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感 搖 句。

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感じる。揺れる。ことば。
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2019年11月の記事一覧

感 搖 句。

感 搖 句。

第4話『仰いで天にはじず』

 「見かけない顔よね。」「あなた知ってる?」「何組かしら。」

 暑くなりそうだったから、オーガンジー素材で大きめのスカーフを首に巻き付け、娘の夏波を幼稚園の送ってきた私の背中に向かって聞こえる声たち。

 夏波の担当になる先生と軽く挨拶を済ませ、園庭を通って門に向かう。門の外では、三組ほどのママたちが話し込んでいる。私が通ると、ピタッと合わせたように話を止め、こちら

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感 搖 句。

第3話『落花、枝に返らず』

 私の住んでいた町の外れに、小さい古い家がある。だいぶ傾きかけたその家には、今は誰も住んでいない。猫の額ほど、と言うにぴったりの庭は雑草が生い茂っている。もうすぐ、この家は壊され、更地にされる予定だと聞いている。人口の多い隣の市より、家賃が安く済むからと転入する人が増えたことで、ラッシュアワーの混雑を解消するため、道路が拡張されることになったのだ。この家は道路になる。

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