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2021.12.28 ポチポチヒヨドリ

寒い。寒波が来ているらしい。雪の降る地域ではないからニュースで見る雪国は大変だなと思う。雪は降らなくても近くの池は軒並み氷がはっているらしい。

らしいというのは自分で見ていないからなのだが、体調不良もあって動くに動けない日々が続く。安静。

仕方がないので、窓際に布団敷いて横になりつつ庭にくる鳥たちを眺める。気分のいい日は愛用のエアライフルも枕元に置き、きのみを食べに来たヒヨドリを狙おうとしたりもする。

そんな時間を繰り返しているとチャンスも巡ってくるものだ。

今日も何度か庭にヒヨドリが来ているが、せわしなく飛び回るヒヨドリの狙いを絞りきれずにいた。

午後14時。横になっていると木に鳥の影がある。ヒヨドリが来ていたようだ。エアライフルにマガジン装填。窓をゆっくり少しだけ開けて銃口を出す。周りに人がいないかさっと見渡し、大丈夫だと確認してからスコープをのぞく。

距離は5メートル程。椿の木の枝に止まっている。こちらの様子を伺っているようだ。ちょうどヒヨドリの胴体を隠すように枝がある。ヒヨドリとしては枝の影からこちらを覗いている気分なのか、ちょっと安心感あるようで止まっていてくれる。頭は完全に出ているので的としては小さいが頭に狙いをつける。弾を装填、エアは160程度。近いからやっぱり少しだけ下に当たるのかなと思い中心に合わせたあと気持ち銃口を調整。一発。

パンッと軽い音とともにスコープ内のヒヨドリがクルンと逆さまになった。???当たったらしいが枝につかまったままなのか、足が引っかかっているのかぶら下がっている。生きていればそんな格好にはならないだろうと回収に向かうことにした。

ちょっと拾うだけだからと上着も羽織らず外に出る。もう木にはぶら下がっていなかった。木の根元を軽く見てみるもいない。転がっていったのかなと近くを見渡すもいない。落ち葉で覆われた地面はヒヨドリを探すのに難易度を上げている。

困った。見つからない。最悪飛ばれてしまったのか?そうすると捜索範囲が一気に広がってしまう。

一度家に戻りメガネをかける。

メガネをかけた状態でもう一度ヒヨドリを撃ったと思われる木を調べる。木の下にはえている熊笹に血痕を発見。ポタポタと丸くいくつか落ちている。やはり弾は当たっている。羽ばたいたりして飛び散ったというより雫として落ちたといった形なのでぶら下がった状態で垂れたものだろう。暴れた様子がなければ飛び立った確率は低い。

根本をよく見てみる。根本にも血がついている。木の反対側に回って根本をよく見てみる。ヒヨドリの尾羽が見えた。ヒヨドリ無事回収。よく見つけたな。

無事回収を嬉しく思いウキウキと家に戻って体が冷えすぎたことに気づく。動けない。メガネを取りに戻ったときに上着も着ればよかったのに、ちょっと回収に時間かけすぎた。

服装について反省しつつ、猟区内に家があるとこんなこともできる。できればキジバトがくるとか、池があってカモが来るとかだといいんだけどな。

今日はヒヨドリ一羽。

羽をむしり、簡単に産毛を炙って焼く。胸郭を中央からハサミでチョキンと切って開いてしまう。肋骨はカリカリ食べられそうなので、残した上で内臓は全て取ってしまう。

狙い通りのヘッドショットだったので身はキレイだ。

表面と内側にニンニクをすり付け、塩とハーブもすりこむ。ダッチオーブンにヒヨドリ入れて、ニンニク、人参、玉ねぎ、夏みかんとそのへんにあった野菜と柑橘類を放り込む。

どっかでフルーツ系ソースがヒヨドリに合うとかなんとか聞いたので酸っぱい夏みかんを少し入れてみた。まあ、実験実験。

薪ストーブの上にダッチオーブン置く。

出来上がりは……蓋を開けた瞬間の柑橘系の香りがかなりいい感じ。漬け込んでいるわけでもソース作ったわけでもないので、ヒヨドリの味には関係ないのだけど香りで幸せになれるのでいい。

ヒヨドリはクセというクセはない。塩味のきいた皮の部分が美味しい。骨は叩いたほうが良かったかな。カリカリに焼くというより野菜で蒸し焼き風なので。ちょっとちっちゃいね。

蒸し野菜は普通に美味しい。

ヒヨドリ一羽ではほんとに軽いおつまみ程度なので、シンプル風味に仕上がるようだし、今度はさいの目切りにした野菜類とコンソメでヒヨドリスープにしてみたいな。




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