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アベンジャーズ・キャンパスで遊んだりキャプテン・アメリカのミュージカルを見たりしてきた話

標題のとおりです。アメリカ出張のついでにアベンジャーズ・キャンパスで遊んで、キャプテン・アメリカのミュージカルを見たりヒーローたちと会ったりしてきました。
出張が急遽決まったため予算内で収まる直行のフライトが往路はすでになく一回アメリカ大陸の東に行ってから西に戻ったり、帰りは帰りで乗る予定だった飛行機に不具合があって離陸が4時間以上遅れたり、あとそもそも現地の同僚が組んでくれた仕事およびチームビルディング(会社のお金でやってくれる絆を深めるためのレクリエーション)のスケジュールに大幅な変更があって予定が1日ぽっかり空いてしまったりと色々あったのだけど、その空いた日をあっさり休み扱いにしてくれた上司ありがとう。おかげでミュージカル拝めました。


アベンジャーズ・キャンパス

訪問するのはこれで2回目です。今回は出張中に行動を共にしていた同僚氏とアメリカ現地の同僚2名の計4名で行きました。

前回は悪天候でキャラクターたちにはあまり会えず、ショーも見られず、代わりにアトラクションとレストランを満喫したのですが(詳しくは上のnoteにまとめています)、今回は快晴だということが事前に分かっていたのでみんなとたくさん会いたい!せっかくだからサインも欲しいな!という気持ちで向かいました。ていうか逆に暑すぎて出てこないとかだったらどうしよう…などと話していたのですが、いざ到着してみたら

仲が良くて何より

同僚氏「朝から彼女とデートしてるよリア充め」
わたし「なんかサーティワンのアイス食べたくなってきたな」

心配無用でした。

キャラクターグリーティング

アベンジャーズ・キャンパスではヒーローたちと交流することができるわけですが、よくよく考えてみるとあのサノスご一行を撃退したアベンジャーズのみなさんにお目通りが叶うってすごいことなのでは。サインください〜なんて言う前にまずは人類ならびに地球を救ってくれてありがとうございましたと心からの礼を伝えるべきなのではと今更ながら思ったので、今度行く機会があればそうしたいところです。
ほとんどのヒーローたちは敷地内を自由に歩き回りながらわたしたちゲストへ気軽に声をかけてくれます。こののんびりした雰囲気が好きです。

  • ドクター・ストレンジ

朝8時過ぎにふらりと足を踏み入れたアベンジャーズ・キャンパス、ドクター・ストレンジがうろうろしていたので声をかけてみました。アメリカ人同僚Aことジョンくん(仮名)、なんと当日がお誕生日かつストレンジ先生のファンで、めちゃくちゃオタク早口で喋りながら狂喜乱舞してるのが面白い。他人の情緒が荒れ狂っているのを見ると冷静になれるからありがたかったです。話の中身が全然聞き取れなくて「なんて言ってるの」とアメリカ人同僚Bことポールくん(仮名)に確認すると「俺もまったく分からん」、かつあとで本人に聞いたら「興奮しすぎて何話してたか覚えてない」そうで真相は分からずじまい。なお同僚氏は英語もできるし普段めちゃくちゃ喋るくせして好きなキャラクターたちを前にすると緊張して話せなくなる体質だということが今回判明したので、グリーティングの最中はずっと静かにしていました。ジャパニーズオタクという感じがして趣深い。
ついでと言ってはなんですが、数日前に誕生日を迎えたストレンジ推しのフォロワーがいたのでわたしもジョンくんに乗っかりお伺いを立ててみました。

わたし「あの、ドクターのファンの友達がいて、彼もつい最近誕生日だったから何かお祝いコメントくれたら喜ぶと思うんですが」
ストレンジ先生「いいよぉ!名前なんていうの?」
わたし「気さくだな」

動画はフォロワー個人に向けたものなのでここには載せませんが「ハロー、カリフォルニアのサンクタムからドクター・ストレンジがお届けしているよ。お誕生日おめでとう!君と会える日を楽しみにしているよ」といったような感じで、ちゃんと名前入りのおめでとうメッセージをくれました。ありがとう。愛想の切り売り辛くない?大丈夫?
朝イチのアベンジャーズ・キャンパスは客があまりおらず、話し終えて別れたあとにふと振り返ると所在なさげにポツンと立っていたストレンジ先生の後ろ姿がめちゃくちゃツボにハマりました。

元気出してほしい。

  • シャン・チー

遠くの方にこれまたポツンと立っているシャン・チーを見つけたので突撃しました。

2月に行ったとき大変フレンドリーに接してくれたシャン・チー、今回もものすごい陽キャオーラをまとって「やあ元気?どこから来たの?」と口を挟む隙を与えないままに喋ってくるのでこちらもテンション高く応じざるを得ないし動画撮るのも完全に忘れた。さすがホテルマン、コミュ力が高い。
今回はお会いできたヒーローのみなさんに片っ端からロジャース・ザ・ミュージカルのVIPパスへサインをお願いしており、シャン・チーにも是非書いてほしいと頼んだのですが、パスを見るなり「アアッこれ見に行くの!?うらやましい!」と叫ばれたのはさすがに草。彼曰く「見たいからチケットの融通利かないか確認してみたんだけどアベンジャーズには配布ないんだよね、じゃあ自分でチケット取るかと思っても人気すぎて全然ダメだし。マジうらやましい、えっほんとずるい、行きたい」とのことだったんですが、のちにナターシャやサムと話したときには両名とも鑑賞済みと言わんばかりの口振りだったため、彼がまだアベンジャーズ歴浅い(ていうか正式にはまだ入ってないわけで…)から貰えなかった可能性があるのではと思いました。新参者に厳しい世界なのだろうか、がんばれ。

  • アントマン

アベンジャーズ・キャンパスに到着するなり出迎えてくれたアントマンとワスプですが、あとでアントマンが地上まで降りてきていてご挨拶できました。ワスプちゃんも会いたかったけどタイミング合わなかったな〜。残念。

優しい目をしている

わたし「サイン欲しいな」
アントマン「もっちろん!一応ね、ミュージカル、俺も出てるんだよ!俺というかアントマン役のことなんだけどさ、ほら、もう俺キャプテンのファンだからお邪魔できるだけで光栄っていうか、いやまあ正確には舞台に立ってるの俺じゃないんだけど?でも俺だし?出番ほんのちょっぴりだからサインもちっちゃくしとくね〜」
わたし「そうね、アントマンだからアリで小さいしね」
アントマン「分かってるねさすが!ハイタッチする!?」

