電車でのこと

先日、国内をふらふら旅行してきた。
山に登り、海を渡り、毎日動き回って好き勝手して、たいへん幸せな時間だった。

地元に帰り着き、最寄り駅まで電車に乗っていたのだけど、荷物が重くてしんどい。
荷台に載せると忘れてしまう(過去に何度も失敗している)。
席はどこも埋まっていて、立っている人もたくさん。とてもじゃないけど座れない。
と、ポコンとひとつだけ空いている席を見つけた。
タトゥーばりばりのマッチョな黒人男性の隣だ。このほぼ満員電車の中で、ここだけが空いている。
不自然さ極まりない空き方。

座って荷物をかかえるのもしんどそうだったので、「すみません、隣にカバンを置いてもいいですか」と聞いてみた。
男性ははちゃめちゃに良い笑顔で、どうぞ!どうぞ!とやってくれた。

それからその男性は、iPod airで何をきいているのか、終始ノリノリ。最寄駅に着き、私が荷物をひきあげて「置かせてくれてありがとうございました」と伝えると、満面の笑みでグッとしてくれた。

明らかに不自然に空いてたよなあ。
あの男性、明らかに嬉しそうだったよなあ。
日本は未だにこうかあ。

少し考えてしまった。

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