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カスタマーサポートのノウハウって価値があるんだぜ、って話

こんにちは、しげさんです。

今回はCS HACK Advent Calendar 2021の4日目記事として寄稿しております。

以前も似たようなネタで書いたような気もしますが、よろしければ最後までお付き合いください。

自己紹介

最初に、私の簡単な経歴をご紹介します。

2004年4月に株式会社もしもしホットライン(現・りらいあコミュニケーションズ)に入社しました。コールセンターの受託運営をする、所謂「テレマベンダー」の大手企業です。
受信業務の電話オペレーターとしてアルバイト採用だったのですが、1年後にはSVとなり契約社員登用されました。
入社時には約20席だったのですが、業務拡大に伴い最大で200席程度まで拡大。私はその中で、経理・総務系の業務以外はほぼ一通り経験させてもらいました。
オペレーターの採用面接、入社研修、研修資料や業務マニュアルの作成・更新、エスカレーション対応、クレーム対応、クライアントへの報告書作成および報告会、査定評価基準の策定、評価面談、採用計画、稼働計画、シフト作成・調整、収支の予実管理などなど、かなり多くの経験をさせてもらったと思います。
また、クライアント企業のCS部門に半年常駐し、各センターからのエスカレーション対応や、サービス企画会議等にも参加させていただきました。

その後、社内異動でECサイトのサポートや印刷会社の問い合わせ対応窓口など、複数の業務の新規立ち上げに関わり、業務の巻取りからインフラ手配、価格交渉含めた営業活動、請求書の作成、システムの導入なども経験しました。

2012年にとあるクライアント企業からお声がけいただき、コールセンターを内製したいとのことで転職。
2015年には知人がテレマベンダーを起業するためそちらにJOIN。
2017年にスタートアップ企業のカスタマーサポート部門に転職し、以降はスタートアップ界隈をウロウロしています。

2020年10月に個人事業主として登録し、本業とは別の企業様のサポートチーム構築をお手伝いしています。


事業会社(自社センター運営)で感じたこと

企業規模の大小を問わず、「サポートの仕事は誰でもできる」「電話回線さえあればコールセンターは作れる」と考えている企業は非常に多いなと感じています。

もちろんその温度感に差はありますが、「カスタマーサポートは専門職である」と捉えている人は非常に少ないなと。

長机にパイプ椅子、大量のビジネスフォンを並べて「環境はバッチリ整ってます!」と言われたこともありますし、「創業当時は人手が足りないのでファウンダーが顧客対応してた。忙しくなって来たので未経験だけどアルバイトを採用した。チームが大きくなってきたので、その中から管理者を登用した。」というケースもありました。

私はこの記事で彼らを責めるつもりは一切ありません。
「知らないんだから仕方がない」と思っています。良い悪いという話ではなく。

事実として、「世の中で理解されているコールセンター運営と、実際のコールセンター運営はかなり違うんだよね」ということは言えるんじゃないかと思います。


個人事業主としての活動

前述の通り、2020年の10月から個人事業主としても活動しています。
現在は2社のお手伝いをさせていただいており、いずれもコンタクトセンター運営に関するノウハウを提供することで、価値が出せているのではないかと考えています。

1社は内製しているカスタマーサポート窓口の再構築。
管理者のタスク管理方法の指導であったり、運用構築の方向性のアドバイス、各レイヤーの採用のお手伝いなどをしています。

知名度のある企業なので応募数はあるのですが、社内にサポートチームの「構築・管理」に関するノウハウがないため、採用の基準をどこで見たら良いのかわからない、という状況になっていました。
そこで、「サポートチームの現在のフェーズ」「事業計画に合わせたチーム拡大のスケジュール」などと照合し、「どのような人材が今必要なのか?」をご提示することで、非常に優秀なCSマネージャーを採用することが出来ました。


もう1社は教育関連のサービスを提供している企業なのですが、新規事業としてサポートのBPOを開始したいということで、その設計全般をお手伝いしています。
非常に真面目で優秀な方が多く、初回打ち合わせの時点で「事業開始に向けて、システムの選定を進めている。この中でどれが良いと思うか?」と、非常に多くのシステムを比較したスプレッドシートをご提出いただきました。
が、そのシートの中にはCRMとテレフォニーシステムが混在しており、「それぞれ別物で、両方導入しないといけない」という説明からスタートしたのを覚えています。

これに関しても、「知らないんだから仕方がない」ことだと考えています。

裏を返すと、「コールセンター運営については知られていない事が多い」ということが言えると思っています。


自分の価値に気付いてますか?

「コールセンター業界の人は、同じ業界で転職する人が多い」「大手のクライアントに気に入られて、そこに転職することはポジティブなこと」というのが、コールセンター業界にいる方々の共通認識ではないかと思います。

全員がこの考え方ということではもちろんありませんが、これって、コールセンター業界で働いている自分たち自身が、自分の持っているノウハウや経験に価値を見出だせていないという事なのではないか?と感じます。

「他の業界に行っても通用しない」と思い込んでるから同じ業界内で仕事を探すし、ベンダーよりも事業会社の方が上の立場だと思っているから、事業会社への転職を良いものと捉えているのではないかと。

断言します。
そんなことは決してありません。

コールセンター業界の方がどのぐらいこの記事を読んでくださっているかはわかりませんが、業界10年選手で私と同じような経験やノウハウを持っている人は山程いると思います。

そして、そのスキルを活かせる場所はコールセンター業界以外にもたくさんあるんです。

ベンダーで働く事を否定するつもりは一切ないです。むしろ、そこで得られる経験やノウハウは非常に価値があるものなので、もっと多くの人がそれを武器に色々な業界に飛び出して行って欲しいと思っていますし、ベンダーでスキルを身につけたい!という人がもっと増えて欲しいです。

ちなみに、コールセンター業界の先進国である米国では、ベンダーから事業会社への転職だけでなく、事業会社のCS部門からベンダーへの転職も一般的だと言います。


実際に活躍している人たちがいます

今回、「CS HACK」というコミュニティのAdventCalendarとしてこの記事を寄稿していますが、コミュニティの主宰者はベンダー出身です。

私がお手伝いしている企業で優秀なCSマネージャーを採用した事を書きましたが、その方もベンダー出身です。

初めてスタートアップに入った会社のCS統括マネージャーもベンダー出身で、現在は有名企業のCS部長をしています。

私が勤めている株式会社Prozの代表取締役もベンダー出身です。

視点を少し変えれば、活躍の場はこれだけたくさんあります。このノウハウを求めている企業はとても多いんです。


現在のワタシとちょっと宣伝

現在は株式会社Prozという会社で、コンタクトセンター向けソリューションの販売代理店的なことをやっています。
海外製のプロダクトで、現時点では当社が日本で唯一の統括代理店です。

イケてるプロダクトなのでこれをどんどん広めたいという思いもあるのですが、社長も私もベンダー出身ということもあり、そのツールを使ったセンター運営の受託も広げていきたいと思っています。

最近その受託案件も決まり、現在当社ではセンター運営を一緒に作り上げてくれるメンバーを募集しています!

詳しくはコチラ


あー、なんか暑苦しい話になっちゃったな…


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