あまりにもスコットすぎて元気もらいました。幸せでいてほしい。

  • ブラック・ウィドウ

アントマンとバイバイしたあと、なんかキャンパスの端の方に人だかりができているなと思い近付いてみたらナターシャさんにしばかれたい人間たちの列でした。

ジョンくん「ナターシャにならビンタされたいよな…」
前に並んでいた全然知らない家族連れのお父さん「分かる…」
通りすがった全然知らないグループのお兄さん「それな…」

という話はもちろんせずに、こちらが持っていたVIPパスに気付いてくれたナターシャさんの「ミュージカル見に行くの?スティーブのこと好き?まあよろしくしてやってあげて」というお姉さん力にひたすら感激しながらサインをもらいました。あとナターシャのことが大好きなフォロワー宛にメッセージくれる?と聞いたら快く応じてくれて嬉しかったです。

世界一腕組みの似合う女、ナターシャ・ロマノフ

ナターシャ「あなたのお気に入りは誰?今日キャンパスで会いたいなと思ってるヒーローはいる?」
ジョンくん
「ストレンジ!さっき会ってきた」
ナターシャ
「ふうん。いいわね」
ポールくん
「アイアンマンが好き!」
ナターシャ
「もしあとで見かけたらいい加減ラボ片付けろって言っといて」
わたし
「サムに会いたい」
ナターシャ
「スーツがピカピカしてるからすぐ見つかるわよ」
同僚氏
「えっ…エレーナが好き…結婚したい……」
ナターシャ
「(無言で一瞥)じゃあ写真撮りましょうか」

塩対応すぎて大笑いした。

  • アイアンマン

ほとんどのキャラクターたちはキャンパス内をあちこち歩き回りながらファンと交流していますが、アイアンマンとスティーブの方のキャプテン・アメリカは固定のロケーションでグリーティングをしていました。キャプテン・マーベルも同じ場所に一度現れていました(彼女は他の時間帯だとキャンパス内を歩きながらグリーティングしていたのでまちまちなのかも)。
さすがにアイアンマンとキャップのツートップは大人気で、列ができてもすぐに締め切られてしまうほど。何度かチャレンジしてようやく会えました。

ちなみにアベンジャーズ・キャンパス内で唯一サインをお願いできないのがアイアンマン。先日香港のパークに行ったときはサインに応じていたので各地で対応が違うのかもしれません。スターク・インダストリーの入社試験を受けるのが夢らしいポールくん(仮名)は大変残念がっていましたが、トニーに「Sorry, classified(サインはトップシークレットなんだ、すまんね)」と言われて秒で機嫌を直していました。オタクちょろいぞ!

  • キャプテン・アメリカ(サム)

ナターシャにも伝えたとおり、今回はロジャース・ザ・ミュージカルを見に行くつもりだったこともあってサムには絶対に会いたいと思っていました。やっと見つけたときには出動がかかったそうで慌ただしく本部に帰ろうとしていたところだったのですが、近くにいたキャストがサムに「あなたに会いたいって言ってるひとたちがいるから」とこっそり耳打ちしてくれて、サムも「歩きながらになっちゃうけどついてきてくれる?君たちと話したいな」と快諾、めちゃ優しいじゃん〜!一生応援する〜!!!!!となりました。日本のこと好きらしいからバッキーでも連れて遊びに来てくれ。
とりわけサムは対応が素晴らしくて、小さな子どもを見かけると彼らが駆け寄るより先に膝をついて出迎えたり、サムが表紙のコミックを握り締めてあなたに憧れていると泣きながら話すアフリカ系の少年の手を優しく握って励ましたり、ファンサービスというものやヒーローであることの意義を真の意味で理解しているなと思いました。周囲も笑顔にしてくれる、本当に素敵なキャプテンです。

  • ブラックパンサー

陛下とのワカンダフォーエバー、MCU好きなひとなら誰もが一度はやってみたいと思うことのひとつなのではと推察しますが、そう、アベンジャーズ・キャンパスならその夢が叶います。最高か。
なぜか階段兼ベンチみたいなスペースで仁王立ちしていた陛下、めちゃかっこよかった。サムに会ったときに色々お世話してくれたキャストが撮影係をやっていて「おかえり〜!」と出迎えてくれたのも良かったです。このキャストのお姉さんとは他のところでも話したりして仲良くなったので、またいつか行ったときに会えるといいな。

シュリちゃんも何度かお見かけしたのだけどタイミングが合わなくてお話しできなかった、次こそはリベンジしたい。

  • ソーとロキ

4年前にアナハイムのハロウィーンパーティーに行った際、どこからともなくドヤ顔で現れたロキがそれはもうあまりにもロキで、サイン用に差し出した金色のペンを「これは私の好きな色だ、分かってるじゃないか」と褒めてくれたのをよく覚えているのですが、同じ場所で再会できて思わず拳を握りました。
当時はまだアベンジャーズ・キャンパスもなくて、ディズニー映画のヴィランが跋扈するイベントになんでかしれっとロキも混ざっているという今にして考えれば謎仕様でしたが、最高に調子乗ってる頃のロキ感があって良かったです。

ロキちゃんはクインジェットの様子を見に行ったりアベンジャーズのビルから人間どもの様子を見下ろしてみたり(アイラブユー!と大声で叫ぶ女性客が大量にいてびっくりした)地上でうろうろしたりとまさに神出鬼没、ソーはソーで後述するストレンジ先生のショーでアスガルドから召喚されたりと忙しそうで兄弟揃って人気者だなとしみじみ。連れ立って歩いている姿を何度か見かけましたが麗しの兄弟すぎて目が潰れるかと思いました。同僚氏は「目が潰れた」と言っていたので実際潰れたそうです。病院行ってね。

仕草や表情がいちいち鷹揚でとてもロキ

VIPパスにサインをお願いしたとき、ロキには盛大に溜息をつかれた一方でソーは「友よ、ペンのキャップを取ってもらえると嬉しいのだが」と言ってきて神に対し気の利かぬ己を心底恥じたりもしましたが、ムジョルニアを台にして書き始めたのが面白すぎて反省の気持ちが1秒ぐらいしか持たなかったです。

