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オランウータンの触れ合い遊び

4月10日、多摩動物公園を訪れました。こんなに面白いところだったのかと感じ、結局朝から閉園近くまで過ごしてしまいました。
昆虫館の蝶々の楽園も素晴らしかったですが、なかでもオランウータンは面白かったです。
股関節の柔らかさや、ものをつかむに適した対立できる足のかたちなどの身体機能がすごいです。
中でも、親子で遊ぶ光景にとても興味を持ちました。
ヒトとオランウータンの先祖の分岐(約1,400万年前)は、ヒトとチンパンジーの分岐(約700万年前)よりもかなり前に起きているというのに、こんなに豊かに遊ぶことができるなんて驚きです。
親は向ってくる子どもに力を加減している感じで、触れ合って遊んでいました。

動画にはありませんが、抱えて一緒にでんぐり返しをしたりもしていました。
お互い見合ってから遊ぶこともあり、メタコミュニケーションしてから触れ合う光景を見て、すごいなと思いました。
哺乳動物や鳥は生まれたばかりの時、自分の体温や脈拍をうまく調整できません。
ですので、養育者との触れ合いがその機能を調整させる役割をします。
特に恐怖や不安といった強い情動反応を安定させる上で触れ合うことは重要です。
触れ合うことで自分の身体を明確にしていきます。動物ですので当たり前ですが、そんなことを自然にやっているようで素晴らしいと感じました。


デバイスにも内受容感覚があったら楽しいかもしれない


人間の大人はどうでしょうか?
接触遊びが明らかに足りていないのではないでしょうか?
実際にオランウータンのように触れ合うことは社会的に難しいですが、たわいもない雑談や会食、スポーツなどはできそうです。
そんな触れ合う時間は、恐怖や不安といったことを落ち着かせるために必要かもしれません。
視覚や聴覚を使ったデバイス、質問にすぐに答えてくれるデバイスがたくさん増えてきてありがたいのですが、そんなデバイスも内受容感覚(ドキドキしたり、お腹が減ったり)をもったら、デバイスと触れ合って遊ぶことができて楽しくなるかもしれません。そのことで質問する力や相手のことを考える力も研ぎ澄まされるかもしれません。


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