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bybit のインバースを使ってUSDTをヘッジするアイデア

bybit のデリバティブで遊んでいると、どうしてもUSDTが必要になる。
ところが、昨今のステーブルコイン騒ぎの影響から、じわりとUSDT/USDCのレートが悪化 (USDTが安い) している。

そこで、証拠金のUSDTから、USDTリスクを外す方法について考えてみる。

※ 書き上げた後に、bybit に USDC 担保のPerpがあるのを発見しました。
そっちを使って、BTC Long / USDT Short と、BTC Short / USDC Long をした方がシンプルで分かりやすいですね。

※ ただし、BTC / USDC ペアは流動性に難があるので、理解さえしてしまえばサクっと組めるのはこっちかも。

※ USDT / USDC ペアも上場されたけども、担保物がUSDTなのであまり好ましくないなぁ・・・

5/13 記事化しました

前提

USDT証拠金 30,000 USDT
USDC $30,000
BTC/USDC @ $30,000

この状態で、USDTをショートし、USDCをロングすることで、USDTの崩壊リスクへの対応を試みる。(USDT現物を売ってしまうのは当然一つの解だが、そうすると他の草コインのデリバティブで遊べなくなってしまう)

デルタニュートラルを作ってみる

USDC $30,000 を 1BTC に換え、そのまま1BTCをインバースでショートすると、インバースにおけるデルタニュートラルポジションが作れる。

このとき、ポジションはこのようになる。

BTC 証拠金: 1BTC
BTC/USD Inverse Perp : 1 BTC Short
USDT証拠金: 30,000 USDT

この時点で、BTC証拠金とデリバティブポジションは相殺し、またUSDTリスクも取っていないため安全である。(FRの払いに注意)
引き続き、USDT証拠金側はリスクにさらされている。

USDTをショートする

USDT証拠金を置いたまま、BTCロングUSDTショートを 1BTCぶん 組む。これによって、USDTの価値が下落するとこのポジションから収益が出る事になる。( こちらもFRに注意 )

BTC 証拠金: 1BTC
BTC/USD Inverse Perp: 1 BTC Short
USDT証拠金: 30,000USDT
BTC/USD Perp : -30,000 USDT / +1 BTC ( USDT担保、BTCロング)

もしこの状態で、USDTの価値が半減すると、USDT建てのBTC価格は2倍に高騰する筈だ。
しかし、USDTの価値が半減せずに(USDT=USDCのまま) BTC価格が半減すると、損失が発生してしまう。

BTCをもう一つショートする

そこで、BTC担保側でもう1BTCだけショートする。
すると、全体のポジションはこうなる。

BTC 証拠金: 1BTC
BTC/USD Inverse Perp : 2 BTC Short
USDT証拠金: 30,000 USDT
BTC/USDT Perp : 1BTC Long / 30,000 USDT Short

BTCに注目すると、1BTC現物 + 1BTC Long に対して、BTC/USD Inverse から 2BTCショートしているのでデルタニュートラルである。

USDTに注目すると、証拠金で30,000 USDT 持っているが、BTC/USDT Perp から 30,000 USDT のショートがあるので、ここもニュートラルだ。

検算

USDT証拠金: 30,000 USDT
BTC/USDT Perp: 1BTC Long / 30,000 USDT Short

ここで、BTC/USDC価格は $30,000 のまま、1USDC = 1.5USDT までUSDTが下落したとすると、状況はどうなるだろうか?

まず、BTC/USDT価格は 1BTC = 45,000USDT となるだろう。
従って、BTC/USDT Perpからは、USDT収益が 15,000USDT生じる筈である。

そのままポジションを閉じると、USDT証拠金は 45,000 USDT に増加する。

いま、1USDC = 1.5 USDT というレートを仮定しているので、45,000 USDTは、 30,000 USDC に換金可能な筈である。

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