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膣内フローラとは

「腸内フローラ」は聞いたことがありますでしょうか。

腸内フローラとは、腸内に生息する様々な種類の細菌の集まりのことを指します。お花畑の用に多様な種類の菌が集まっているため、フローラ(=お花畑)と呼んでいます。

実は膣も同じで、膣の中にも多様な菌が共存しています。
そのため、膣内の菌の分布のことも「膣内フローラ」と呼びます。

膣の中の善玉菌が悪玉菌より優位であることにより、悪玉菌の増殖を抑えてくれます。
これにより、膣内を常に正常な状態に保ち、病原菌が感染しにくい環境を作ります。
さらに、妊活中の方にとっては着床率や妊娠率にもいい影響を与えることもわかってきました。

膣内の善玉菌:デーデルライン桿菌とも呼ばれる乳酸桿菌

乳酸桿菌は乳酸などを作りだして、膣内を酸性に保つことで雑菌(=膣内の悪玉菌)の侵入や増殖を防いでくれます。
善玉菌と悪玉菌の環境が乱れ、悪玉菌が優勢となってしまうことで、
カンジダ症に感染してしまったり、デリケートゾーンのにおいやおりものの変化が生じることもあります。

■膣内フローラの乱れに伴うトラブル

【カンジダ症】

カンジダ菌(常在菌ですが、乳酸菌ではない)により引き起こされる感染症です。膣内フローラが乱れ、膣内でカンジダ菌が異常増殖して発症します。

・膣内や外陰部のかゆみや灼熱感
・カッテージチーズ状・ヨーグルト状・酒粕状のおりもの

かゆみにより搔くことで、傷ができて炎症が伴ってしまう場合もあります。

【デリケートゾーンのにおい・おりものの変化】
膣内の悪玉菌が異常増殖することで引き起こされる病気です。
何らかのきっかけにより膣内フローラが乱れた結果、膣内の悪玉菌が増殖してしまい発症したり、性行為がきっかけで発症する場合もあります。

・おりものが魚のように生臭くなる
・灰色でさらさらしたおりものが増える

■対策

①しっかりと心身ともに休養する時間を作り、ストレスを軽減しましょう
女性の社会進出が進んだことにより、ストレスを受ける機会が増えました。ストレスを自身でコントロールする力はもはや必須となりつつあります。

・十分な睡眠をとること
・リラックスして心身ともに休養する時間を作りましょう
・栄養バランスを意識した食事を摂りましょう
・適度な運動を習慣にしましょう
上記が大切です。

②デリケートゾーンの蒸れや汚染を防ぎましょう
「デリケートゾーンのにおい・対策②」にてお伝えしたようなウェットシートを活用したり、通気性の良いコットン素材の下着を着用することもおすすめです。
また、ついつい忙しいと後回しにしてしまいますが、生理用ナプキンやおりものシートはこまめに変えるようにしましょう。

③膣内洗浄は行わないシャワーやビデでは膣内を洗わないようにしましょう。
こちらは、「デリケートゾーンのにおい・対策①」でお伝えした週2~3回の膣洗浄機の使用のみで十分です。
※膣の粘膜を避けた外陰部(デリケートゾーン)は毎日洗うことは必須です。

④乳酸菌食品を摂りましょう
キムチやヨーグルト・チーズ・納豆など、乳酸菌が含まれる食品を食べましょう。
腸内環境が整うことで膣内環境も整うと考えられています。

※現在のところは経口摂取したものがどういう経路をたどって膣内に届けられるのかは明らかになっていません。しかし、経口摂取した乳酸菌が膣内粘膜に定着して膣内環境を改善していることはすでにさまざまな研究で明らかになっているようです。

食事のほかに、市販されている膣内善玉菌を増やすサプリメントには、乳酸菌が含まれているものもあるようです。
私もこのサプリメントについては気になっているので、試してみたいと思います。

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