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逆噴射小説大賞2020

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#逆噴射プラクティス

ワンタヌキアーミー:ラスト

ワンタヌキアーミー:ラスト

前回の話

Ω軍はすでに制圧を終えつつあり、残存勢力を排除するフェーズに移行しつつあった。捕虜となるもの、抵抗するもの、一人また一人と戦闘不能になっていく。圧勝であった。既に九割がた探索を終え、残るはあと一部屋のみ。「葉」とだけ書かれた扉を兵士たちが囲み、そのうちの一人が手をかける。

瞬間、大量のΣ軍兵士が部屋の中から雪崩のように突き進んできた。人数が明らかに多い。一部屋に入っていたには余りにも

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ワンタヌキアーミー3

ワンタヌキアーミー3

前回の話

Σ国とΩ国の戦争は、誰も予想していなかった15年目に突入。
「あと少しで終わるはずだ」を何年も繰り返し、ただ疲労だけが積み重なっていく。
国も民も、兵も将も、みな平等にくたびれていた。

Σ国のタヌキ投入作戦は、「使えるものならタヌキにも縋りたい」という、無限地獄による狂気の発露だったのかもしれない。もし運よく狸の化け術でΩ国を翻弄することが出来れば、この苦しみから解放される。そう思っ

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ワンタヌキアーミー2

ワンタヌキアーミー2

前回の話

敵作戦区域侵入まで三分。何か突破口を見いださねば、まず間違いなく死ぬ。作戦区域で、狸が転げまわっていた。

彼らは見境なく鉛玉を叩き込む。下手に動けばすぐ撃たれ、「何だただの狸か」で片づけられるのがオチだ。訳も分からないまま戦場に放り出され、誰にも看取られることなく死ぬ。そんなのはごめんだ。

ではほとぼりが冷めるまで身を隠し、何もかも投げ出して逃げ出すか。無理だ、首輪の爆弾がそれを許

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