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「Search/サーチ」

ツイッターで話題になってるやつです。日本橋TOHOで鑑賞。制作の裏側とか、初見の感想。気になってるひとはみたほうがいい。ネタバレはありません!

感想:世にも奇妙な物語っぽい(主演:稲垣吾郎)



PC画面上で物語が進む映画としては「ブラック・ハッカー」「アンフレンデッド」があるけど、「サーチ」のアプローチはアップデートされていて観客を唸らせる。どの作品も今、この瞬間だから面白い!っていうインスタントカメラ感。イライジャ・ウッド主演の「ブラック・ハッカー」は2014年当時のハッキングガジェットに溢れてるし、主人公のITリテラシーの低さに悲鳴をあげたくなった。クリック詐欺一発でひっかかるタイプだ。「アンフレンデッド」は自殺した友達にSNS経由で呪われるモバイル貞子。PCでみると最高に怖い映画です。


邦題:Search / サーチ
原題:Searching
撮影:2週間
編集:数か月
予算:不明
興行収入:$68.6 million = 68億円 2018/10時点
あらすじ:行方不明になったティーンエイジャーの娘と父親を描いたミステリー作品。PCの画面だけで展開し、主人公はFacebookやFaceTimeなどオンラインツールを駆使して娘の居場所を探しだす…

主役はジョン・チョー。スタトレのヒカル・スールーです!

物語は主人公デイヴィットパパが購入したPCの画面から始まる。「これまでのあらすじ」のごとく、娘が生まれてから家族3人の15年間のメモリーをオープニングシークエンスの10分足らずで観客に共有していく。この辺り「クレイジー・リッチ!」に勝るとも劣らない演出。あちらも目にもとまらぬ速さでやりとりされるテキストメッセージが登場して電子の海(古い)で主人公カップルが噂の的になってました。「サーチ」は予告に比べるとスリラー感は控えめだけれど、ミレニアル世代のライフスタイルや親子の愛情・すれ違いもうまく描いているので万人向けです。


監督、幼いころからM・ナイト・シャマランに影響を受けてるから、映画の中にこっそりメッセージを入れたらしい。可愛いな~(´∀`*)ウフフ

Facebookにログインするシーンがあるんです」とチャガンティーは説明する。「新しい通知が届いていて、そこには『M・ナイト・シャマラン:映画にサプライズでカメオ出演したあと、監督の大ファンである映画制作者と対面予定』と書いてあります」 WIRED US review 


チャガンティー監督は映画の原案デモをつくったらしいです。ひとりで全員(!)を演じきって、俳優やエディターにみせるために。この辺「シン・ゴジラ」ラジオドラマをつくった庵野監督を思い出した。

インタビューでは、デジタル相手にコリオグラフィー(振り付け)を行うのは非常に大変だったと主演のジョンと刑事役のデボラは語っています。PCの真っ暗な画面が相手な上、大きく動くとカメラ=ブラウザから人物がはみだしてしまう。イヤープラグから監督の声がきこえてくるのでそれに従って演技をしなければならない。「目線をもう少し右上に、そのあたりにポップアップがでる。目をよく凝らして、カーソルを動かして…」初日からものすごくチャレンジングな現場だったと。よくやりきったな!拍手。



チャガンティ監督、Google Creative Labに2年間いたんですって。でも映画をつくる夢があきらめきれなくて、Googleをやめてこの世界に飛び込んだ結果、すばらしい作品が生まれました。デジタルネイティブ世代ならではの発想、おみそれしました。これからの活躍も楽しみです!


おまけ:WIRED・TechCrunchの記事。後者は技術寄りのインタビューですが上の動画で語っている話も載ってます。




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