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bybit の BTC/USDT と BTC/USDC でUSDT Dumpに備える
昨日、こんな記事を書いた
が、書いた後で、BTC/USDC というペアを bybit 内に発見したので、そちらを用いて USDT 下落リスクからヘッジする(収益を得る)方法についても改めて考えてみよう。
(なお、現時点ではBTC/USDCの板は流動性が非常に低いため、こちらの方法は考え方は簡単ではあるが、お勧めはできない)
前提
USDT証拠金 : 30,000 USDT
USDC証拠金 : $30,000
BTC/USDC = BTC/USDT @ $30,000 / BTC
この状態で、USDTをショートし、USDCをロングする事で、USDTの崩壊リスクへの対応(あるいはUSDT崩壊から収益を得る)方法を考える。
USDTをショートする
まず、「USDT無期限」市場のBTC/USDTで、ヘッジ対象のUSDT金額ぶんのBTCをロングする。
USDT証拠金 : 30,000 USDT
BTC/USDT Perp : 1BTC Long / 30,000 USDT Short
USDC証拠金 $30,000 ( この時点でノータッチ )
この時点で、BTCが上昇、あるいはUSDTが下落すると収益が出るポジションになった。
BTCをショートする
つぎに、「USDC無期限」市場にUSDC証拠金を転送し、BTCをショート/USDCをロングする。
全体のポジションとしては以下の通り。
USDT証拠金 : 30,000 USDT
BTC/USDT Perp : 1BTC Long / 30,000 USDT Short
USDC証拠金: $30,000
BTC/USDC Perp : 1BTC Short / $30,000 Long
これにより、BTCのリスクが相殺され、合成的に USDC Long / USDT Short のポジションが作られる
なお、BTC/USDC は板が薄く、またBid/Askの差も広いのでまだまだ常用するのは厳しいかもしれない。ここは積極的にbybitにプロモーションを打っていっていただきたい所である。
FRを確認
2022/5/13時点で、FRは以下の通り。
USDT側:
![](https://assets.st-note.com/img/1652437605553-V9bblilgD6.png)
USDC側:
![](https://assets.st-note.com/img/1652437576558-t7gAguVFBh.png)
マイナスなので、(BTCの) ショート払い・ロング受け。
従って、USDT側は 1.8bps / 8h で金利を受け取り、USDC側は 9.4bps / 8h で金利を支払う。差し引き 8bps弱のネガティブキャリー (1日あたり 24bps) となる。
これが意味するところは、USDTのリスクヘッジもタダじゃない、という事。
いや、つまりステーブルコインはプットの売りなんだけどHODLしててもそのプレミアム貰えないどころか、裏付けのアセットの金利すら貰えなくてさ。もう何なのよ、と。
— あたおかさん (@FcukOKsan) May 14, 2021
常々ステーブルコインはプットオプション(プットの売り)だと申し上げているが、上記のUSDTの価格下落に対するヘッジはプットの買いに当たるため、そのプレミアムが要求されると考えると腑に落ちる。FRの過去のレートをみるとこんなにFR高いのはここ数日だけの話みたいではあるけども。
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