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介入度合の調節について

NVCという言葉を知ったのは2022年7月、
多様性関連のワークショップに参加した際に
参加者の中にNVC推しの方がいたので
どんなものなのか聞いてみたのがきっかけです。
よく分からないまま、
読書会や講座に参加して触れ始めました。
そんな教員がNVCの見方で学校にいて
自覚的になった部分の一つについて書きます。

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学校は
いろんな子が一日中
同じ場で生活する場所なので、
もめごとは、起きます。
そうすると先生は基本的に
解決に乗り出します。
もめごとを解消しないまま家に返すと
くすぶりが爆発したり
解釈が曲がって保護者に伝わったりして
余計にややこしくなるので、
できる限りその日のうちに
なんとかするのが鉄則だからです。

しかしながら、学校は基本的に、
余剰時間のないシステムで動いています。
ゆっくり話ができる時間が
確保されているわけではなく、
うまくやらないと
授業時間を削ることになってしまいます。
そうすると、他の30人超の子どもたちが
学習を進められたはずの時間を
押してしまうことになります。
(先生なしで進められるときもあるけど
毎時間そういうわけでもない)
それは避けたい。

そうなると
先生の介入のしかたは、
先生ができるだけ早く解決する
というやり方になりやすいです。。。


そこで
NVC(非暴力コミュニケーション)や
PSP(ピースフルスクールプログラム)に
少し触れ始めた自分がやってみているのは、
自覚的、意識的にスモールステップで、
介入の度合に段階をつけてみるということです。

今は低学年の担任なのですが、

子どもどうしでもめごとがあったとして、
双方個別に、話を聴きます。
感情、ニーズ、(リクエスト)まで聴き
一緒に言葉にするところまでは、
いまのところやっています。
(そのうち慣れてきたら手を離せそうな気もします)

そのうえで、
①自分で話しに行ってみたいか
(うまくいかなくてもそのときはまた
お助けするからねと伝えてはある)
②自分で話すけどその時に先生に横にいて欲しいか
③それとも先生にかわりに話して欲しいか
選んでもらいます。

ニーズ、(リクエスト)まで言葉になった状態で
子どもどうしで話してみると、
自分たちだけで話して解決できた!!!と
双方飛んで話しに来たりします。

建設的な方向で
子どもたちどうしで話せるところに
もっていくために、
どうしたらそこを子どもどうしで
やっていきやすくなるのか、
自分の中では一気にクリアになりました。

本来、解決する力は本人たちの中にあって、
こちらがそれを引き出して言葉にしただけです。
でも先述のような状態の学校の中なので、
教員は相当意識的にしないと、
子どもが本来もっている力を
切ってしまいがちな条件が揃っていると
思っています。
子どもは未熟な存在、という
古来?従来?の子ども観も
大きく影響していると思います。
でも本当は
自主性を
自分でできる力があるし
伸ばしていける

感情、ニーズ、共感、
月イチくらいで少しずつやってみていますが、
生活の中でもこうして実際に使っていくと
知識と実際が少しずつ繋がっていくかな?
染み込んでいったらいいなー

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子どもどうしで調停をする段階の前に、
こういう段階があってもいいなと思いつつ、
子どもたちの成長を驚きながら
日々みています。 

わたし自身も変わりながらなので
また数ヶ月先には別の何かを
思っているかもしれないけど
今はこれがほんとおもしろいです。

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