【AOE2:DE】初心者ガイド:戦略の手引き【攻略】
最近コンソール版が発売され、AOE2はより遊びやすくなりました。メタスコアは87点とPC版を上回る評価で、見ている限りでは評判もよさそうです。これを機に新しく買ってみたという人も多いのではないでしょうか。
始める人が増えたとなると、気になるのは初心者向けの攻略情報です。
当ブログでも初心者向けの記事として「AOE2の歩き方」というものを出していますが、改めて読んでみると(当たり前のことですが)キーボードマウス前提となっていることに気が付きます。
AOE2に慣れている人は、"AOE2の攻略"と言えば"オーダー(戦術)"をまず思い浮かべるのですが、パッド操作でオーダーをどれくらいこなせるのかもわかりません。
かといって軽い気持ちでコンソール版を買ってみた人に、いきなりキーボードマウスを強要するようでは、界隈の未来は暗いものになってしまうことでしょう。そもそも個人的には始めたばかりの人にオーダーを勧めたくはありません。
そこで今回は、新たにゲームを買った人への攻略情報ということで、ざっくりとしたゲーム全体の流れを書いていきたいと思います。
もし手っ取り早く"AOE2における定番の攻略情報"が知りたければ、次の動画をご覧ください。ゲームに慣れている人向けに作った動画ですが、PC版での基本的な動きをみることができます。
この動画は、ゲームに慣れて操作や流れを把握している人に作ったもので、始めたばかりの人にはオススメできません。
そういうわけで、今回は買ったばかりの人に向けて、キーボードマウス操作を前提としない攻略記事を書いていきます。
各時代で何をすればいいのか、何が目的となるかを押さえておけば、おそらく操作感関係なく、攻略の役に立つことでしょう。大枠を把握することで、ほかの攻略情報もスムーズに入ってくるはずです。
これから始める人の手掛かりになれば幸いです。
■各時代の状況
どんなマップ、文明でも、共通なのが時代のシステムです。各時代の目標を大まかにでも把握することで、攻略の足掛かりになります。
前提として、AOE2では資源をいくら持っていても勝利できません。
AOE2の勝利条件は大抵敵をせん滅することです。敵を攻撃するために軍隊が必要で、そのために資源がいるのです。
また敵兵をいくら倒しても、敵の経済が十分であればまた敵兵は生産されてしまいますし、敗北扱いになりません。
質と量の両方で敵を上回った軍隊を素早く作って敵兵を破り、敵の陣地まで軍隊を侵入させて経済拠点を破壊しましょう。
そのためにどうするのかというのが、これから書くことになります。
・暗黒の時代
キャンペーンを除けば、多くの場合ここからゲームは始まります。
この時代の目的は"自分の陣地周りの状況を把握し、町の人を作りながら肉500を集めて時代進化すること"ですが、もう一つ大事なことがあります。
それは領主の時代をどうするか決めるということです。
領主の時代で戦うか、領主の時代をスキップして城主の時代に行くのかは、この時点で決めておきましょう。
領主戦はなかなか難しいので、城主から戦いを始めるほうを個人的にはオススメしますが、この記事では両方触れていきます。
暗黒から唯一作れる軍事ユニットである民兵で攻撃を仕掛ける"民兵ラッシュ"は決まれば強力ですが、手順も操作も難しいのでとりあえず無視して大丈夫です。
ゲームに慣れてきたら、ラッシュ対策にある程度陣地を建物で囲っておくことも必要になってきます。
・領主の時代
領主の時代は簡単な軍隊の生産と技術研究ができるようになります。
これを用いて相手に攻撃を仕掛けるのが、AOE2におけるラッシュ戦術です。
もしラッシュを仕掛けるのならば、暗黒の時代は必要最小限に抑えて、領主に素早く上がります。
領主の時代の軍隊では建物を破壊するのが困難で、特に町の中心はほぼ無理なので、ラッシュは敵の町の人を削って経済拡張を遅らせることが目的になります。
逆にここで攻撃を行わないのなら、暗黒の時代で領主の時代をスキップできるほどの経済を作って、時代進化したら進化用の建物を建て、さっさと城主の時代に上がることを目指します。
この戦術を日本語では即城戦術、英語ではFast Castleと呼びます。