  • キャプテン・マーベル

午後あたり、ちょくちょく視界の端を横切っていく金髪美女がいるなと首を傾げていたらキャロルさんでした。そりゃそうだ。
ここまで来るとグリーティングにも慣れてきて普通にのんびり喋ってしまったため動画もなければ写真もなくてもしかして会ったと思っていたのは幻覚…?という気がしてきましたが、ちゃんとサインは残っているしカメラマンに撮ってもらった写真も発掘されたので安心しました。VIPパスにサインしてほしいと言ったら「あなた頭いいわね」と褒めてくれたので好きです。あとサングラスと帽子とTシャツ(A24のロゴ入りTシャツを着ていた)も褒めてくれました。好きです。

ただのファンみたいな顔をして写っている…

ジョンくんが「最近どう?」と話題を振ったところフューリーのポケベルについて話をしてくれたのですが、すぐそこにフューリーいるし(ちょうどフューリーにもアベンジャーズ・キャンパスで会える時期でした)鳴ったら助けてあげてほしいしなんなら鳴らなくても助けてあげてほしいしでしょっぱい顔になったのもいい思い出です。
マーベルズ公開されたらモニカとカマラちゃんとキャロルが揃うのかな〜!見たいな!

  • キャプテン・アメリカ(スティーブ)

ミュージカルを見たあとにピム博士のレストランで得体の知れないドリンクを飲みながら休憩していたところ隣のテーブルの家族連れがスティーブの話を始めて、いるの!?と思ったときにはもう同僚氏が「スティーブに会ったの!?」と話しかけていました。

同僚氏「ミュージカル見てきて、スティーブいるなら会いたいんだけど!」
お父さん「いたよ!30分ぐらい前に見かけたんだ(写真を見せてくれる)」
同僚氏「くっ…うらやましい…僕らはさっき同じ場所でアイアンマンに会ったんだけど」
お父さんとお母さん「アイアンマンに会ったの!?!!?」

そんなこんなでしばらくの間誰に会って何をしたかの報告会と化しましたが、そのうちに本人が現れ、一家に激励されながらスティーブのところへ。

スティーブ、最近の日本についてやたら知りたがっていたのが面白かったので(使命感からだと思うけど)色々と話をしました。

スティーブ
「君たち二人は日本から来たの?遠かっただろ?」
わたし「半日かかったけどまあ何事もなくスムーズだったよ」
スティーブ「我慢強いんだね」
わたし「まあそうなるね」
スティーブ「僕も日本に行きたいと思ってるんだ。そのときは敵を引き連れていったりしないようにちゃんと気を付けるよ」
わたし「是非そうして」

キャップとバトルするようなヤバめのヴィランを処理できる人間が日本にはおそらくいないので、いざというときはちゃんと自分で片付けてからアメリカに帰っていただきたいものです。
スティーブが最後にグリーティングした相手だったので、ミュージカルのVIPパスにサインをもらう締めくくりも偶然ではありますがスティーブになりました。

有終の美とはこのこと…。
ちなみにサムのキャプテン・アメリカのサインには羽のイラストがついていて、スティーブの方は星が添えてあります。ファルコンの翼を持つ己であったり、星条旗をよすがに前線で戦い続けた己であったり、なんというか、何にプライドをかけて大事にしているかが見えてくるようで、とてもいいな。

  • 番外編:ニック・フューリー

ドラマ『シークレット・インベージョン』が絶賛放映中というタイミングでアベンジャーズ・キャンパスを訪れたので、フューリーがいるらしいという噂は小耳に挟んでいました。日中まったく姿を見かけなかったので忘れかけていたのですが、以前訪れたときにはなかったセットが用意されていたことに思い至って近くのキャストに「これは何?」と尋ねると「あと数分で何かが起こるよ」との返答だったためじゃあ待ってみるか、となったところ。

espionage(スパイ)と大書されている時点で気付くべきではあった

突然の講座開催。
「スパイとして活動するにはチームワークが大事だ」「周囲をよく観察しろ」とのありがたいお言葉。観客からボランティアを募って「自分たちで話し合って何らかの法則を決めて順番に並んでみろ」と訓練を施してみたり、記憶力を試すテストをしたり。シールドのエージェントとして活躍できるようになるまでの道のりは長く厳しい。

ミステリーズ・オブ・ミスティック・アーツ

アベンジャーズ・キャンパスにはサンクタムが存在するため、ストレンジ先生による魔術講座(という名のちょっとしたマジックショー)に参加することができます。スネイプ先生の教室にありそうな大鍋から出てくる魔法…じゃなかった魔術道具の使い方を習ったり、サンクタムとアベンジャーズ・キャンパスの平穏無事を祈って呪文の練習をしたりと、彼が使いこなす魔術の一端に触れることのできるショーです。真面目にやらないと呆れられるので、呆れ果てたと言わんばかりの冷たい視線を向けられたいストレンジファンには大変お勧め。

サンクタムはあまり広くないこともあって、いい場所で見届けたいとアメリカのパークでは珍しく始まる前に列ができるほどの盛況ぶり。
このショーは日中に一度見たのですが、カリフォルニアの太陽に照らされた地面が熱すぎてまともに座っていられず集中できなかったため夕方に再訪しました。加えてサンクタムに明かりが灯る演出もあるので、夏場は日が傾いてからの回に行くのがベスト。披露される魔術も回によって異なるようで、興味がある方は何度か見に行ってみてもいいかもしれません。
他の時空とポータルを繋げる実演もしてくれます。最適な星を魔術の導きによってストレンジ先生が決めるのですが、選ばれたのはアスガルドでした。ポータルから現れたソーが黄金のジョッキを持っているのを見て観客がドッと湧いたのが楽しかったです。バトルロイヤルの無限ジョッキ思い出すよね。

しらばっくれるソーとそんなソーをガン見するストレンジ、良い

ストレンジ先生が「道具(stuff)が必要なんだ」とソーに言い、それを聞いたソーが「スタッフ(staff)ならそこにいるだろ」とキャストを指差すというスタッフ違いのボケをかますワンシーンもあってわたしは一体何を見せられているんだ?漫談?と思いました。

ウォリアーズ・オブ・ワカンダ

オコエ率いるドーラ・ミラージュの戦闘訓練に光栄にも参加させていただけるショーです。

いかにもワカンダらしく太鼓が鳴り響く中登場し、槍を振り回しながらキャンパス内を進んでくる姿があまりにもかっこよすぎて「かっこいい」以外の感想がなかったです。これも真面目に参加しないとオコエに怒られますが、国王の親衛隊としての誇りがかかっているわけだから叱られる程度で済んでありがたいぐらい。観客の中から前に出て特訓を受ける面々が選ばれるので、運動神経に自信のある方はアピールしてみてはいかがでしょう。
ひととおり訓練を終えたオコエたちが「ブラックパンサーが近くまで来ているという報告が入った、つまり何か危険なことが起きている可能性が高いので我々は陛下を守りに行く」と誇り高く宣言して去っていったのが素敵すぎてちょっと泣きました。同僚氏はおいおい泣いていました。

アベンジャーズ・アッセンブル!

