【AoE2:DE】大型アップデート 66692【和訳と感想】
8月のアップデートが来たので、今回はその和訳とざっくりとした感想解説を書いていきます。
DLC第3弾発売以降初のバランス調整パッチとなります。新文明にどんな調整がなされたのか、しっかりと見ていきましょう。
なおいつも通り、今回の記事も誤解誤訳の可能性があります。のちに追記修正するかもしれません。
また現段階では詳しい検証ができていない点もご了承ください。
ではさっそく見ていきましょう。
原文: Age of Empires II: Definitive Edition – Update 66692
■ゲームバランス
・全体
ついに射手のナーフが来ました。AOE2の歴史が始まって以来、手が入っていなかった部分です。これで弓文明は軒並み弱体化されたことになります。
時代進化中の資源調整に気を付けなければならないのはもちろんですが、伐採所技術や矢じりが遅れたり、射手育成所の増設がある程度後ろにずれるような影響がありそうです。
特に変化があるように思える文明は次の通りです。
エチオピア・中国:資源ボーナスによって、ほかの弓文明より影響が少ない
弓騎兵文明:より積極的に弓騎兵を使う判断をしても良い
スペイン・ブルガリア:影響がないため、相対的に微バフ
石弓射手へのアップグレードはたったコスト200で体力、攻撃力、射程、生産速度が上昇するという、とんでもない技術でした。
長槍兵がコスト315、精鋭散兵がコスト360なので、金ユニットで生産難度が高いということを加味しても、コスト300になったのはちょうど良さそうに思えます。
家や柵に続いて、壁の調整がきました。
通常のゲームで暗黒領主で石壁を建てることはないので、これはアリーナ向けの調整でしょう。対策が難しい領主ラッシュの威力を少しだけ抑えるような調整と言えます。
地域固有文明になっても、いまいち使いづらかった象弓騎兵にバフが来ました。
レジスト値とはアンチユニットから受けるボーナスダメージを軽減するための値で、これがマイナスになっているとより多くのボーナスダメージを受けます。
弓騎兵クラスに対して散兵は+0、精鋭散兵は+2のボーナスダメージを持っています。+0というのは、通常の弓騎兵に対してはあまり有効ではない散兵でも、レジスト値がマイナスの象弓騎兵に対しては有効ということです。
象弓騎兵は弓騎兵と違って逃げずに体力で受けるユニットなので、この調整は大きいのかもしれません。
生産コストの減少は微々たる量に見えますが、騎士と比べた時に食料+30F, -5Gだったのが、+20F, -5Gになったと考えることができます。そう考えると、なかなかの削減量なのではないでしょうか。弓騎兵と比較すると、弓騎兵はコスト100、象弓騎兵はコスト150です。
使うのが食料で、かつ騎士と違って"2,3体だけ生産してそれで頑張る"という使い方はできないユニットなので、城主序盤からガンガン生産してパワーを発揮するという感じではありません。
そのためまだまだ使いどころが難しいユニットに見えますが、戦術の要となるべき地域固有ユニットなので、頑張って欲しい所です。
ちなみに移動速度の遅さがネックになって陣地転換ができないイメージもありますが、素の移動速度は0.9とそこそこ高いので、これを機に使いなおしてみるのもいいかもしれません。
どちらかというとバグ修正の類でしょうか。今まででも十分強い印象でしたが、更なる破壊力を得ることになります。
日本ではいまいち流行っていないEWモードですが、これはなかなか大きな変更に見えます。
EWモードではすぐに育成所を建てるムーブが一般的ですので、木材にボーナスを持つペルシアとフンは影響が大きそうです。
バフ:リトアニア、中国、ペルシア、グルジャラ
微バフ:アステカ、インカ、シチリア
ナーフ:フン
どうやら当初は開始時ボーナスが入っていて、それからバランス調整のために無効になったという経緯があるらしいのですが、それがまたオンになったということのようです。
EWの大会ではまた違ったゲーム展開を見ることができるでしょう。
エチオピア、ベンガル、ドラヴィダに影響します。
