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新学習指導要領という名のふるい!?主体性とか自主性とか。

娘のトラが中学生になり初の通知表を貰ってきた。(身バレ対策のため評価部分のみ切り取っています。)

てっきり中学では相対評価になるものと思っていた私は、目を疑うような好成績に一瞬喜んだものの、すぐに首を捻った。

いくら何でもわが子が体育で「5」はありえない。

そう思い一緒に配られたお便りを確認すると、案の定。
そこにはしっかり「評価方法は絶対評価です」の一文が書かれていた。(調べてみると、中学の通知表が相対評価から絶対評価に変わったのは20年も前なんだそう。)

なるほど絶対評価ならこの成績も頷ける。
極端な話、絶対評価ではクラス全員がオール5だってあり得るのだから。
そういえば某教育系掲示板に「中1の成績はご祝儀相場」だと書かれていたがそういうことか。
初っ端の通知表でやる気を失わないようにといった配慮もあるのかもしれない。

ともあれ、これを見た祖父母は通知表の数字と定期テストの順位がかけ離れているとも知らず、孫にたんまりお盆玉を与えることだろう。

ところで通知表のアルファベットの項目は「学習の観点」による評価なのだが、トラは新学習指導要領の目玉「主体性、自主性」で4つもBがついた。
これを見た私は「あぁ、やっぱりか。」と思った。

家でのトラは、評価が示す通り主体性や自主性をもって行動しているとは言い難い。
以前の記事にも書いたが、自発的にやることと言えばYoutubeなどの動画、漫画とLINEのみ。
よく「小学校の成績は親力」と言われるが、正直今回の成績だって半分は親力。
あまり干渉しないようにとは思うものの、放っておくと本当に何もしないのでつい口うるさく言ってしまうのだ。

ところで自主性といえば、宿題が少ないのも気になる。
6の時は中学校生活に備え大量の宿題が出ていたものだが、いざ中学に入ってみると(今のところ)驚くほど宿題が少ない。
小学校で毎日のように提出していた自主勉ノート(自主勉強が強制というのもおかしな話だが)や夏休みのドリル、補習授業なんかも無い。
これってもしや、自主性を重んじる新指導要領の一環なのだろうか・・・?

だとしたら、親に言われて渋々動くトラみたいな子は非常にまずい。
「自ら考え行動できる力、AI時代に生き抜く力を育くむ」というスローガンの響きはいいが、要はトラのような子をふるいにかける仕組みではないか?

先回り育児をしてしまった私も悪い。
しかし我が子は、知的好奇心を引き出すべく色々な経験をさせてきた親の苦労をよそに、ますます能天気で興味の幅が狭い。
その姿を見ていると、知的好奇心とか探究心なんて持って生まれたもので、環境で大きく変わるものでもないと諦めの境地に陥ってしまう。

そんなわけで、夫そっくりに育った我が子に己の無力さを感じずにいられない今日この頃。
少し前までは自分のネガティブ気質を引き継がなくて良かったと喜んでいたのに、今やその能天気さが仇となり将来はさぞ仕事で苦労するのでは?と案じる母なのだった。

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