クインジェットと燃料電池(多分)(聞き逃した)を狙うタスクマスターとその一味をブラックパンサーとブラック・ウィドウが退治するアクション多めのショーです。天井からぶら下がったナターシャが敵の背後に忍び寄ったり、陛下が壁をよじ登ったり、映画でお馴染みのムーブが見られるので楽しいです。矢が次々に突き刺さったり、陛下の爪が火花を散らしたり、特効もたくさん。

よ〜く見ると手すりの上で火花散ってるのが分かる

タスクマスターの部下たちが「やれやれ」「しんどいわー」みたいなノリで捕縛されていたのが面白くて笑いました。ショッカーみたいだな。
アベンジャーズ・キャンパスの中央にある、クインジェットが駐機している建物(コマンドセンター)の上階を舞台に繰り広げられるため、遠くからでも十分楽しめます。陛下の華麗なクライミングを見たい方はクインジェットとは反対側に、ナターシャの華やかなアクションがお目当ての方はクインジェットがよく見えるところにいるとより満喫できるかと思います。
ちなみにコマンドセンターのテラスや屋上にはよくヒーローたちが顔を出してくれるので、近くを通る際は建物を見上げてみると誰かがいるかもしれません。

ザ・アメイジング・スパイダーマン!

スパイダーマンとしての様々な技や動きへ磨きをかけるのに余念がないピーター・パーカーくんの秘密の特訓にお付き合いするショーです。アベンジャーズ・キャンパスにはスパイダーマンがテーマのアトラクションがありますが、その建物に沿ってピーターがパルクールを繰り広げたり宙吊りになったり空を飛んだりします。

初見時マジで見失ってどこに行ったのかと思った。
ピーターとハイタッチしたすぎて二度見に行きましたが、近くにいた小さい子どもたちを前に入れてやりながら我々大人たちもちゃっかりおこぼれに預かることができて嬉しかったです。

オーサム・ダンス・オフ!

スターロードさんと一緒に、映画シリーズを彩る数々の名曲にのってひたすら踊り狂いダンスバトルをする愉快なショーです。

ピーター・クイル、渾身の腕ぐるぐる

何年か前にパリのディズニーランドで見たときはガモーラとピーターが付かず離れずの絶妙な距離で踊っていたり、先日の映画公開時はマンティスとピーターの兄妹コンビでやっぱり踊っていたりしていたのですが、今回見かけた際はピーターひとりで「ガモーラのこと思い出すよな…」とか言いながらカセットデッキを撫でていたのでこちらの情緒が爆発するかと思いました。突っ込むのも無粋だけどスティーブとサムやティチャラとシュリが併存するミラクルワールドなんだからせめてガモーラ召喚してやってくれよ!!!
ユーモアを交えながら二手のチームに分かれてダンス対決をするという、いかにもガーディアンズらしいハッピーで笑顔溢れるショーでわたしは好きです。日本だと恥ずかしい気持ちが先に立ってなかなかそうもいかないと思いますが、スターロードたちに選ばれた観客たちの振り切れた全力ダンスも見ているだけで楽しいので、ガーディアンズが好きな方には是非とも体験してもらいたいところです。

ロジャース・ザ・ミュージカル

ドラマ『ホークアイ』に登場したブロードウェイミュージカルがディズニーランドでまさかの上演!というニュースを知ったのがちょうど2月にアナハイムへ行っていた最中のことだったので嘘だろと思いましたし、上演期間がたった2ヶ月しかないのも嘘だろと思いましたが、ドラマの該当シーンが大好きだったのもあって生で拝む機会を得られて良かったです。

詳細は後述しますが、今回は座席確約+お土産付きプランに課金することにしました。

奥に写っているバケツのようなものがお土産でもらえるポップコーンバケットです。左はシャワルマ的な何か。ピリ辛なトマトソースをつけて頂くスタイルで、確かソーセージとか入ってたな。食べてから気付いたのですがミュージカルの上演期間中はシャワルマの屋台と味の種類が増えていたようで、わたしたちが買ったのはスタンダードなものではなくコラボメニューの方だったみたいです。また普通のシャワルマを食べそびれてしまった…。
青い飲みものもミュージカルのコラボメニューで、パトリオティック・パンチという愛国心に満ち溢れすぎている名前のドリンク。スプライトとクランベリージュースがベースだとメニューには書いてありました。ホイップが崩れているのはご愛嬌ということで…おいしかったです。他にもいくつか期間限定の特別メニューがあるようなので、行かれる予定のある方は是非チェックしてみていただければと思います。

ミュージカル自体は、よわよわもやし時代のスティーブが夢を語るところから始まり、キャプテン・アメリカとしての覚醒、幾年を経てアベンジャーズの結成と活躍が語られます。もうひとつの軸としてペギーとの出会いと別れ、そして再会に至るまでの物語があり、アメリカという国を体現する理想のヒーローことキャプテン・アメリカと、そんな彼の傍らに立つのが相応しい美しき女性とのラブストーリーが交差するミュージカルです。
(ミュージカルの詳細について触れていますので、今後ご鑑賞の予定があってネタバレは避けたいという方は以下の画像パートは読み飛ばしてください)

後ろの建物のライト上にスタークの文字が見えて情緒が乱れる…
なお開演前アナウンスによると本ミュージカルは「スターク社協賛」だそうでそこも情緒乱れポイント
スティーブ「女の人とこんなに長く話したことない」
ペギー「またそんなこと言って(満更でもない)」
巡業パート、ずっと戸惑ってるスティーブが面白かった
南極で発見されたスティーブにフューリーが(フューリーが)メモ帳を渡し
数十年間で何があったかスピードラーニングさせてあげる楽曲にて
まさかのダースベイダー登場、ここぞとばかりにディズニーの特権を利用してて草
アベンジャーズのみんなたちだよ!
ホークアイで登場したのとほぼ同じ演出で良かった
おじいちゃんスティーブ登場からの老若スティーブデュエットにどよめく会場
ふたりが迎えたハッピーエンド、会場からの拍手と歓声がすごかった
👏👏👏👏👏

