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寝る間もない果樹農家が明かす農園オーナーのための顧客満足度集客マニュアル

ど素人でも最速成幸農業マニュアル  1-1


はじめまして

豊かさは自分の心の「土作り」から
農園から豊園へ

ゆざわ農園、園主湯澤秀樹と申します。


この度は、ご購読ありがとうございます。
農家を継ごうか迷っている方、
農家を継いだものの将来に不安を感じている方、
あなたと一緒に「成功する農業」を実践していきたいと思います。
これからどうぞよろしくお願いいたします。

①今がチャンス!成功する農業の始め方
1.あなたはリードしています
2.早く始めた方がだんぜん有利!
3.農業の起業の心得

1.あなたはリードしています

「農業を始めよう」と考えた場合に、必要なものは何でしょう?

農地…畑で作物を育てるところからスタートです。
栽培技術…育て方で収穫量も大きく変わります。
顧客…買ってくれる人がいてこそ、農業が成り立ちます。

そう!この3つがそろっていれば、すぐにでも農業は始められます。
農家の2、3代目のみなさん、よーく考えてみてください。
農地も栽培技術も顧客も、あなたの実家には全部そろっていませんか?

父親、祖父の代から守り継がれてきた農地があり、
何十年も実践されてきた栽培技術があり、
多少なりとも販売ルートがあり、
その上、農家を継ぐことを応援してくれる家族や親戚がいる。


すでに農業のスタートラインで1歩も2歩もリードしていること、
わかっていただけるでしょうか?

でも、一番必要なのは、
あなたのやる気!!!!!

農業って面白そう、やってみたい、成功したい!
という前向きな気持ちが一番大切です。

誰でも初めてのことには不安がつきまといます。
農業の将来性といったマイナスイメージも気になりますが、

「休みがなくて重労働」
→「仕事を調整して休みを確保。
休む時に上司の顔色を……なんてナンセンス!」

「高齢化で耕作放棄地も多い」
→「若手農業者のチャンス到来!農地を広げて経営規模の拡大も!」

「輸入作物には勝てない」
→「農園のブランド化、6次化への挑戦で輸出も視野に世界へ!」

と、頭を切り替え、僕と一緒に農業をやっていきましょう。


2.早く始めた方がだんぜん有利!

農業は、自分のがんばりが成功に直結するわかりやすい職業。
働いた分だけ収穫量はアップしますから収入にもつながります。
でも、どんなに工夫したりがんばってみても、
自分ではどうにもならないのが、天気です。


太陽の光で光合成をし、雨の恵みで大地に根を張り、作物が育つ。
これは太古のむかしから変らない現実です。
しかも、作物は成長し就学するまでに時間がかかります。

僕が育てているブルーベリー、ナシ、リンゴは、
1年に1回しか収穫できません。
野菜のなかには年に数回収穫できるものもありますが、
春の栽培と秋の栽培では、気候が違うため育て方も違います。
やはり、経験数としては1年に1回といえるでしょう。

ですから、1年1年の経験が大切。
農業40年の大先輩でも、40回の経験しかないのです。
工業製品を作っている人と比べたら…
驚くほど少ない回数ですよね。

1年でも早く農業を始めて、
1回でも多く作物を育てて経験値を上げる。
早く始めた方が有利!なワケ、わかっていただけましたか?

3.農業の起業の心得

さて、次にお話しするのは「起業の心得」

農家は、個人事業主です。
サラリーマンのような組織力でカバーすることはできません。
労働量 = 収入
ですから、すべてが自分の責任になります。

誰かに勤務時間をチェックされるわけではありません。
1日の労働時間、週や月ごとの労働日数は自分で管理します。
農業は、働けば働くほど収穫量が右肩上がりで増えていくので、
年数を重ねるうちに欲が出てきて、働きすぎになりがち。
からだを壊さない程度に、
長く働き続けられるよう、無理のないペースを保ちましょう。

