ゆっくり茶番劇というコンテンツの商標登録を一般の方が行ってしまったという問題
いきなりですが、以下、東方Projectの二次創作ガイドラインとなります。
それで、なぜ「ゆっくり茶番劇」で「東方Project」のガイドラインをあげたのか、という話をしていきます。
ゆっくり茶番劇とは
ゆっくり茶番劇とは、東方Projectのキャラクターを基に作られた”謎の生首”たちが、その立ち絵を用いて様々な茶番を繰り広げるといったものです。
そして、その謎の生物は”ゆっくり○○”といった名前で、親しまれています。ゆっくり霊夢、ゆっくり魔理沙、聞き覚えはないでしょうか。この霊夢や魔理沙は、上海アリス幻樂団の製作した東方Projectのキャラクターです。
そもそも、私自身、ゆっくりという存在を知ったのが、2ちゃんねるのスレッドを見たときであったりします。アスキーアートで描かれたゆっくり達、「ゆっくりしていってね!!」という文字。正直、何なんだ、これは・・・?と困惑した覚えがあります。
そんなアスキーアート(略称:AA)が、今では様々な動画に出現しては自分らの源流を忘れてでも解説をし続けたりする姿が見られるようになりました。
そんな、ゆっくりコンテンツが賑わいを見せている中、このコンテンツは俺のモノと言わんばかりの行動に出た者がいるようです。数ある東方Projectの二次創作系の表現方法の1つである「ゆっくり茶番劇」が、その人物により商標登録されてしまったようです。
ゆっくり茶番劇を使って収益を得ていたユーザーから年間10万円を持っていくようです。
この現状、放置をしていると”ゆっくり茶番劇”どころか、様々な表現技法も商標化されたりして、動画配信がままならなくなるのではないかと危惧はしています。
そもそも商標登録とはなんなのか
大きく見出しにして出しましたが、以下の特許庁のサイトのリンクをのせますので、詳しくはそちらをご覧ください。
商標登録をされてしまうことで、その権利者が、独占できてしまうのです。
これに対して、「似たような別の名称にして同じことをやっちゃえばいいじゃないか」と考える人は少なからずいると思います。
でも、それは商標法違反となってしまう可能性があります。
商標権の侵害になっているかの判定の1つには、類似性の有無が問われてきます。ここでは侵害の疑われるサービス内容が、似ているのかどうか、を判別していくことになるようです。
つまり、「コイツが勝手にやったんだ」といって無闇に商標違反した動画を出してしまえば、罰を下されてしまうおそれがあります。
ちなみに、商標権を侵害した場合は、10年以下の懲役もしくは1000万円以下の罰金が科されるようです。十分に注意をする必要があります。
しかし、ゆっくり系のコンテンツが東方Projectの二次創作であるために、他のユーザーの権利を侵害した商標登録であることは事実です。東方Projectの二次創作ガイドラインの「他者の権利を侵害する、または侵害するおそれのある内容」という部分で、明確な違反をしています。これはさまざまな方々の権利が横取りされた、とみることができます。
ただ、日本語というものは日本人にとっても難しいものであり、どのように曲解して捉えられるのか、というところこそが一番怖いですね。
以下はゆっくり茶番劇の商標登録情報が載ったサイトとなります。
ここをみると、登録日が令和4年2月24日、発行日が令和4年3月4日となっています。
そして柚葉氏による情報開示が行われたのは5月15日。商標公報が発行されてから2か月間のみ、異議申立を行うことができます。
過ぎています。既に過ぎています。
とはいえ、物事には「原則」というものがあり、そこに入らない場合というものは必ず存在します。
令和4年5月15日時点で、まだ「存続-登録-異議申立のための公告」
令和4年5月15日時点においては、「存続-登録-異議申立のための公告」というステータスになっております。
「この存続-登録-異議申立のための公告」というステータスは、以下の内容を示しています。
これが「存続-登録-継続」というステータスになっていなければ、異議申し立てはできそうですね。
ステータス表示の注意点
特許庁側が、2カ月経過したからもう申し立ては行えない、ということなら、難しそうですが。ちなみに、サイト側でのステータス更新までの期間と異議申し立て可能な期間は少し異なるようなので、そのあたりは要確認です。
本当に異議を申し立てることはできなくなるのかといえば、それは違う
ちなみに、救済の手段はあるようで、その商標にかかわる利害関係者であれば商標登録無効審判が可能となります。
しかし、30万円近くと、かなりの高額となるようです。
詳しくは上のリンク先をご覧ください。
利害関係者ということは、YouTubeなどで収益化が成功して、稼ぐことのできている方であれば誰でも可能かと思います。
異議申し立ての可能な期間であれば、差し止めることは比較的簡単であったかと思います。しかし、その期間が過ぎた頃合いに発表された今では、より難しいものとなっています。そして、この方法が成功してしまえば、今後も類似した手法で権利の横取りが発生し続けるかと思います。
そうすれば、その周辺のコンテンツから、一気に人が離れて衰退していきます。
今回、商標について、初めて取り扱ったので、この騒動はすごく勉強になりました。ものすごくズルいことをする人がいるんですね。
ZUN氏が段階を経て、商標登録を行い、ユーザーからお金をもらうということであれば問題はありません。しかし、一般の無名の方が行うのであれば、反感しか生みません。当たり前ですね。
さて、ここまで語ってきて、特許庁に非はなかったのか、というところに行きつきました。この商標登録の制度、大きな問題点としては誰にも知られずに行動していれば、他人の権利をはく奪できてしまうのです。
どうにかなりませんかね、特許庁。
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