今ある語彙力で和文から英文へ/第15弾の前半/基礎編
① The number of foreign students studying at Sophia University has been increasing, with those hoping to find a job in Japan on the rise.
この英文の作りを見てみます。そんなの簡単と思う人は、この英文を別の英語表現で書き換えてみませんか?
②文法用語はなるべく使わないようにします。まずwith以下の作りをシンプルにすると、with those (foreign students) on the riseとなっています。
高1で習うwith the door open(/closed)「ドアを開けたままで(/閉めたままで)」などその時の状況を表すwithと同じもので、hopingからin Japanまでは、those (people)の説明として引っ付いて(修飾)いるだけです。
③ここで①の英文を平易な英文に書き換えてみます。
More and more foreign students have been studying at Sophia University, and a larger number of them hope to find a job in Japan.
と一例としても書けますが。
では何故記事ではwithを使っているのでしょう?
④なぜ英字記事は上の③の英文ではないのか?簡単に言えば英文が重たいのです。間違ってはないですが、前半も後半も節(文)で書くと少しくどい感じがします。
英作文や英字記事では重複やくどさを避ける傾向があるので、前半は節(文)、後半は句(文以外の単語や複数の単語で成立しているもの)のwith以下で書いた訳です。
⑤growingやincreasingにも注目で、大学入試ではとてもよく出ます。a large(r) number of ~+ Vは、「(ますます)多くの~が、Vする」ですが、largerの部分をgrowingやincreasingに置き換えても同じ意味です。
このような同じ意味で形の違う表現を少しだけ知っていると、近年頻出の本文段落の内容を英語で書き換えなさいという設問に100%対応可能。
例えば、there is a growing concern that S'+V'~と書くと、that以下の「懸念が高まる」となります。
(英文例) There is a growing concern that global warming has been getting worse.
(和訳例)「 地球温暖化がさらに悪化しているという懸念が高まっている」
ほんの一部ですが英文記事でも難しくないと思います。このようなたった2行の英文でも、いざ英文を書き換えるとなると最初は簡単ではないはずです。
結局は語彙力の問題だと考えがちですが、私がお伝えしたいことは、自分が既に持っている単語力をもっと使って英文を「書く話す読む」に活かしてみてはどうですか?ということです。
新しいことをインプットすることも大切ですが、その前に今の自分の単語力を固定化せずに応用できるという考え方を知ってもらいたいのです。
極簡単な例として、「もっと努力する」ならmake an effortやwork hardを固定化しないことです。「もっと」がつけば比較ですからhardやan effortに注目。
つまり、hardは単に副詞だから work harder、an effortはanがあるので可算名詞(数えられる名詞)と分かりますから、make more effortsと中学生でも分かりますよね。これが話す書く時にすぐに出てこなくて額面通りの直訳表現をまるで的当ての様に頭の中で正解を探すのです。
もっといい表現があると言われる方もいると思いますが、多くの科目の中で受験生は英語にも取り組んでいるのですから、インプットし続けることは大きな負荷となります。今ある語彙力を最大限利用する方が受験生や英語が苦手な人にとっては一番実践的で本番で使える基本概念の思考力。
以前の投稿、「英文法の各分野をバラバラに指導しても実践には使えない」でお伝えしたように、ばらばらにいくら多くのことをインプットしても決して実践的に書く話すことは恐らくできないと思います。
くどいようですが、基本的な考え方や知識が単独で対応できる大学入試問題というものはそんなに多くはありません。
ものすごい高次元の難問レベル問題もあるかもしれませんが、基本的には基礎的な考え方や知識の組み合わせによる複合的問題が大問として出題されていることが多いのです。
それが「思考力であり頭の中の networkというもの」と私はこれまで多くの生徒たちに指導してきました。詰め込み重視の学校では決して聞かれないそのシンプルな指導法には誰もが理解してついてこれますから、彼らは本番でも実践力を出せてきたのだと思います。
この考え方が定着できれば各段落要旨の内容を日本語で要約したり、その日本語を英文で書く時・口頭で伝える時に今回の投稿内容は生きてくると思います。
今回も最後まで読んで頂き有り難うございます。
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※全身痛再発7年目で外部の学校には指導に行けませんので、サポートは本当に有り難いです。投稿内容にご納得の上、何らかの形で英語指導の機会を与えて頂ければ幸いです。よろしくお願いします。 HP⇒https://feedback01.webnode.jp/ 福岡県 北九州市 小倉南区