ミュージカルナンバーはホークアイでも使われたSave the Cityとキャプテン・アメリカの映画でもお馴染みのStar Spangled Man(ディズニー御用達のアラン・メンケン作曲だということを今回同僚氏から教えてもらってひっくり返った)、それにこの舞台のために書き下ろされた新曲が5曲ほど。個人的にはフューリーによるスピードラーニング講座曲ことWhat You Missedがとても楽しかったです。というかフューリーがずっと面白かったです。

おそらく観客の大半はアメリカ人だと思いますが、要所要所での盛り上がり方がそれはもうすごくて、カーテンコールではスタンディングオベーションをするお客さんも。もちろんミュージカルの出来も素晴らしいのですが、それ以上にキャプテン・アメリカというヒーローが本当にアメリカの人々から愛されているのだなあと実感しました。

なお夏休み期間中にアナハイムへ行かれる予定の方からご質問を頂いたりもしたので、簡単にですが鑑賞に至るまでの過程がどんな感じだったかをまとめておきたいと思います。こちらもご興味がおありの方以外は読み飛ばしていただいて構いません。

  • 観劇する方法は2種類。ひとつはVIPパス(正式名称はプレミアム・ビューイング・エクスペリエンス、以下PVE)をひとり29ドルで購入すること。特典として①開演時間の1時間半前より劇場横のラウンジスペース開放、②ラウンジスペースにて特製ポップコーンとバケット、好きなペットボトル1本の配布、ならびにシールドを持ってポスターパネル前での記念撮影、③座席の確約(+一般客より優先的に入場して劇場1階の好きな場所に座ることが可能)がついてきます。なお劇場の座席は1階から3階まで。

    • 座席はPVE購入順ではなく、別途ラウンジスペース内で待機列が形成されるため、ポップコーンの受け取りや撮影などを早く済ませて列に早く並べば並ぶだけ希望の席を取ることができます。とはいえ、PVEの数も各回おそらく100名分あるかどうかぐらいなので、最前列の中央狙いなどでない限りはそこまで張り切らなくても大丈夫です。つまり、見たい回のPVEさえ手に入れば、購入時に先頭だった客だろうとギリギリ間に合った客であろうと関係なくのちの自分の頑張り次第で席が決まるということ。アメリカのパークのこうしたエンターテイメント系VIPパッケージは基本的に「専用の視界良好な座席やスペースに長時間待たず優先的に着席できる権利を提供するが、購入時の先着順で座席やスペースが自動的にあてがわれるわけではなく、どこで見るかは入場時に自己責任において選択する」ものがほとんどなので、その前提で検討する必要があります。

    • 夏期間のパークはおおよそ8時が開園時刻ですが、実際には7時台からの入園が可能です。オフィシャルホテル宿泊者には開園時刻前からパーク内で遊ぶことのできる権利がありますが、それとは別のもので、一定のエリアまでは一般ゲストでも中に入れます(ショップなどでの買い物も可、詳細は公式ウェブサイト等でご確認を)。PVEは開園時刻の8時より上演場所であるハイピリオン・シアターのすぐ横のスペースで購入可能ですが、7時半頃の時点ですでに数十名の購入希望者が並んでいました。おそらくアトラクションの待機列も近くにできていると思われるので、どこに並べばいいかはキャストに確認しましょう。

    • PVE購入時に何時の回を観劇するか選びます。PVEを買ったからといって他の回が見られなくなるということはありません(後述のVirtual Queueシステムを利用すれば複数回の鑑賞可能、異なる回のPVEを同時に購入できるかは確認していないため分かりません)。会計が終わるとストラップ付きのパスカードと上演開始時刻に応じて色分けされたリストバンドを渡されるので、少なくとも見終わるまではどちらもなくさないように。

  • もうひとつの観劇方法は、公式アプリのVirtual Queueシステム(無料、以下VQ)を利用すること。バーチャルなキューライン=待機列ということで、東京ディズニーリゾートでも導入されているディズニー・プレミア・アクセスと似たような仕様であり、会場付近で長時間並ぶことのないようアプリ上で入場権利の予約をすることができます。

    • わたしが訪問した日は12:30、14:30、16:30、17:30の4回公演予定で、2回目までを10:30より、残りを14:30より受け付けるようになっていました。対象の2公演のうちどちらの回を見るかはゲスト側では選べず、空き状況に応じて自動的にあてがわれます。またVQは「並び終えれば」新たに「並び直す」ことができるため、たとえば最初の2公演で申し込んだのち、後半の方で再度申し込みをするというのも基本的には可能です。また、他アトラクションやエンターテイメント(ナイトショーなど)のVQを別途申し込むのも問題ありませんが、同時に2種類までしか申し込めない点に注意が必要です。

    • VQには、当然ながら会場のキャパシティに応じて限りがあるため、受付時刻になったら早めにアプリ操作をするのがお勧め(ロジャミュは非常に人気のショーで平日でも各回満員御礼といった様子でした)。申し込みが無事できた場合は「何時頃会場へ来るように」とアプリ上で表示が出るので、その指示に従ってください。席番があてがわれるのではなく、PVE購入客の入場後、実際の待機列に並んだ順で会場内へ案内されます。

  • わたしたちは12:30回のPVEを購入するとともに14:30回のVQを申し込みましたが、初回公演でステージにシステムトラブルが起き、何度かの中断と演出の変更を挟んでなんとか完走したこともあって、2回見られるようにしておいて良かったと思いました。VQは列から抜ける=キャンセルすることもできますので、どうしても鑑賞したくて保険をかけておきたかったり、複数回見たいと考えている方は併用を検討してもいいかもしれません。

  • 11時頃にラウンジスペースへ出向いた際、すでに初回と2回目のPVEは完売していました。早めの回のPVEを検討している場合は入園してすぐの購入をお勧めします。

  • PVEおよびVQを取れなかったゲストのためにwalk-in(現地に直接向かって列に並ぶ)も一応受け付けてはいるようですが、当日の状況によってはすでに満員になっている可能性もゼロではないため、基本的にはどちらかのシステムを利用しておくと安心です。

