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#39:おにごっこからみる子どものあそびの広がり

今回のテーマは、

「鬼ごっこのレパートリーからみる子どものあそびの広がり」

です。

最近保育園でよく行っている鬼ごっこがあります。

それが”くぐりおに”と”バナナおに”です。

これらは鬼ごっこの発生で、追いかけてタッチするのは変わりありませんが

捕まった人は足を開いてその場で待ち

まだ捕まってない人が捕まった人の股の下をくぐって助ける

というような遊びです。

全員が捕まるまで潜ったり、逃げたりを繰り返していきます。

もちろん鬼ごっこなので

走ること、タッチするときの距離感、くぐるときの空間認知

自分の体を大きさをその子の足の開き方や身長によって

適応させながら体を変化させ、はいはいをしながら進んでもぐります。

その際、自分の体が抜けきる前に立ち上がると

お友達を怪我させてしまうリスクもありますが

今のところ子どもたちが自身自分の体の大きさや

ボディーイメージがある程度できているため、

最後まで股の下をくぐり抜けてから立つような行動が見られます。

そういうリスクがあることも考えながら

保育者も声がけや関わり方、参加の仕方を考えたほうがいいのかなと思います。


もう一つの”バナナおに”ですが

”バナナおに”では捕まると

皮をかぶったバナナのイメージで両手を上にあげて待っています。

それをまだ捕まってない子が両手を横に皮をパリッとめくるようにして助ける

というようなあそびです。

これもただ皮をめくることも面白いんですが

腕をあげて体を保持してなきゃいけない

ずっと助けに来なければずっと手を上にあげていないといけない状態

そういうところが結構しんどいんですよね。
保持する力が必要になってきます。

あそびを発展させるとバナナの皮をめくるのに2人同時に

「片方ずつの手を開かないと助けられない」

というような追加ルールを入れると

特に年長さん年中さんあたりの”協動する”が

強調されるようなあそびになると思います。

2人で行わないと行けないので

声を掛け合いながら誰が行くのか

周りを見ながら考えたりする機会になると思うので

少し難易度が上がり、頭を刺激するような遊びに発展することができます。
必然的にコミュニケーションを取る機会になりますよね。

導入は、

始めは先生が声をかけてみる形で進めると良いかなと思います。

子どもたちが理解して

”なるほど2人じゃないと助けられないんだ”という意識が持てると

そこに気づく子がまたさらに気づくように周りの子に声をかけて

「協力して自分の仲間を助けます」という面白いあそびになっていきます。

おにごっこ一つにしても、バリエーションを増やしていくことによって

得られる能力部分や場の展開、考えること、思考の変化などを育むことができます。

なので鬼ごっこをベースにしたあそびは発展性があると言えます。

他にも

魔法使い鬼やしっぽ取りなどもかなり楽しめるあそびなのではないかと思います。

すぐにできるあそびで、しかも道具も使わないでできるあそびなので

ぜひ取り入れながら楽しんでもらえたらいいかなと思います。

少しでも参考にしていただければうれしいです。

エピソード by りょうすけ

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