「やらされる体育」か「やりたい体育」か

先日、子ども連れのお母さん方が来校し、私は校内を案内した。二歳児と三歳児、合わせて三人の幼児らは体育館に入るなり、入り口からステージまでを行ったり来たり猛ダッシュ。
ゲラゲラ笑いながら夢中で走り、その表情たるや実に楽しそうであった。
幼稚園や保育所に入る前の子どもにとって、思い切り走り回れる場所は新鮮だったのであろう。

子どもは走ることが好きなのに、年を重ねるごとにおっくうになり、やがて運動することから遠ざかる。
中学生を相手に、こんなやりとりを思い出す。
『今日は走るよ。』
『イヤだー、疲れるー!』
この中学生たちも、三歳の頃はゲラゲラ笑って夢中で走り回っていたに違いない。

「やらされる体育」と「やりたい体育」。

「主体的な学び」にこだわり、子どもたちがもっと、ずっと運動していたいと思える授業が理想だ。もちろん、苦手なことやつらいこともあるし、やらなければならないこともある。
それらを「主体的に」取り組めるようにするのが教師の腕の見せ所。
本来ヒトがもっている運動欲求を引き出しながら学ばせる「やりたい体育」を目指して…。

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