  • またそもそもの話として、本ミュージカルは上演日が限られており、期間中すべての日に公演があるわけではありません。公式ウェブサイトにはおおよそ週4公演との記載がありますが、わたしが訪問した週はパークに行った当日(平日)しか上演がありませんでした。せっかくの楽しい予定が残念なことにならないよう、事前に上演スケジュールをしっかり確認してくださいね。

他に遊んだり見たりしたこと

せっかくアメリカまで行ったので無理やり予定をこじ開けたり車を借りて爆走したりして(何度も言うけどそれが許されるゆるい職場で助かった)アベンジャーズ・キャンパス以外にも仕事の合間にあれこれ見てきたり遊んできたりしました。

ギャラクシーズ・エッジ

2月にアナハイムへ行ったときはマンドーさんに会いたくて、アベンジャーズ・キャンパスのあるディズニー・カリフォルニア・アドベンチャーのお向かいに位置するディズニーランド内のギャラクシーズ・エッジ(スター・ウォーズのテーマエリア)に大体こもっていました。

わたし「推しには何度会ってもいいものだと現代用語の基礎知識にも書いてあるので…」
同僚氏「辞書だと嘘だろって突っ込めるけど現代用語の基礎知識だと書いてありそうだから嫌だな」

会えました。
あたかも物陰から見守るストーカーのようにしばらく他のゲストとの交流の様子を眺めていたのですが、グローグーの編みぐるみを作ってきたゲストに「素晴らしいな。なあグローグー」「キャッキャッ」「どうやら気に入ったようだな」とふたりして褒めていたり、子どもを「訓練を欠かすなよ」と励ましていたり、ほのぼのトークが繰り広げられていて良かったです。N-1スターファイター(マンドーさんの乗る戦闘機)柄のTシャツを着たゲストに「N-1のエンジンの手入れでも一緒にするか?」と聞いて「いや、あなたがドラマで乗ってたからかっこいいなと思って買ったんだ」とマジレスされていたところでむせるほど笑いました。

加えてフェネックさんにも会えたのですが、当日バッグにつけていた彼女のレゴのキーホルダーに気付いて「あたしのこと応援してくれてるの?嬉しいじゃない」と認知してくれたので意識が飛びかけましたし、嬉しすぎて動画を撮るのを忘れました。忘れましたが、やり取りを英語で一字一句正確に記憶している自分が我ながら執念深くてちょっと怖いです。

こんな盗撮みたいな写真しか残ってなくて悲しいけど後ろ姿だけでもかっこいいからいいや…

フェネックさん「あたしのこと応援してるって言うなら、仕事手伝う気ある?」
わたし「あっ、はい、フェネックが許してくれるなら是非、あの、なんでもするので」
フェネックさん「ふうん、じゃあ連絡するから。そのときはすぐ応答してよ」
わたし「します、すぐします、寝ないで待ってる」
フェネックさん「バカね(ウィンクしながら)」

頼むからわたしと結婚してくれ、フェネック・シャンド……

無理やり時間を捻出したのであまりゆっくりはできなかったのですが、グッズを見たりサクッとごはんを食べたりはしました。

スター・ウォーズのファンなら耳馴染みのある果物、メイルーラン。登場キャラクターの好物だったり、先日放映された『マンダロリアン』の最新シーズンではグローグーがいたずらで握り潰したりしています。
メイルーランジュースを売っている店ではタトゥイーン・サンセットというドリンクも販売していて、名前がエモすぎて行くたびにそちらを飲んでしまいがちなのですが、今回はメイルーランジュースにしようと強い意志を持って臨みました。おいしかったです。どうやらパイナップルジュースとレモネード、ブルーベリージュース、クランベリージュースで錬成できるらしいのだけど配合が分からなさすぎて魔物が出来上がりそうな気がしなくもない。

これもスター・ウォーズのファンなら聞き覚えのあるであろう生きもの、バンサ。移動手段になったり捌かれて食料になったり搾られてミルクができたりとおおよそ牛のような生物です。このパスタもとてもおいしかった。メニュー表記によるとガーリックバターで和えたショートパスタに辛めに煮込んだ牛肉と季節の野菜(おそらくズッキーニあたり)添え、ソースはアボカドペーストとバルサミコ。家でも再現できそう。

手榴弾のようなペットボトル(中身はコカコーラ、ダイエットコーク、スプライト)
リモートコントロールで動かせるチョッパー、行くたびに買うかどうか迷って結局買わずに帰ってくる
かわいいじゃん……

スター・ウォーズのグッズはギャラクシーズ・エッジとトゥモローランド、およびパーク外のダウンタウン・ディズニー(日本のパークでいうイクスピアリのようなエリア)に別途あるスター・ウォーズ・トレーディング・ポストというショップにて購入ができます。

これをつけてマンドーさんに会ったらどういうリアクションをしてくれるのか気になる
噂のN-1スターファイター、19ドル 安い
霊体フィギュア、現物見て崩れ落ちるほど笑った

欲しいものはたくさんあったのですがすべて買っているとさすがに大変なのでいっぱい我慢しました。億万長者になりたいな。

このボールペンは2月に行ったときに絶対買おうと思っていたのですが品切れていて残念ながら出会えずじまいだったので、手に入れられて良かったです。姿勢がいい。
ダウンタウン・ディズニーにはお菓子を取り扱うショップもあり、グローグーのかわいいおやつ(青りんごのチョコおよびキャラメルがけ)が存在するのですが、あまりの大きさと硬さに前回食べるのに30分かかったことを思い出してやめました。

この何とも言えないサイズ感ととんでもない砂糖の量をお察しいただけると…思うのですが……

ワーナー・ブラザース・スタジオ・ツアー

アナハイムから車で1時間弱の距離に位置する天下のエンターテイメントシティ、ハリウッド。その郊外、バーバンクと呼ばれる地域に、世界有数のメディア・エンターテイメント複合企業であるワーナー・ブラザース(以下WB)の本社と撮影スタジオがあります。
スタジオの一部は観光客向けに開放されており、ガイドツアー(70ドル〜)に申し込むと映画やドラマの撮影秘話を聞いたり、実際に撮影で使われたセットやスタジオ、小道具、衣装の見学をすることができます。ジョンくん(仮名)が予約をしてくれたので参加してきました。

