雇われて働くということ
コロナを期に「働き方」について、改めて考えた方が多いのではないでしょうか?
トリマーというお仕事をしていると「自分のお店を持つ夢」を妄想したことが誰だってあるはず。
そして、それを実現し
実際にお店を持って、たくさんのワンコや飼い主さんを笑顔にしているという方もいらっしゃると思います。
かくいう私は、雇われていることに半端じゃないプライドを持っています。
何も達成していない自分にも、一つくらい「極めたいこと」があっても良いと思っています。
それが「雇われの星」を目指すこと。ちょっと漠然としているのはご愛嬌。
「経営者さんの立場」を誰よりも想像できるスタッフ
という表現で少し足りない気もするけど、おおよそそんなイメージ。
緊急事態宣言により様々な業種が営業自粛などの対応に追われ、トリミング業界もざわつきました。トリマーさんを抱える経営者さんはものすごく頭を悩ませたのでは、と想像します。
ちょっとだけ考えてみよう。
◉スタッフ想いの経営者さんはきっといつだって、気持ちよくお給料支払いたいと思ってる
◉けれど、コロナが怖くて出勤したくないと思っているスタッフがいるかもしれない
◉仕事に来てと言いたいけれど通勤が感染のもとになるかもしれないから強制できない
◉来いとも休めとも言いにくい
会社が永続しなければ、コロナ収束後のスタッフの生活も成り立たなくなる。
会社が永続しなければ、たいせつなお客様を裏切ることになる。
保証も不透明ななか、無限ループですよ答えなんか出なさそう。正解ないもの。
そして休業の決断をしたり、予防を徹底した上で営業を続けるという判断をしたり、規模の大小にかかわらず様々なドラマがあったのではないでしょうか。
そんな中Twitterで、不安だどうなるんだうちはブラックだー!という雇われスタッフさんと思しきツイートを目にし、とても悲しい気持ちになりました。
「雇われる」ということは「養ってもらえる」とは違うからねベイビー。
あ、たまに。雇われの星とか言ってると、良い子ぶりっことか、結局経営もしたことないんだからわかるはずない、とかネガティブな意見をぶつけられたこともあります。左様でございますか。お気立てに難がお有りで。
だから何?
だから?
だから?
だからこそ、相手の立場になって全力で妄想してるんじゃ!!
荒っぽい口調はよろしくないですねオホホホ。いまひとつそりが合わない方も中にはいらっしゃって当然です。
できるだけ相手に寄り添って、自分になにができるか考え、わからなければ聞く。相手が経営者であろうが家族であろうが、コミュニケーションの基本です。そんなこと言ってるわたしもまだまだそこは課題です。
数年前まで
今自分がどうしたいのかを伝える努力もせず
「察してくれない!!!」
と拗ねていた時期もありました。
”面倒くさいスタッフ選手権”があったら右に出るもの無しだったのではと自負しております。
思えば、その当時は
「経営者なんだからこのくらいやってよ」というような、
とんでもなく自分勝手な
”こうあるべき論”をぶん回し、その色眼鏡を通してしか院長のことを見ていなかったのだと思います。
でも、経営者と言えども結局は人間なのです。
大変な時期こそ、経営者さんにいかに寄り添えるか。
それが
自分が会社にとって必要な人材になれるかどうかの未来が決まるのではないかと感じた緊急事態宣言です。
だって、想像してみてくださいよ。
独立するって、経営者さんが従業員だったときの「夢」だったはずですきっと。
その
夢に向かって貯めた資金や努力や費やした時間…
他人には見えないストーリーがあって、私たちが働ける舞台がある。
様々な局面で、簡単にホイホイ決断なんかできるはずない。
誰かの”夢”のお手伝いをできるのは、スタッフである我々なのです。
なんだか素敵じゃないですか???わっふー♪
ちなみに私の夢は
