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「哀れなるものたち」から学んだ、生きる意味。

「なんのために生きているんだろう」

そう考えて虚しくなった経験があるのは、noteを通して言葉を紡ぎ、自分と向き合っている人に意外と多い気がします。

生きる意味について考える人間代表として、今日は映画「哀れなるものたち」を見てきた感想文を書いてみようと思います。


ベネチア国際映画祭、米アカデミー賞などで数々の賞にノミネートされた映画、「哀れなるものたち」。

みなさんは観にいかれましたか?

私にとって良い作品かどうかの基準は、他人に感想を聞きたくなる映画なのですが、この作品はまさに、そんな作品でした。
(あやのんさん、キッカケを頂きありがとうございます!)

この映画のあらすじを私的に説明させて頂きますと、奇人変人の天才外科医の手によって死から甦った女性の、


性を通して自分を知る、世界を知る


Say!セイ、性! な冒険ストーリー!



と、させて頂きたい! です。
 
宦官の天才外科医によって子供の脳を移植し甦った女性、ベラの冒険ストーリーということで、主人公であるベラの知能は作品冒頭、幼く描かれています。

身体は成人女性。知能は子供同然のベラの言動は、文化や宗教、言葉、戒律などのタブーが一切ありません。

それは、性的欲求も同じ。
 
自分を創り上げた天才外科医の家に監禁同然、閉じ込められたベラは、ある日、自分の身体にある幸せのありかを見つけ、それを素直に表現し始めます。
 
その姿にたじろぐ大人たち。
そして、そんな彼女の素直な欲を利用したい男性たちですが、結果、彼女に翻弄されていく様が見ていて痛快でした。

女性を支配し、コントロールしたい男性にとって、自分の欲を隠さないベラの存在は魅力的であると同時に、脅威。

旅に出て、世界を知り、経済的、精神的、性的自立を手にしたベラは益々1人の女性として、人間としてあらゆることに貪欲に進んでいきます。

女性に可愛らしさや処女性を求める男性の心理には、他の男性や世界を知らない無垢な女性にとって常に自分が一番になれる、ヒーローになれる。
守りたい欲、父性欲が満たされるなどの理由があるからとも言い換えられます。

しかし、厄介なのは支配欲です。

作品後半、元夫である男性はベラの自主性を支配し所有物にするため銃口を向け、彼女のクリトリスを切除しようとします。

その時、ベラが取った行動が私的に一番痺れました。

女性器を切除するくらいなら殺してくれ、と銃口に自ら近づくベラは、人間が生きる意味を理解していたからだと思ったからです。
 
別の機会にまた話したい内容なのですが、女性の快楽は男性の下半身のみによって得られるワケじゃない。
 
私たちはそんなものがなくても、気持ちよくなれる。
その大切な鍵を握っている場所がクリトリスです。

クリトリスの歴史についてはこちらで書いています^^
 
15〜18世紀頃、ヨーロッパでは魔女狩りの一貫として女性器を切除された女性がたくさんいました。そして、ユニセフ(国連児童基金)が新たに発表した報告書によると、現在もなお女性器切除(FGM)を受けた上で生存している女の子と女性(サバイバー)は、世界に2億3,000万人以上いるとレポートされています。▶️https://www.unicef.or.jp/news/2024/0032.html

クリトリスの役割を考えた時、その部分は他の体の器官と比べて特に何もしません。
ただ、快楽を享受し、創造を与えてくれる場所です。

しかし、快楽無くして、私たちは生きる意味があるのだろうか?
と、私は真剣に考えてしまいます。

そう考えると、快楽とは無縁の生活を送ってきた天才外科医がベラに命を与えたことは、自らを生き返らせたことと同等の行為だったのではないか。
 
そして、ベラを追い求める男性たちも天才外科医同様、社会のモラルやルールに縛られ去勢された日々をただ生きているのだと思いました。

性的な意味合いだけでなく、知的好奇心を満たすなどの快楽に対しても貪欲に突き進むベラの姿に惹かれてしまうのは、男性だけでなく、この映画を観た視聴者も同じだと思います。

外の世界を知るごとに、ベラの知能は子供同様、ものすごい速さで成長していくのですが、その際のエマ・ストーンの演技にも引き込まれました。

エンディングについては賛否両論あるとは思いますが、ブラックコメディとして私には笑えた。「Poor things」というタイトルが光ると思いました。
 
この作品はストーリーだけでなく映像も素晴らしかった。
そして、成長や学びを重ねるたびに洗練されていくベラのファッションも視聴者を飽きさせることがありません。芸術的視点で見ても楽しめる作品だと思います。

この映画が上映出来る国に生まれ、こういった作品が評価される時代に生まれて、わたしは幸せです! 


映画をご視聴したみなさんは、どんな感想を持ちましたか?

(ちなみに、日頃からSay!セイ、性!なワタシには、エンドロールで流れてきた映像全てが性器に見えました……)



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