vol.11 バイオメカニクス基礎用語 〜重力、重さ、質量〜

こんにちは!サッカームーブメントデザイナー清水智充(ともち)です。 今回はトレーナーにとって必須な知識である、バイオメカニクス、力学についての基礎的な用語についてお話します。 

 まず、  

バイオメカニクスとは 

姿勢の調整や身体運動について、力学の観点から研究する学問のことです。

 力学とは 

物体(人、物)に、はたらく力とそれによって生じる運動を調べる学問で、中学理科、高校物理で習った「慣性の法則」「作用反作用の法則」などは力学の法則です。

最先端のバイオメカニクスの研究もこの力学の法則がベースとなっていて我々トレーナーにとって必須の知識となっています。もちろんムーブメントデザインにおいても、です! 

 これから何回かに分けて、バイオメカニクス、力学に関する知識を用語の解説を中心に、自分の頭の整理もかねてアウトプットさせていただきたいと思います。 

 今回は、重力、重さ、質量について、用語の解説を中心に話をします。

 重力とは 

地球が体を地球の中心へ向かって引っ張る力のこと。身体にはたらく力の中で、どんな人にもはたらく力です。 どんな運動をしていても、どんな姿勢でいても、もちろん静止していても身体には必ず重力がはたらいています。この重力とつり合う別の力がはたらいているため、静止しているだけです。 重力とつり合う力については、後ほど別の記事でお伝えします。

重さとは

地球にある物体には必ず重さがあります。 地球が物体を引っ張る重力の大きさを重さといい、重さは質量の大きさによって決まります。力の大きさなのでニュートン(N)という単位で表します。10キログラムの物体にはたらく重力の大きさが約100ュートン(正確には98N)、体重60キロの人にはたらく重力の大きさは約600ニュートンになります。 月での重さは地球上の6分の1になるといわれますので、体重60キロの人の重さは10キロとなります。重さは場所により変化します。

 質量とは

重力とは関係なく、物体そのものに備わっている量を表します。また、物体の動きにくさの度合いを表すものでもあります。単位はグラム(g  kg)で表します。 重さ、の説明でもあったように、月での重さは地球上でほぼ6分の1になるといわれますが、質量は物体そのものに備わっているもの(物体そのものの性質)なので、月へ行っても質量は変化しない、ということになります。

 質量のある物体は重力によって引っ張られ、質量が大きくなるほど引っ張られる力は大きくなります。

画像1

 ということで、

まとめると「重さ」はある物体にかかる重力の大きさ、「質量」は物体そのものの量、となります。

今回は 重力とは、そして重さと質量の違い、についてお話しました。なんとなく日常や指導の現場で使っている言葉ですが、正しく説明できるかと言われると、???、となることが多くあると思います。 

お伝えしたことは、中学、高校時代に習った力学の基礎知識です。何事もそうですが、特にバイオメカニクスの理解は基礎ができていないと解釈が難しい学問だと感じます。基礎に戻りさらに理解を深めましょう。 

 次回もバイオメカニクス、力学の基礎用語についてお話します。

 続く

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