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手仕事の魔力

いつの間にか目的を持って行動するとか、効率とか、生産性を上げるとか
そういうことばかりを考えることにすごく疲れて
毎日パソコンとかスマホとか見すぎだし、神経が全然休まらない。
そんな時に刺し子に出会いました。

もともと手芸なんて得意じゃないんです。器用ではないし。
でもそれが良かったんでしょう。
純粋に楽しめるんです!

手仕事で手でする仕事、ということだから、手でものを作れば何でも良いんだと思います。
梅干し作ったり、みそ作ったり、縫いものとか、絵を描くとか。
いろいろ流行ってますよね。

私は自分がいっぱいいっぱいの時に刺し子を始めたせいかもしれませんが、仕事って案外味気ないものだなぁと思いました。達成感とか皆と分かちあう喜びはあったんです。
承認欲求も人並みにあったはず。

でも自分の手で作り上げる喜びとは少し違うんですよね。

チクチクチクチク針を進めていくと1枚の布に模様が現れる。
それを自分で作っていく作業というのが、無心にチクチクしているとすごく心地よくて。
やらなきゃいけないことで常に頭がいっぱいの私を、癒してくれるようになりました。

上手いとか下手とかそんなんどうでもいいんです。
やってることがただただ楽しい。
出来上がりを見るのが楽しみ。
完成したときの達成感が半端ない。

そういう気持ちを私は長いこと忘れていました。
子供が小さい頃、迎えに行くたび完全な球体の砂団子を見せてくれることがありました。作っている子供を見ていると、完全に集中している。
そういうものを求めていたのかも。


そんなわけで、刺し子が好きです。
刺し子のいいところは、並縫いでチクチクするだけなので、技術が全然入らないところ。ちょっとくらいムラがが出たとしても出来上がって見ると不思議なことにそれ自体が味になって愛しさが増すところ。何より作る喜びを思い出させてくれるところが1番気に入っています。

デザイン思考が流行ってるけど、手を動かして考えるっていうことであぁこういうこと言ってんだなー少しわかるようになりました。
手を動かしているうちに、アイディアが湧く事も多いし。
手で書くとか、手を動かして何かを作ること、手から気づきを得て生み出すこと、それらは人間の根源的な喜びにつながるような気がします。
そして人間が持っている基本的な知性なんだなと。

疲れてる時は整うし、デジタルデトックスもできるので一石二鳥です。
写真は初めて作った刺し子の花ふきん。

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