「トリマーさんになること」
でした。だいぶ前に夢らしいものは叶っちゃってるんですよ。わっふっふー♪
その先にある「たくさんのワンちゃんや飼い主さんを笑顔にできるトリマーさんになる」という目標を今も追い続けています。
お店を持とうが
アルバイトだろうが
正社員だろうが
派遣だろうが
自分にとって”働き方”は目的ではなく、手段の一つでしかありませんでした。
(実際1年半前まで時給の雇用スタイルでしたから、なんのこだわりもなさすぎた。後に続くスタッフたちのことを考えたら反省。)
◉雇われだから好きにできない……
◉オーナーがワンマンだから変えられない……
◉どうせ自分のお店じゃないし……
「いずれ独立するから、雇われの状態じゃ本気になれない!!!」
もしそう思ってる人がいたなら、きっと独立なんか一生できないよ〜って、下世話な小言を、ついこの前までアルバイトだった奴から投げたくなっちゃいます。美しい放物線を描きながらふわっとね。
だって、独立した時に必要なノウハウは、雇用者としてのノウハウが大前提だとおもうのであります。キッパリ。
独立したら、自分の中に、経営者と雇用者の二人を持ち合わせなければいけないのが経営者なんじゃないかな。
でも、トリマーの終着点は何も「独立」だけじゃない。
雇われの身だからこその「やりがい」があると言えるし、そこを謳歌するほかないと思う。
めっちゃおもしろおかしくやるっきゃない。
”誰か”の人生まで抱え、日々身を削っている経営者さんよりも、
雇われだからこそ有限な箱の中で「自由」な発想ができる。
可能性は、
無限にある。
◉「やりがい」とは、会社が与えてくれるものではなく、与えてもらったものを、さらなる磨きをかけて、自分自身で見い出だすもの。与えられて当然!の受け身のままじゃ、いちいち裏切られたとか疲れるから俗に言う”他力本願”はやめるのが賢明。
◉全く新しい何かを始めたい、これまでのシステムを変えたい時は、経営者を納得させるだけの材料を下準備し、知識と意識と熱意を込めて、プレゼンしよう。
それを怠りコストばかりかかる「こうしたいから」という案を言うだけでは誰も動いてくれない。
◉「会社が変わらない」と嘆く時間は、自己投資にあてよう。いただいたお給料の一部を、セミナーや参考資料、道具などに使ってみる。
それが仕事にかかわる「投資」でありさえすれば、どんなに失敗に思えることも、長い目で見れば、決して損はしない。
仮に失敗しても、改善点の発見の機会と捉えれば良いだけ。失敗しちゃった!テヘペロ!!
そういった研鑽を続けていけば、「会社が必要とする、欲しがる、手放したくない」=「オンリーワン」の従業員になれると信じています。
そして、自ずとお客様にも必要とされるトリマーとなり、巡りに巡って自分にかえってくる(はず←検証中)。
すごく簡単にでもいいから、やんわり経営のことも知って、会社運営の、どれに、何が、どれくらいお金がかかり、
毎月当たり前に受けとっている自分のお給料が、実はいかにありがたいものなのか
ということを、経営者さんの身になって知ることが、今後
手を取り合っていくために必要ではないかと思います。
もちろん体調に支障が出るくらいカオスな職場なら別ですよ。ノーミスでしか評価してもらえない職場なら、それは一刻も早く辞めたほうがいい。
けれど、そうじゃない場所なら
隣の芝生が青くて当たり前。
あれない、これない、って文句を言うより
今こそ
”手放したくない従業員”になれば
数年先にきっと、色んな意味での安泰が待ってるんじゃない?
そんなわけで。真面目ですよ。
なんなら社畜を極めようとすら思ってます。
”オイシイ”従業員の立場。
経営者さんが望んでもなれない立場。
みんな、さぁ誇らしく。
楽しんじゃわない?
もしサポートしてもいいよ!という方はぜひお願いします。 今後の活動に役立てます!