ワンダーウーマンさんがお出迎え

まずは会社の歴史をお勉強ということで、試写室のようなふかふかの椅子のシアタールームに案内されてビデオを視聴します。そのビデオに案内人として登場する俳優たちが今パッと思い出せるだけでもジェイソン・モモア、エディ・レッドメイン、ゾーイ・クラヴィッツ、ジュード・ロウといった、笑っちゃうほど豪華な昨今のWB作品に出演しているスターたち、かつビデオの構成も「うわ〜ワーナーってやっぱすごいんだなあ〜」と有無を言わさず感心させられる圧倒的プレゼンテーション力で、世界を相手に商売するアメリカ企業の底力に殴り倒された気分のままツアーへと向かうことになります。WBはここのところ少々やらかしていたり、ちょうど訪問した時期にはWBをはじめとするスタジオに対して脚本家や俳優の組合がストライキをしていたりとツアーに参加するにあたり純粋にポジティブな気持ちに正直なりにくいところではあったのですが、なんというか、強いしうまいな、と思いました。

シアター前のロビーにはWB作品の各国語版ポスターが飾ってあり、日本語はフレンズだった

いかにWBが素晴らしい作品を生み出し続けている企業であるのか分からせられたあと、ガイド役のスタッフが迎えに来てくれて、10名ほどのグループに分かれてカートに乗り出発します。

運が良ければ映画やドラマの撮影に来ている俳優に会えたりもするそうですが、
まあ今回はタイミングもタイミングだったので静かなスタジオでした…

わたしたちを案内してくれたガイド役のお姉さんは、まず参加客の好きな映画を聞いてくれて、興味のあるジャンルや作品に対しての説明を手厚くしてくれていました。我々のグループはスーパーヒーロー映画とフレンズにしか関心がなくて、お姉さんがあれこれ作品名を挙げてくれたにも関わらずほぼ無反応だったのでちょっと寂しそうではあった。

ちょっとした駅前広場ぐらいの広さがあってびっくり

ニューヨークっぽい都市をイメージした街のセット。かつては『バットマン・リターンズ』などのためにゴッサムシティとして使われたりもしたそうです。手前にあるのは地下鉄の階段で、アメリカ国内であればどこの街でも大抵こんなデザインだから標識だけ変えればよく、もちろんホームなどに通じているわけではないものの階段を降りた両脇にエキストラ待機用のベンチが置いてあって、監督の合図とともに通路に見せかけた細い廊下を歩いてもらえばそれで十分撮影できるとのこと。
近くには、ドラマ『アボット エレメンタリー』で使われた小学校のセットも。緑のドアの奥に続く廊下は実際には存在せず、描かれているだけ。

後ろの建物も過去のバットマン映画で使われたものを再利用しているらしい

他にもたくさんの植物が植えられているエリア(適宜植え替えて利用)、モデルハウスのような家ばかりがポツンと建っているエリア(外観用だけで中は何もなかったり、あるいは内装を都度変えて違う作品で同じ建物を使い回したりする)、その真裏にはアメリカ郊外の住宅地が再現されたエリアなど、広大な敷地を効率的に利用しているのが分かります。駐車場の正面にアップル社のドラマ『テッド・ラッソ』の撮影エリアがあるという話もしてくれたのですが、同作品のように自社スタジオを持たない制作会社の映画やドラマの撮影場所としても多く利用されているそうです。

サウンドステージと呼ばれる、建屋のようなスタジオが敷地内に30以上配置されており、それぞれのステージには撮影された有名作品の名前がつけられています。実際に現在ドラマ撮影に使われているセットを見せてもらいましたが、スタジオ中央にカメラ用の広い通路があり、その両脇に様々な部屋のセットが並んでいて興味深かったです。スタジオ内の植物はすべて人工のもの、飲食物も演者の口に入るもの以外は食べられない小道具、階段は大抵の場合人間が乗れるだけの強度がない、などなど。
左上のがらんとしたサウンドステージは敷地内で最大の3000平方メートル(コンビニが30店舗入るサイズとのこと)、この中に『バットマン・リターンズ』のゴッサムシティを建てたり、『インセプション』で登場したパリなどの街並みを再現したり、『パーフェクト・ストーム』で大量の雨を降らせたり、『ゴーストバスターズ』や『ジュラシック・パーク』のセットをまるっと作ったりとしたそうです。ちなみにサウンドステージの名前の由来は、防音環境の整ったステージであることからそのように呼ばれることとなったらしい。

ガイドさんと1時間半ほどあちこち見て回ったあとは、アメリカの大人気シットコムドラマ『フレンズ』に登場するコーヒーハウス、セントラル・パークがモチーフになったカフェに案内されます(飲食するかどうかは個人の自由)。

そんなに詳しくないわたしでも知っているセントラルパークのロゴマーク、かわいい
グッズの種類も豊富、みんな大好きなんだね…

同じく『フレンズ』作中に登場する噴水も再現されていて、記念写真を撮ることもできます。この噴水目当てでツアーに参加しているひともたくさんいました。

せっかちなアメリカ人たちが「いつ行けるの」「早く見たい」とガイドさんを困らせていた

最後に待っているのが、SF系作品の紹介コーナー。WBはDCコミックスの映画をたくさん作っているので、歴代の小道具や衣装を浴びるほど見ることができます。

このラインナップは胸熱でしょ

DC関連は、ロバート・パティンソンの『ザ・バットマン』からザック・スナイダー監督時代の一連の作品群、およびクリストファー・ノーラン監督のバットマン映画が中心の展示でした。

奥から二番目はあのヒース・レジャーのジョーカーの衣装
『ワンダーウーマン』の展示ブースにあったクリス・パインもといスティーブの写真!しんどい!
スーツは『マン・オブ・スティール』、ケープは左から『バットマンvsスーパーマン ジャスティスの誕生』、『スーパーマン リターンズ』、『マン・オブ・スティール』
クラーク・ケントくんのデイリー・プラネットでのデスク、ロイスの写真あるじゃん〜
水中での抵抗とは…と頭を抱えたくなるアクアマンのスーツ、でもかっこいいから問題ない
バットケイブ、『ダークナイト』で登場した最高にクールな乗りものこと
バットポッドが置いてあるのでそれだけで1億点差し上げる
ブルース・ウェインの財力に想いを馳せずにはいられなくなる洗練されたコンソール

わたしはバットマンが好きなので、スーツがいっぱい飾ってあって嬉しかったです。

『ジャスティス・リーグ』のあのクライマックスシーンと同じ並び順で拳握っちゃった
シャザムはいるのにブラックアダム関連の展示がひとつもなかったのはちょっと泣いた
ドクターフェイトのスーツ見たかったじゃん……

