ワクティンの話


喘息とアレルギーを兼ね備えた私ですが


先日、長年かかりつけの内科医にワクチン接種への不安について相談した所『打たない事でメリットは一つもない』との発言を頂戴しました。
結論、喘息でもアレルギーでもワクチン接種は問題ないらしい。

近所でも『あそこは予約が取れる』と評判なぐらい接種回数はこなしているようだけど、先生曰く『当院で重篤な副反応や2回目接種の断念は一人もいない』とのこと。


但し念のため30分間の安静待機は必須、一刻も早く打ったほうがいいと意見を頂戴しました。




ここ数日間、脳みそが壊れるぐらい考えたし調べたし疲れすぎて調べるのを辞めたりした。

各種担当医の意見を踏まえつつ悩みに悩み抜いた結果
ワクチンの予約を入れました。

当日まで、とにかく色々考えすぎずになるべく情報を取り入れすぎずに健康維持頑張ります。



コロナに罹るのも周りに移すのもワクチンの副反応も全て怖いけど、予約の決め手となったのは『私がワクチンを打てる事を喜ぶ人』が周りに多すぎたこと。

100%の安心なんてどこにも誰にもないし、
自分はどんな結果を選んでもきっと気持ちの上でも安心はできないので

それなら家族や同僚や普段一緒にいる人たちが安心できる方を選択した、というだけ。


こんな選び方は間違ってるかもしれんけど、沢山の情報を知った上での判断という意味では、自分で納得出来ていると思う。


しかし今日の診察では
人生史上最も高い血圧数値を叩き出しておりました。

日々の悩みや葛藤や辛さが、まさかの血圧に現れてしまったのかもしれない。なんてこった。




たとえ各種かかりつけ医や保健師さんにGOをもらっても、正直なところ ワクチン接種に対しての不安が消えたわけではない。


しかしながら、決定打となった と言っても過言ではない出来事があったので 忘備録として残しておこうと思う。


***


最後に診察に行った
喘息のかかりつけとなる内科で、幼馴染に遭遇した。


彼女は三児の母。

末っ子がお腹にいるうちに、事故で旦那を亡くして
それ以来、ひとりで三人の子を育ててきた肝っ玉母ちゃん。

長男を生んだのは17歳。
法律ギリギリの年齢で結婚して、早くも息子は成人式を終え社会人となった。


未だに金髪でギャルのような話し方をする彼女ですが
結婚前は私がいないと一人でどこにも行けない弱い女子だったのに、あっという間に人間のレベルを超越してしまい

もはや私のお母ちゃんのように私の身を案じてくれている。


そんな彼女が病院の受付で
娘たちのワクチン接種予約票を受け取りながら

何度も何度も頭を下げて「ありがとう」と繰り返していた。


いつものように誰にでもタメ口で、私の事を幼馴染だと受付のお姉さんに紹介しながら、帰り際まで何度も頭を下げていた。


口の悪さや態度の大きさは別として
心底感謝しているのが伝わったし
子供たちにワクチンを打てることに対する安心も伝わった。



母の気持ちというのはこういう事なんだな。



自分の母が

何故ワクチンを打ちたくないという私の予約を勝手に入れようとするのか

私に複数の疾患があることを知っていて、副反応を考慮もせずにワクチンを打てと言い続けることに対して

私は心底疑問に思っていたし、
私の意思を尊重してくれない事に悲しみを覚えていた。


心配して言ってくれていることは、頭ではわかっていながらも、母の気持ちをわかろうとしなかった私自身もそこには存在していたと思う。



そのことに気付かせてくれたのが
病院で遭遇した幼馴染の彼女だった。


彼女と遭遇しなかったら、私はその日

たとえ先生に『打たない事でメリットは一つもない』と断言されようが、ワクチンを打つことを決めなかったと思う。


✳︎✳︎✳︎

そして実はこれまて、毎日のように副反応の記事を送ってくれるワクチン反対派の友人がいた。


数少ない仲の良い友達の一人であったが
私が接種を決めたと知ったらどう思うだろうか。

あんなに本気で止めたのに、と悲しむだろうか。


自分の身近ではたった一人の反対派だったその友人が何度も脳裏をよぎりながら、いつ報告しようかと考える。


コッソリ打つようで嫌だから先に正直に話そうか
心配かけるのも苦しいから、事後報告にしようか


そもそも私は
毎日のように届く陰謀論寄りの記事を読み漁ることに疲れてしまい、ワクチンを打たない事での生きづらさが 打つことの恐怖に勝ってしまいそうだと正直に友人には伝えた上で

少し「情報」から距離を置きたい、とお願いした。


その後一つだけ送られてきた、Youtubeのリンクを開くこともなく
既読スルーしたまま 1週間。



ワクチン予約を入れてしまった私の思考回路には


万が一何か起きても

自分には旦那もいないし子供もいないし
忘れてたけど恋人もいない。
守らなければならない存在がある人の、判断材料になればいい。

と、割と本気で考えていたりする。




重篤な副反応が起こるかもしれないし

想像以上に起こらないかもしれない。


打っても感染するかもしれないし

打ったおかげで感染しても重症化せずに済むかもしれない。



感染した場合に重症化するリスクも

打った場合に副反応が起こるリスクも

誰にだってあるけど


両方が高まる疾患をそれぞれ持っている自分にとっては
何が正しいか間違っているかなんて、起こってしまわないとわからない。



すぐに何も起こらなくても
数年後に問題が起きるとか

まだ誰にもわからないことの答えを求めすぎて疲れ果てるより

今できる事をして
どうにかなってしまう想定もしつつ

その中で自分が納得できる決断をするしかない。


みんな時間に追われて
世間からの圧力や情報の多さに混乱したり
判断力を失う自分に不安を感じたりしてるはず。


少なくとも自分はそうだった。


自分の考え方は判断を人に押し付けるような人間にはなりたくないし、どんな結果も受け止められる余裕を持っておきたい。


難しいけどね




反対派の友人がいたからこそ
情報が偏らずに済んだし

肝っ玉母ちゃんな幼馴染がいたからこそ
客観的に母親の心配を感じることができたし

自分に沢山の疾患があったからこそ
打ちたくても打てない人の気持ちになることもできた。




結果的にワクチンを打ったことを後悔しなくて済めば、なお良し。




無駄に必要以上の情報を取り込まないように気を付けて

自分にできる健康維持と感染対策を
これからも引き続き頑張ります。

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