次の時代に進化するには肉800金200、そして領主の時代の建物二つと、なかなか多くの資源が必要になるので、この時代で戦うかどうか、戦うならどう戦うのかは暗黒の時代のうちに予め決めておきましょう。
・城主の時代
より発展的な軍隊が生産できるようになります。領主ではどの文明も似たり寄ったりの軍隊しか生産できませんが、この時代では文明の特徴が少し出てきます。
この時代で敵と戦うのであれば、石弓射手か騎士のどちらかを、文明の得意不得意に合わせて選択するのが定石です。
経済面では町の中心が増設できるようになるため、経済を一気に伸ばせます。城主の時代の目標は、"経済を完成させて帝王に入ること"です。町の中心の数は経済完成までの速度とも言い換えることができます。
では単に沢山町の中心を増やせばいいかというと、話はそう簡単でもありません。
町の中心を作るだけではなく、町の人をそこでも連続生産しなければ意味がありません。つまり町の人の生産を支える畑、さらにその畑を作るための木材、そして畑で仕事をする町の人が必要になるのです。
町の中心自体も高額なので、経済を拡張するには、莫大な資源がかかるのです。
この町の中心をどれくらい建てるか、つまり軍隊と経済どちらに振るかが、城主の時代を戦略を考えるうえで大切です。経済に振り切る戦術をブーム戦術といいます。
また城主の時代では、攻防の要となる城を建設できるようになります。
城は非常に高い攻撃力と耐久力を持っているうえに文明固有の軍事ユニットを作ることができるので、建ててしまえば城主の時代では圧倒的に有利になります。
コストが非常に重いので、城を城主のうちに建てるかどうかも、早い段階で決めておくといいでしょう。
文明によっては使いやすく強力なユニークユニットを所持しているので、これを攻撃の軸にする戦術もあります。
もし最速で城を建てるなら、暗黒の時代の終わりあたりから石を取り始める必要があります。逆に城を建てないなら、石をとる必要はありません。
・帝王の時代
文明の色がよく出た、非常に強力な軍隊を作成できます。ボーナスや研究が揃った軍隊が強いので、必然的にこの時代の軍隊はその文明にしかできない編成になります。
遠投投石機や改良強化破城槌、大砲で、正面から敵の防御陣地を破壊しましょう。
帝王の時代の目標は、"人口上限まで生産した軍隊を敵にぶつけ続ける"ことです。
軍隊を生産してぶつけるには経済がなければいけません。軍隊を出し続けるために経済を守らなければいけませんし、逆に言えば、相手の経済を破壊すると勝つことができるのです。
帝王の時代では町の中心による経済拡張はしないのが一般的ですが、ゲームが長引くと"金鉱の枯渇"が問題になります。もし味方がいるなら、帝王の時代の早い段階で交易を回し始めましょう(キャンペーンであれば、金鉱は十分な量が配置されているはずなので気にしなくて大丈夫)。
2プレイヤーの市場の距離が遠ければ遠いほど多くの金を取ることができるので、マップの半分を自分のチームの経済領域としてキープすることが必要になります。
帝王戦で前線が膠着状態にある場合、この交易路の破壊が帝王の時代の主目標の一つとなってきます。
■各時代の目安
ここまでは各時代の大まかな目標、ゲームの流れを書いてきましたが、ここからはそれを達成するための具体的な数字を、目安として書いていきます。
本題に入るまえに、まずは町の人の数について、意味合いをしっかり把握しておきましょう。
・町の人の数と時代進化
AOE2を攻略するうえで最も大事なことは、町の中心を止めないことです。
AOE2は時間とともにゲームが進んでいきます。生産も研究も資源がないとできないため、時間あたりの資源生成量がその勢力の強さと言い換えることができます。
時間あたりの資源生成量というのは、つまり町の人の数です。
町の人の数が勢力の強さに繋がるので、相手よりも有利な状況に立つには、ゲーム開始時からずっと町の中心の稼働を止めないことが前提として必要になります。
町の中心を止めないのであれば、町の人の数が時間と同義になるので、町の人の数でゲームの進行状況を語ることができます。
攻略情報を調べた方は目にしたかもしれませんが、AOE2の戦術に21斥候や26+2進化という数字で名前がついているのは、こういうわけです。
対人戦では戦術の完成度を競う一面もあり、上級者は当然のように理論値で時代進化を行うため、世界大会レベルになると城主の時代の進化でさえも揃う試合が珍しくなくなってきます。
