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タイムマシーンがあったら

この問いに対して、かつての私が思うことは1つだった。
「将来(10年後とか)の姿を見てみたい!」ごく無邪気な発想だった。

過去のどこかの地点に戻りたいと思うことがなかった。それほど重大な後悔も、重大な死別も、経験してこなかった。おめでたくて、恵まれていて、幸せなこと。今も幸せだけれど、この問いの答えは変わった。

私は4年前に戻りたい。
心身ともに、「ほどほどに健康です」と言えた頃に戻りたい。精神疾患でも、私よりもっと重い症状の人にも、もっと重い命にかかわる病気をしている人にも、もっと辛い悲しみを背負っている人にも、治らないと言われている人にも、痛みと闘っている人にも、とても恥ずかしくて口にできない。だけど、誰にも、どこにも、口にできないと、私が窒息する。

コロナ禍になり出す頃、そのくらいの時期に戻ることができたのなら、私は今こうなっていないはずだから。
違う選択をしたい。我慢して乗り切るという発想を、その選択肢を、早くに捨てて、早くに諦めて、早くに職場から一度逃げたい。

早くに休んで、早くに復職したい。

そうならなかったのは、全て、私の選択ミスだ。そのミスが、後にこんなに尾を引くものになるなんて、想像もしなかった。

誰にも、不眠症にも、適応障害にも、何らかのパニック症にも、不安神経症にも、鬱病にも、双極性障害にも、なって欲しくない。

大事な人との関係を崩壊させてしまったり、好きなことを楽しめなくなったりすることも、何もできなくなっていく恐怖も、味わって欲しくない。

4年前に戻って、発症することを防いだとて、時間の問題でこうなっていた可能性はある。

だけど、せめてもっと軽く、私は済ませたかった。大事な人と友だちでい続けたかった。

9月の復職がうまくいってもいかなくても、また何かを選択していくだけだからと、必死に言い聞かせて、毎日の時間を好き勝手に過ごしてる。希望とか期待感は正直言って、ない。

岐路だなぁと思う。

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