そこで大切になるのが、計画 です。
栽培→収穫→販売のサイクルに時間がかかるため、
つねに逆算しながらの行動がコツです。

販売量(収入)を想定して、作付け量を決める。
収穫量を予想して、販売ルートを確保する。
収穫前に、規格外品(B品)の扱いを想定する。

農業は天候に左右されやすいため、
栽培量 × 収穫量 × 販売量
予定通りの収穫量、販売量になるとは限りません。
豊作で販売ルートが見つからず余剰分を捨てる場合もありますし、
天災で収量が半分以下になってしまう場合もあります。

それと、規格外品の扱いも、農家にとっては悩みどころ。
私の農園では、キズがあったり、形が不ぞろいなリンゴについては、
お客様に説明をしています。
工業製品とはちがい、一つ一つの形の違いは植物の個性。
皮をむく、カットするなどして食べる場合には、
お客様も多少のキズや不ぞろいな形についても理解してくださります。
農家からの働きかけ(説明)は大切ですね。

一方で、規格外品を加工して販売する方法や、
規格外の点をアピールポイントにして販売する方法もあります。

私の地元のJAでは、
曲がったキュウリを「曲がりなりにもキュウリです」
表面にキズがついたナスを「ごめんナスって」
のネーミングで販売。
規格品よりも低価格で売れ行きもいいそうですよ。


さて、いよいよ農家を継いで、農業を始める段階になった時、
押さえておきたいのは、両親や親戚との話し合いです。

まずは、両親のもとで働く場合には、
簡単でかまわないので労働契約を結びましょう。
1日の労働時間、休日の日数、給料の額など。
お9おまかに決めておくことをおすすめします。

僕の場合は、週休1日、給料は月額7万円でスタートしました。
まずは仕事に慣れることに重点をおいて、
見習い期間だと割り切って仕事に集中した時期でした。
両親とともに自宅で暮らしていたので、
給料はおもに、自分への投資として農業の勉強に使いました。

新規就農者へのサポートとして、
就農時の労働条件の話し合いに市町村が働きかけてくれることもあります。
両親に直接言いにくい点があれば、
行政に相談してみるのも方法だと思います。

経営委譲の予定があれば、おおまかな時期を決めておくのもいいですね。
お互いにとって、将来の見通しが立つのはいいことです。
僕は、25歳の時に33歳で経営を委譲したいと言われました。
父も33歳で経営を任されたそうで、同じ頃に…と考えていたようでした。
前もって伝えてもらって時期が見通せたことで、
仕事に自覚が持てて、積極的に仕事に関われるようになりました。

新しい栽培方法を試したり、べつの品目をそだててみたいといった希望は、
根気よく話し合いを続けることをおすすめします。
ご両親も長年農業を続けてきた自負があるので、
すぐに同意はしてくれないかもしれません。
でも、次世代に経営を任せるにあたって、
新しい方法を取り入れるのも必要だとは理解しているはず。
じっくり、ゆっくり、気長に説得していくのが得策です。


僕の場合は、二十世紀梨をブルーベリーに切り替えたいと考えました。
しかし、最初の提案はあっさりと却下され…。
そこで、空いていた土地で数本のブルーベリーを試験栽培したところ、
お客さんの反響がよかったこともあり、
何年かかけて二十世紀梨を縮小して、ブルーベリーに切り替えることに。

親子ですから意見がぶつかることも多々ありますが、
正面から意見を対決させるのではなく、
じっくりと実績を積み上げることの大切さを学びました。
「農業的プレゼン」は実践あるのみ!です。

そして、最後に。
僕がいつも実践しているのは
「5年先、どういう姿になっていたいか?」を意識すること。

5年先の将来像のために、4年先には何をしているか?
3年先は? 2年先は? 1年先は?
ひとつひとつ逆算して考えることで、
おのずから、今は何をするべきか?という答えが見つかります。

5年先の将来像は、その時々の状況によって修正してもかまわないでしょう。
5年先の将来像がイメージできたら、
次は、10年先、20年先をイメージして動いてみてください。

次回、また。  

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