次は時代の進化についてみていきましょう。
早く時代が進めばより高度な技術、軍隊を早く使えるようになります。一方で、時代進化の研究はとても長い時間がかかるため、その間より多くの町の人で作業できれば、沢山の資源を持った状態でその時代を始めることができます。
各時代にどれくらい町の人を作るかというのは、その次の時代に何をしたいかによります。特に戦略によって変化が激しいのが暗黒の時代です。
先ほども書いたように、領主の時代で戦いたいならできるだけ早く領主に上がる必要がありますし、早く城主の時代に上がって町の中心を増設したり騎士を作りたければ、領主の時代を飛ばせるほどの経済を暗黒の時代で育てることになります。
ゲームに慣れてきたら、経済を育てるときは、何のために資源が必要なのかを意識しましょう。必要な分だけ集めたら次に進むことで、素早く経済や軍隊を完成させることができます。
これを先人や現役プロが研究しまとめられたものが、冒頭でも触れた"オーダー"と呼ばれるもので、AOE2の直接的な攻略情報になってきます。ただ始めにも書いたように、パッド操作でオーダーができるかはまだ不明なため、ここからはざっくりとした目安を紹介します。
それでは各時代の具体的な流れを見ていきましょう。
・暗黒の時代
暗黒の時代の目標は、"領主の時代に進化するための肉500をあつめること"です。
町の中心の周りに配置されている、羊、鹿、イノシシ、木の実から食料を集めましょう。
まず羊に6人配置すると食糧の供給と、町の人生産による食料消費が釣り合うようになり、町の人の連続生産が可能になります。
次に森に伐採所を建て、3人、もしくは4人配置します。木材は建物や畑を建てるために使いますが、今から集めておくと、必要な時にちょうど集まっているようになります。
進化を急ぐなら、あとは食糧に町の人を配置し続けます。
世界大会で使用される最新のメタでは、人口19人(町の人18人+斥候1)で進化するのが定番戦術となっています。3人だけ木材に配置して、あとはひたすら食糧を集め続け、とにかく領主の研究ボタンを急ぎます。
とはいえ、それは高レートでの戦い方です。
領主戦を見るのであれば、人口21~25程度を目安に領主ボタンを押しましょう。
もし素早く城主に上がることを目標にするのであれば、人口26~30程度が目安になってきます。
木材を8~10人程度まで増やし、金に3人割り当てます。城を城主に上がってすぐ建てたいなら、石材にも4人ほど配置しましょう。
進化ボタンを押した後、領主で戦う(高速進化した)なら、木材を10人まで増やし戦士育成所を建てておきましょう。
領主をスキップして騎士を出すなら同じく戦士育成所を建てます。
領主をスキップして城を建てるなら進化中は何もしなくて大丈夫です。
・領主の時代
すぐに城主に上がるプランなのであれば、町の人は2人だけ生産して、その間に進化用の建物を建てます。
鉄工所は1人を建築に当てるだけで間に合いますが、騎兵育成所や市場は2人で建てないとスムーズに進化ボタンを押せません。
領主を戦いながら城主の時代を目指す場合、最新のメタでは町の人38人で城主のボタンを押します。
畑14人、木材10人、金4人が大体の目安で、あとの10人は城主で何を出すかで考えます。もし騎士ならもう少し金多めで食糧にも少し、町の中心の増設を急ぐなら木材偏重といった感じです。
ただこれは超上級者同士の戦い方です。
普通のプレイでは領主戦をするなら町の人45人くらいで城主のボタンを押すことを目指してみましょう。
もしキャンペーンなどで領主スタートする場合は、人口上限関係なく町の人40人をラインに考えると大抵上手くいきます。
・城主の時代
城主の時代の目標は、"経済を完成させて帝王に入ること"です。
経済の完成は使う軍種によって違いますが、人口上限200人の場合、射手メインなら100人、それ以外なら125人が目安になってきます。
経済と軍隊を拡張しながら肉1000、金800をためるとなると、おそらく90人くらいは町の人を作っていると思いますので、溜まり次第帝王のボタンを押して、その後引き続き町の人を生産するという形になります。
城主の時代で問題になるのが、町の中心の個数です。
軍隊に振り切るなら、町の中心の増設はせず、資源を軍隊の拡張にあてます。