例えばエチオピアで城主の時代で始めた時に、今までは特にボーナスを受け取れなかったのですが、これからは食料金が+100され、領主進化時にもらえるはずだった食料金+100はスキップされるということでしょう。
市場の資源売買はややこしくて私は詳しく把握していませんが、これを見る限り、多少のバフになったということなのでしょう。あまり影響があるようには見えません。
各文明で人力起重機についての変動があるので、ここでまとめてご紹介します。
獲得:ブリトン、ビザンティン、マレー
没収:シチリア、チュートン
デスマッチを抜きにして考えるのであれば、育成所を大量に建てたい文明が人力起重機を獲得し、防御施設で戦うシチリアチュートンから没収されたというように考えられます。
これはさらに、陣地展開による攻撃防御と防御施設によるマップコントロールと言い換えることができるでしょう。
人力起重機は終盤余裕があったら研究する類の技術で、どの文明が持っているのかすら覚えていませんが、シチリアで終盤ドンジョンプッシュを仕掛けようと思ったら研究しようとするはずなので、そういった意味ではシチリアが一番影響がありそうに見えます。
・ベンガル
スラヴの旧城主UT正統教義がベンガルのボーナスになりました。いまいち意図がつかめない謎のバフです。
斥候、騎兵から攻撃を受けた時に確定数が1、素の騎士の場合は2増えるので、かなり転向しやすくなります。
また、(精鋭)散兵からの攻撃も1に抑えるので、耐久力はぐっと増えます。
正統教義が死んでたのは城を建てて研究しなければならなかったからで、ボーナスとしてもらえるのであればなかなか強そうです。
特に象弓騎兵のお供としての活躍が期待できるので、このボーナスをもらったベンガルがどんな戦術を取るのか注目していきたいところです。
ちなみにベンガルは大乗仏教と密接にかかわりがある土地とされていて、神殿技術もかなり充実している(日本と同等)ので、このボーナスを貰うならここかなという感じはします。
ボーナスダメージはバグ修正で、おそらくダメージ量が増加したのだと思いますが、あまり気にしなくて良いでしょう。
・ブルゴーニュ
強かったブルゴーニュにナーフが来ました。
クースティリエの突撃はキルタイムを減少させる、つまり受ける被害を少なくするという効果があり、どのような場面でも有効に働いていたので、この調整は妥当かなという印象です。
食料コスト削減は資源量でみれば誤差レベルですが、暗黒内政で斧を研究するときにちょっと詰まるようになるかもしれないと考えれば、影響は大きそうです。
・クマン
こんなバグがあったのかという印象ですが、タタールからの影響なのでしょうか。
・ドラヴィダ
大砲獲得は大きなバフのように思えます。
というのもドラヴィダは歩兵文明なためボーナス持ちの精鋭散兵が重要で、更に騎馬が使えないという文明です。そのため敵の砲撃兵器がとても脅威でした。
破城投石機はあるもののそんな気軽に研究できるユニットではなく、包囲攻撃技術も持っていないため、どうしても奥にいる兵器に対応できませんでした。
ウルミ剣士を使う時のネックも、精鋭散兵を守るためのユニットがないことだと言われていましたが、大砲を手に入れたことでぐっと戦いやすくなったことでしょう。
敵の遠投投石機を破壊する方法を手に入れたと言うこともできます。もちろん矛槍などの重要技術も忘れてはいけませんが、ドラヴィダを使う時には積極的に化学を研究し、早めに大砲を軍構成に加えましょう。
・グルジャラ
多くの大会でBANされていたグルジャラがナーフされました。
一つずつ見ていきましょう
ELシュリヴァムシャは撃っても撃っても回避ゲージがじわじわ回復してなかなか倒せないというユニットでしたが、これで増加速度が抑えられ、対処しやすくなったように見えます。
EL化のコスト、範囲ダメージの回避はバグ修正でしょう。
騎乗ユニットのボーナスダメージ上昇は主に重装ラクダ騎兵の対騎馬攻撃力を上げるものでした。騎馬に攻撃した時、+50%が+40%になったことで、ボーナスダメージは2減ります。
それでも強いボーナスですが、多少は抑えられました。
一番の問題は家畜動物の駐留です。
