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明るい時間帯に そういう雰囲気になった結果、こうなった……

朝より夜が好きでした。

完璧に見えるキラキラな昼間の世界より、暗闇の中でハッと心を掴む言葉や音、色、匂い。
暗闇だからこそ、余計に鮮烈に浮かび上がる人間の本音や本性に興味があったからです。

でも、自分のこととなると、それは全く違っていて。

昼だろうが夜だろうが、不完全な部分は絶対に人に見られたくない。知られたら負け!

と、本気で思って生きていました。

仕事も恋愛もイイ女でいたかったし、甘えられるのは得意でも、甘えることは苦手。

満員電車に乗っても決して人には寄りかからず。
ガッシリ手すりに掴まると、己の長身とインナーマッスルを生かし、しっかり立ってきたように(自分では)思っていました。

でも、家に帰ってパジャマに着替え、メイクを落とせば、もはや別人。

ホットカーペットの上でグミやら海老みりんやら歌舞伎揚を食べ、YouTube見て息吸ってるだけの人間に化します。

そんな床と同化した本当の私は何の生産性もない、ただの生き物で、そんな姿を他人、ましてや好きな人に見せるなんて正気の沙汰?! と本気で思っていた十代、二十代。

幼い頃は野原を走っているだけで幸せ、満足だった身体は、化粧やら何やらを覚えた途端、隠さずに外へ出ることは恥ずかしい! と思うようになっていました。

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「性、ジェンダーを通して自分を知る。世界を知る」をテーマに発信しています^^ 明るく、楽しく健康的に。 わたし達の性を語ろう〜✨