逆に軍隊を作らないブーム戦術をとるのであれば、沢山町の中心を立てて、経済を爆発的に伸ばします。
中道のパターンは、軍隊をはじめから出しつつ、町の中心もだんだんに増やしていくものです。AOE2ではあまり言いませんが、RTSで一般にタートル戦術とされるものです。
全く経済拡張をしないのならば、その分の資源は軍隊に当てることができますが、その攻撃で決めきれなければ経済を育てている相手が強くなってしまいます。
逆に軍隊を作らなければ経済を育てることができ、将来的に沢山の資源を手に入れてより早く強力な軍隊を作れますが、その間相手が待ってくれる保証はありません。
戦闘をしない、または経済拡張をしないという決断はリスクが伴う(=状況による)ので、大体は町の中心を一つ増やしながら軍隊を作ってまた中心を増やして、とやるのが一般的です。
このように、城主の時代は町の中心をどのようにいくつまで増やすのかが、戦略の肝になってきます。
極端なケースですが、ブームに振り切る場合、町の中心は最大5つまで増やします。4つまではブーム戦術と言えるでしょう。
バランスをとるなら3つで、2つはそれよりもちょっと攻撃より、1つだと超攻撃型になります。
経済と軍事を拡張しながら戦闘をするという、難しく忙しいのが城主の時代です。
増やした町の人もどう割り当てればいいか悩むかもしれませんが、それはある程度ゲームになれた人も同様です。
状況によるため手順を書くのは難しく、多くの攻略情報でも扱っていないのですが、バランスをとる場合、大まかな目安としては次のような形です。
慣れるまでイメージしがたいかもしれませんが、最終的に、40人弱が木材、60人弱が食糧、30人弱が金、10人弱が石となれば、帝王の時代に入っても、スムーズに研究や軍生産ができるはずです。
・帝王の時代
帝王の時代の目標は、"人口上限まで生産した軍隊を敵にぶつけ続ける"ことです。
6割(ここでは120人)の町の人が経済活動をしていれば、戦争をしない限り資源はたまる一方です。
溜めた資源は軍隊に変換して敵にぶつけなければ、意味がありません。
軍編成によって、必要な資源バランスは違ってきます。
射手や兵器を沢山作るなら木材に50人ほど必要で、食料はあまりいらないので20人程度まで減らして大丈夫です(槍兵等が必要なら少し必要)。
歩兵や騎士をたくさん作るなら、食料は60人前後まで必要で、それを支える木材も30人ほど必要なので経済は大型化します。
ここら辺はあまり考えても仕方がないので、余っている資源に割り当てている人に足りない資源を集めさせて、バランスをとっていきましょう。
ある程度慣れてくると、"特に意識してなかったけどリザルトを見たら町の人が最大125人だった"というようになってきます。
もし金がなくなりそうなら、市場による交易も考えなければいけません。対人戦の場合、荷馬車は30人くらい作って交易を完成させます。
荷馬車の生産に金がかかるため、金が切れる前に軍生産を絞ってでも交易を回しましょう。逆に、金鉱が切れる心配がないのであれば、交易を回す必要はありません。
■まとめ
各時代の目標をまとめると、以下のようになります。
AOE2は基盤となる要素がシンプルなゆえに、計画性が必要になっていくゲームです。
常に時間が流れ、シームレスに状況が変化していくので、振り返ったときにどこが良くてどこが悪かったかというのを認識して改善しにくいゲームでもあります。
そのため、攻略情報も直接的なものを書こうとすると散り散りになるか、この記事のように迂遠なものになってしまいます。そういった意味でも攻略が難しいゲームですが、慣れてきたらまた違った面白さが見えてきます。
ちなみに今回の記事は、昔上げた解説動画をより整理し、情報を新しくしたものです。昔から変わらないゲームの根幹の部分を取り扱った動画なので、もしよろしければご覧ください。こちらはパート3まであがっています。
当ブログではこのような、攻略サイトが扱いづらい情報をメインに記事を出しています。よろしければ他の記事もご覧ください。
面白かった、役に立ったという方は"スキ"ボタンのクリックやフォローなど、よろしくお願いします。
シリーズ次の記事
この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?