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自分が果たさなければならない役割はとても大きい #FC今治でプレーする 千葉寛汰

去年の夏、清水エスパルスから期限付き移籍でFC今治に加入すると、チーム最多タイの12ゴールを決めた千葉選手。大混戦のJ2昇格争いを勝ち抜くために、頼もしいストライカーが帰ってきました!

FC今治にお帰りなさい! 加入から2試合目、今治里山スタジアムのデビュー戦となった第20節・テゲバジャーロ宮崎戦で、いきなり2ゴール。3-0で勝利する原動力になりました。

得点できてほっとした気持ちもありましたが、僕が今年、このチームでプレーする意味は、去年と大きく違っています。点を取るのは当たり前だという見方をされるだろうし、自分でもそうだと思っていますから。毎試合、ただ得点するだけではなく、2点、3点取っていかないと自分の評価は上がらない。そういう気持ちで今治に戻ってきました。

去年の夏に期限付き移籍で加入したときは、ここでの実績が何もない状況で、ただがむしゃらに点を取りさえすれば、周りから「すごいね」と言っていただける環境でした。 

今年はある程度、自分ができることを示した上で帰ってきたわけで、周りの見方、期待が去年とは違うと感じています。今シーズン前半はJ2の徳島ヴォルティスでなかなか思うようにいきませんでしたが、ここからは今治で去年以上の結果を出さないと。そうじゃないと、帰ってきた意味がないです。

マルクス・ヴィニシウス選手をはじめ、多くの選手からパスが集まり、信頼の厚さが伝わってきます。

去年、一緒にプレーしている選手が多くいて、素早くチームにフィットできるだろうということも、この夏もう一度、今治に移籍すると決めた理由の一つです。実際、やっていて違和感はないですし、とてもやりやすい。良い状態です。

今シーズンが始まるとき、清水から徳島へ期限付き移籍をしました。

プロサッカー選手である以上、一つでも上のカテゴリーでプレーしたいと誰しも思うのではないでしょうか。徳島を選び、チャレンジしたことに後悔はありません。
 
ただ、思うような結果を出せない中で、この夏もFC今治に声をかけていただきました。J2のクラブからもオファーがありましたが、残りの試合数、チームにフィットして結果を出していくことを考えての決断です。今治でもう一度、自分の価値を上げたい思いが、今はとても強いです。 

今年のJ2昇格争いは大混戦です。勝ち上がっていくポイントは何でしょう?

 やっぱり連勝することですね。失点が減ってきている分、どれだけ前がチャンスで決め切れるか。そういう意味で、自分が果たさなければいけない役割は大きいです。
 
今治は、続けて複数失点するようなチームではないと思います。自分とヴィニ(ヴィニシウス)が毎試合、2点、3点と取っていけるかどうか。それが連勝していくカギになるはずです。
 
点を取れば、見ているみなさんにそれなりに評価していただけるでしょう。でも自分としては、ただ得点すればいいとは考えていません。1点取ったら2点目、2点取ったら3点目を狙っていきます。実際、宮崎戦で2点取っても満足感はいっさいありませんでした。より高いレベルを求めて、1点でも多く取っていかないと。

FC今治は、昇格を勝ち取るポテンシャルがあるチームとだと感じますか? 

そう思うからこそ、戻ってきたんです。昇格争いができるということも、移籍を決断する大きな理由になりました。強化部のみなさんにも「お前がチームを昇格させろ」と言われ、大きな役割をいただいています。そのワクワク感、昇格を達成したいという気持ちはとても強いし、できると思っています。
 
去年の夏に移籍してきた当初は、自分のことでいっぱい、いっぱいだったし、『俺は点を取ればいいんでしょ』というくらいの考えでした。今回は違っていて、チームが勝たなければいけないという感覚が一番です。そのために、自分も点を取ります。

ピッチの話題を離れて、今治ライフについて聞かせてください。今治の生活に慣れるというより、帰ってきた感覚が強いと思います。

 そうですね。去年は初めての一人暮らしで、そういう意味での新鮮味がありました。今回は『懐かしいな』という気持ちです。オフの過ごし方でいうと、僕はゴルフが好きなんですけど、チームにゴルフをやっている選手が少なくて。こちらで楽しめる新しい趣味を見つける必要があるかもしれませんね。
 
今治のみなさんは、本当に温かい。チームとの距離がとても近いというか。里山スタジアムの雰囲気からも伝わってきますし、街でもよく声を掛けていただきます。里山スタジアムは、とても理想的な規模感で、みなさんの応援がパワーになります。ここから少なくともホームは全勝して、昇格を達成したいと思います。

取材・構成 / 大中祐二

以下の動画は、千葉選手がラジオ番組「FC今治のカナイがイカナイト」に出演した際の放送アーカイブです。ぜひご視聴ください。