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【ドイツ事情】高い声は未熟で子供っぽい #283

※ 音声はコチラ↓ stand.fm で平日の毎朝7時に配信しています。

Hallo zusammen!
Mein Name ist Hiromi Shirai.
『白井博士のドイツ語講座』へようこそ。
白井宏美です。


毎週水曜日はドイツ事情について、私の体験も踏まえてお話しています。

先週は「みんな待ち焦がれる Spargelzeit とは」というテーマでお話しました。

今日は「高い声は未熟で子供っぽい」というテーマでお話します。


ドイツ人の知り合いが日本に来て驚くことのひとつに、女性の声が高いというのがあります。


また、ドイツ人と結婚してドイツに住んでいる女性から聞いた話ですが、あるパーティーにご夫婦で参加した時のことです。
ご主人の知り合いの男性を紹介されて、挨拶して少し話したそうです。
そうしたら、あとでご主人から「あんなに声を高くして話すのはみっともない」と言われたそうです。


私もそうですが、どうしてもよそ行きの声を高く出してしまいます。
身内や親しい人には自分の地声で話すことができるんですけどね。


平均的に日本人女性のほうがドイツ人女性より体が小さく声帯が短いので声が高くなるというのはありますが、それだけではないでしょう。


社会や文化の違いが大きいと考えられます。


日本社会では大人の女性にも「かわいらしさ」や「若さ」が求められますが、ドイツでは考えられません。
ドイツでは「大人らしさ」「成熟」のほうが重視されます。


日本では低い声で話すと不機嫌、不愛想などとマイナスイメージで捉えられることがありますが、ドイツでは逆に高い声で話すと未熟で子供っぽいとマイナスイメージで捉えられます。


日本には「女子アナ」という言葉があるように、大人の女性であるアナウンサーにも「かわいらしさ」は重要ポイントになっています。
実際、聞いてみると分かりますが、ドイツの女性アナウンサーの声は日本の女性アナウンサーの声より低くてどっしりしている感じがします。


日本のアニメ文化も女性の声のイメージを作っていると思います。
特に若い女性は、高くてかわいらしい声を作ってしまいがちです。
ある意味、器用とも言えるんですけどね。
技術の高い声優さんの話し方を小さいころから聞くアニメ文化の中で育つと、無意識に声を作る技術も身につけてしまっているのかもしれません。


自分たちの社会や文化のユニークな点や良い所は大事にしたいですが、ドイツ語を話す時は「かわいらしさ」は不要ですので、声を作らず地声で話しましょう。
日本語を話す時より、唇、口まわり、喉、お腹など身体をしっかり使うことが大事です。


皆さんはどう思われたでしょう?

それでは、このあとも素敵な1日を!
Einen schönen Tag noch!
Tschüs!


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