下半身神話からの脱却がキーポイント
今回のプロジェクトをスタートするにあたってラグビーのいろんな動きを分析しました。日本と各国の違い。トップ選手の並み外れた動作、過去の名選手などなど…。そうすると一つのキーワードが出てきます。そう、上半身です。
上手な選手は確実に上半身の使い方が巧みなのです。もちろん、上半身だけの動作ではありません。下半身との連動が活かされた上半身からの動きがトップ選手は共通していました。下半身の動きはとても重要なのですが、日本では下半身神話とも言えるくらい、下半身を重要視しすぎていて上半身が使えていない選手が多い印象を受けました。もちろん、2015年や2019年と上手な選手は増えていますが、やはり今回のW杯の上位4カ国を見ると上半身の動きは段違いに上手でした。
では、なぜ、日本は下半身神話が強いのか?ここに焦点を合わせて、プロジェクトの根幹を作っていくことにしました。
プロジェクトの根幹と第一回ラグラボ
上記の話のとおり、上半身を上手に使えるようになることが今回のプロジェクトの根幹になりました。日本では、下半身神話が強いのですが、これは「下半身が疎かになって上半身だけで力押しするとパワーが落ちてしまうので、しっかり下半身の力を上半身に伝えて連動した動きをしましょう。」ということなのですが、これが行き過ぎて、下半身が強ければパワーが出るという方向に曲解されているような気がしています。
これは上半身だけでは力でないから下半身大事にしてねって話が、、、「下半身が全てだ!!」というのが一般化されてしまっているのが問題ではないかと思います。今回、ラグラボが伝えたいのは、当初の上半身と下半身の連動に立ち戻るために「上半身」の動きを意識しましょうということになります。
そのプロジェクトの根幹をベースにした、第一回のラグラボの開催がどうだったか?ということになりますが・・・。結果的に言うと良い回だったなと思います。現役のラグビートップリーガーが参加してくださったのですが、感想としては、非常に勉強になったと頂いています。
伝えた内容は、
・上半身(重心)から全身が落下する感覚のトレーニング
・重心の動作から移動やカットが作られる感覚のトレーニング
・上半身と重心の認識とボールのコントロール
ざっくり、こんな感じです。足の向きとか、目線の方向性とか枝葉末節の動きであらゆる動作のコントロールをするという指導がやはり、主流のようで、陸上では当たり前の体幹から動く、末端の脱力という話はまだまだ伝わっていないようでした。そこに我々が伝えたい上半身や重心の動きの話を加えて話をしたのが前回のラグラボでした。
結果的に、「今まで教わってきた内容で理解できるものと理解できないものがあり、腹落ちしきらないアドバイスが今回のセミナーで一気につながってトレーニングの方向性が一気に見えた」という感想をいただきました。
最後に
この感想はまさに、我々の目指したい方向だったので、今後のラグラボでのセミナーはこの方向性で色んな動作を解析し、指導や分析、そして発信をしていきたいと思っています!
もっともっと日本のラグビーが強くなる!という思いが、確信に変わった第一回のラグラボでした。今後の発展に皆様注目を!そして、参加したい方は気軽にTwitterでメッセージやコメントをお待ちしております!
より内容のある記事の発信のためにサポートいただけると嬉しいです。今後取材やインタビューなどもしていきたいなとも思っているので、応援をどうぞ、よろしくお願いいたします。