これはややこしく、PUPがリリースされた段階での検証動画によれば「8匹入れた時の獲得資源量は変わらず、少数入れた場合に変更前よりも獲得量が増加する」というものでした。つまり、複数の粉ひき所を建てて分散して駐留することで、より多くの食料を獲得できるようになったという検証結果です。
ただパッチノートの文章を読むと、8匹入れた時の獲得量が最大15%減るとあります。これが字面通りで解釈が間違っていないなら、食料収入が減少する、つまり弱体化ということなのでしょう。
何が正しいのかはまだわからないので、使う時には仕様を正しく知っておく必要があります。
この動画によれば、グルジャラは初心者レート帯では勝率が低く、上級者帯では勝率が高い文明とのことでした。
今回の変更でそれがどう緩和されるのかは分かりませんが、今のところ尖っていた部分が丸くなってなんの変哲もない文明になった、という感じではないので、これからも注目していきたい文明です。
・ヒンドゥスタン
リワークされてから再び強文明の座に返り咲いたヒンドゥスタンにナーフが入りました。
グラムは固く素早く安価な上に特殊能力持ちという、イーグルの完全上互換な性能でしたがそれが少し落ち着きました。
城を建てないといけないとはいえ、まだイーグルよりも強いので、これからも使っていきたいユニットに見えます。
矛槍兵削除は、金が厳しいヒンドゥスタンにとって苦しい変更です。
槍を使いたい時というのはらくだをメインに使っていない時なので、グラム+砲撃手編成を取る際に影響がでるということになります。騎馬突撃に対処できるよう、間合い管理が重要になるでしょう。
また、劣勢時にとりあえず安物を出して金を貯める時にも弱くなりました。
もともと経済が強い文明なので、常に優位を取れればまだまだ使いやすい文明です。
・朝鮮
朝鮮のメインウェポンである戦車のナーフが続きます。戦車は非常に強力で、相手取る時には戦車の生産体制が整うまでにそれまでの戦車を潰して優位を取っておかないと、手が付けられなくなるユニットです。
それが精鋭散兵である程度止められるようになるというのが今回の調整です。
基本的に数とダメージボーナスで攻撃するのが精鋭散兵なので、この調整はそこそこ大きなものとなるでしょう。
この調整は妥当に思えるのですが、朝鮮を使う理由が戦車しかない現状、なにか他の調整が欲しい所です。
・サラセン
組合の効果と一律調整です。終盤食料木材を買おうとするとき、多少金を節約できますが、そこまで影響があるようには見えません。
・シチリア
強かったシチリアのボーナスが調整されました。
鎧血統なし斥候(体力45)が槍兵から受けるダメージが、通常の18のところ、(3-0)+15x0.5≒11だったのが、(3-0)+15x0.66≒13となりました。これを確定数に直すと、通常が3発、旧シチリアが5発、新シチリアが4発となります。
斥候の攻撃力が5なので、斥候同士の殴り合いになった時にお互いに槍兵から1回ずつ攻撃された状態なら、以前は2発多く耐えられていましたが1発になりました。ここの2ダメージの差は大きくなるでしょう。
■そのほかの調整
いくつかの重要な変更があるので、抜粋して書いておきます。
・ゲームプレイ全般
・マップ調整
・町の人の経路
・MOD
■さいごに
新文明や強文明の調整が入って、かなり遊びやすくなったのではないでしょうか。
個人的には石弓、重石弓の変更はありだと思いましたし、いまいち新文明を使う気になれずAOE2から離れていましたが、これは触ってみたいと思える内容でした。
10月にはAOEシリーズが25周年を迎えるということで、AOE4の新DLC発売の他にもまだ何か発表があるかもしれません。
AOMのDE化だったら嬉しいなぁと思っていますし、まだAOE2の新DLCを出すと開発が匂わせています。
ロードマップを見る限り、秋にも大きなアップデートを予定しているとのことなので、今後の発表を楽しみにしつつAOE2を遊んでいきましょう。
MODの更新はできるだけ早く取り掛かりますが、少々お待ちください。
今回は以上です。ここまでお読みくださりありがとうございました。
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