DCの話ばかりしていますが、他にも『ゲーム・オブ・スローンズ』や『ハリー・ポッター』シリーズの展示もあります。

同僚氏「これは上がる」
ゲースロでの推しことオベリン(演ペドロ・パスカル)着用の小道具がないか探すのに必死 なかった
一目で分かるハリポタエリアへの入口、奥には組分け帽子体験ができるブースもある
わたし「こんなに紙が舞ってたら肌切れまくって怪我しそう」
ジョンくん「夢がないね」
ダーズリー家、階段下のハリーの部屋
ベッドに寝転がって写真を撮れるのだけど、体格のいいアメリカ人たちは軒並み苦労していた
魔法薬学…スネイプ先生……
中央のテーブルに置かれた魔法薬の材料をいくつか選ぶと鍋が勝手にかき混ぜられるのが愉快
ニュートのお部屋も!色々なものが置いてあって見ていて面白い

このエリアでは、上述した組分け帽子やハリーの部屋をはじめとする体験型ブースおよび撮影スポットがいくつかあります。杖で遊べたり、ニュートのトランクに入ってみたり、DCのヒーローやヴィランたちのデータベースを覗いてみたり、オスカー像を持ってドヤ顔で記念撮影したりもできるので楽しいです。

有料ですが、ニンバスあるいはバットポッドに乗って合成写真を撮ることのできるブースもあります。円安にもほどがあり日本円に換算すると6000円ぐらいしたのでキレながらやめましたが、また行くことがあればバットポッドに乗ってゴッサムの街を駆けたいと思います。

このエリアが終わるとお土産がたくさん並ぶショップに出ます。これまた広い。

テッドのポスターを見つけて一目散に向かうわたしを誰も止められなかった(同僚氏談)とのこと
ダニかわいいよ〜!フットボールイズライフ!
デスイーターグッズ、良すぎる
杖がたくさんあって「たくさんあるね」という感想しか抱けなかった
映画『フラッシュ』公開にあわせてフラッシュのグッズもいっぱい
こんな感じでTシャツの絵柄が一覧できるのありがたい、右上のドクターフェイト柄で気が狂うかと思った
これは動揺しすぎてはちゃめちゃにブレたジョーカーとバットマンの愛溢れるリュック

ちょうどこれから『バービー』が公開されるということで、かわいいグッズもたくさん並んでいました。こういうのを見るとアメリカいいなあってつくづく思う。

ハリウッドのサンセット大通り

海外出張のときはせっかくなので日本未公開の映画を探して何かしら見るようにしているのですが、今回はミッション・インポッシブルの最新作がちょうど滞在中に公開されることになっていたので、トム・クルーズのアクションをアメリカ人と一緒にワイワイ言いながら見届けてやろうぜ!とばかりにチケットを予約しました。滞在先のホテルの近くにシネコンもあるというのに、わざわざハリウッドのど真ん中に位置するチャイニーズ・シアターで見ることにして、映画が始まるまでに少し時間があったため付近をうろつくなど。

アメコミや洋画が好きな方は馴染み深いのではないでしょうか、ファンコ。
まず店に入った瞬間に意味分からんほど巨大なグルートが出迎えてくれます。

このまま捕食されそうなまであるビッグサイズ…

店内はマーベル、DC、スター・ウォーズ、ディズニー、バスケットや野球選手などの有名人、ストレンジャー・シングスをはじめとする人気ドラマ、そしてヒロアカや鬼滅といった日本の漫画キャラクターに至るまでとにかく引くほど品揃えが豊富。一生見終わらないかと思った。
顔や髪のパーツを選んでオリジナルのフィギュアを作ることのできるコーナーもありました。そこまでの時間はなかったので今回はやりませんでしたが、面白そうだったのでまた行くことがあればチャレンジしてみたい。

この玉座、座りたくなさすぎて最高
凛々しいスキャマンダー先生
突然のドクター・フー
そしてさらに突然のリクモ

店内では巨大フィギュアと一緒に写真を撮ることのできるブースもたくさんあります。色々あったのにこれを選んだわたしに対して「もっと他にあるだろう」と同僚たちは言っていましたが、いや逆にこれ以外ある???

わたし「スター・ウォーズの名シーンなんよ」同僚氏「ああ…」

このメーカーではSODAという、パッケージが飲料缶になっているフィギュアのシリーズがあるのですが、ちゃんとコンビニのドリンクなどが並ぶ冷蔵スペースのような陳列棚になっていて良かったです。推しが缶詰にされていたので買いました。

買ったはいいけどいつ開けたらいいか分からなさすぎていまだにこのままである

サンセット大通りの地面には、選ばれしスターたちの名前が刻まれています。

キアヌにはこれからもいっぱい日本に来てほしい

数がとにかく大量で、どんなひとたちがいるのか見ながらぶらぶら歩くのも楽しいですが、お目当ての俳優や歌手などがいる場合は番地を検索できるウェブサイトがあるので、そこであらかじめ調べておいてから見に行くのも良いかもしれません。
ところどころで、アルファベットパーツを使い自分の名前を置いて写真を撮る商売をしているひとたちがいて、なるほどうまいな…と思いました。

オスカー像まで持つことのできる至れり尽くせり度合い

映画を見に行ったチャイニーズ・シアターもこのサンセット大通り沿いにありますが、建物前のスペースには名だたる俳優たちの手形や足形が並べられています。端から端まで見たいところではあったけれど、日差しが強烈すぎて5分で退却…

チャイニーズ・シアターは各種プレミアイベント等でも利用され、最近ではインド映画『RRR』が上映されたことでも知られる由緒正しい劇場のひとつですが、実はショッピングモールやレストランなども併設されていてとても便利。上階からはあのハリウッドの看板を眺めることもできます。

よ〜〜く見ると左側の丘のところにHOLLYWOODのサインがある

仕事もしつつではありますがいっぱい満喫できて楽しかったです。同僚氏のリクエストで大谷選手の先発試合の観戦ができたのも良かった。負けたけど…
夏はとにかく暑いものの、日本のように湿度が高いわけではないのでまだマシ。WBと比べるとたいしたことないと言われてしまったパラマウントのスタジオツアーなど、他にも行ってみたいところがたくさんあるので、またアナハイムのパークに出かけることがあればロサンゼルスもたくさん観光したいなと思います。ギャラクシーズ・エッジとアベンジャーズ・キャンパスが存在する限り、アナハイムには何度でも行きたい…。

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