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インテリア大好き人間が考える賃貸か購入か問題

賃貸住まいで良いと考えていた

私は大学在学中から30代半ばまで、ずっと賃貸マンションに暮らしてきました。親の働き方の都合で、小さい頃から「地元」や「ふるさと」という感覚が無かったので、どこかに定住したいという気持ちは薄く、どちらかというと身軽でいたい、何かあればすぐに引っ越せる状況がいいな・・・というタイプ。

定住する気持ちが薄かったと言っても、小さい頃から自分が心地よい空間をつくることが大好きだったので、一人暮らしの時も、結婚してからも、自宅の理想形を頭の中であれこれ描きながら、自分が出来る範囲でインテリアコーディネートを楽しんでいました。けれど、「このアートを飾りたいな」と思っても、賃貸なので穴を開けるのは何となく抵抗があったし、「キッチンの収納扉の材質や色を変えたい、壁の色を変えたい」と思っても、根本からはいじれないので(貼って剥がせる壁紙やシート類は大活躍)、諦めることも多々ありました。

マンション購入のきっかけ

転機は2020年。そう、みなさんご存知のパンデミックです。私が勤める会社では、危機管理対策がしっかりと準備されていたので、2020年の2月末には在宅勤務に切り替わりました。その頃から、ひたすら家にこもる日々。朝起きてから夜寝るまで、近所に買い物に行く以外はずっと引きこもりです。思えば、自分が幼稚園生くらいから小学生、中学生、高校生、大学生、そして現在の社会人に至るまで、「平日はほぼどこかに通っている」生活だったわけです。こんなに家にいるのは、多分赤ちゃん以来なんじゃないか?くらいの生活様式の変化。

2020年までは職場近くの都心に暮らしていたのですが、移動の利便性と引き換えに失ったのが、豊かな周辺環境。当時住んでいたマンションはベランダがとても小さく、すぐ目の前は道路で、緑がありませんでした。以前は家にいる時間が少なかったので気にならなかったのですが、引きこもるようになってからは、急に緑を欲するように。とにかく、締め切った部屋に居たくない。外の空気を感じたい。自然に囲まれたい・・・そんなことを考えていました。都会の中で公園が果たす役割って、本当に大事なんだと痛感したのもその頃。

家にこもって黙々と仕事をして寝るだけの日々が続いた2020年の春、夫からふと、「中古マンションの物件見てみない?」との発言が。私はそもそも何処かに定住する気は無く、数千万円の買い物をすることへの心理的ハードルもあったので、「緑が見える家に住みたい。でもこの家のままでも耐えられるかな・・・」くらいのテンションでした。外出が減ったとはいえ、都心のアクセスの良さは、捨て難い魅力でもあったのです。

結局、「この部屋でずっと引きこもってると鬱になりそうだし、そろそろリノベも挑戦してみたいし。まあ、まずは見学してみようよ」という夫からの誘いで、物件見学を始めました。ちょうどその年のゴールデンウィークに予定していた旅行がキャンセルになって時間が余ったので、何となく、暇つぶし程度くらいに考えていました。その後、数々の物件を探し、運良く、現在住むおうちとのご縁がありました。

その後、ローン審査からリノベ業者探しまで紆余曲折があったものの、無事に自分たちが好きなリノベを実現して、現在に至ります。物件探しから購入、そしてリノベの経緯は別の記事でお話ししますが、結果として、私たちの場合は中古マンションの購入は正解でした。今では、好きなインテリアに囲まれ、窓からは自然の景色も楽しめるので、日々の生活の満足度が格段に上がっています。

結局、賃貸か購入どっちが良いの?

「賃貸か購入、どちらが良いか?」というテーマはまるで宗教論争のように永遠と語られる話ですが、私の結論としては、「そんなことは自分で決めることだし、正解なんて無い」ということ。身も蓋もない結論ですが、私はそう思います。絶対的な答えなんて無い。けれど、私たち夫婦の考え方としては、今のところこの2点にまとまっています。

一つ目は、「住宅購入はお金儲けのためではない」、二つ目は、「日本在住のインテリア大好き人間ならば、購入の選択肢はアリ」

住宅購入を考えるときに真っ先に頭に浮かぶのは、やはり、お金のことではないでしょうか。一生に一度の大きな買い物、絶対に損したくないと思うのは当然です。

以前は「物件価格は東京オリンピックまでがピーク!その後下がる!」と言われていましたが、実際、オリンピックが終わった後でもマンション価格は上がり続けています。株を買うのと同じように、物件価格の動きを予想して、最適なタイミングで買うことは本当に至難の業なんです。しかも、自分のライフイベントや収入のベストなタイミングで「ベストな買い時」が訪れることなんて、滅多に無いでしょう。

仮に手の届く価格で物件を購入して、高く売れるときに売ろうと思っても、その時は市場全体の価格が上がっているので、また新しい物件を買う時は、高値で買う可能性大です。特に都内や大都市圏については。

結局のところ、家は自分や家族が幸せに快適に過ごせる場所であることが最重要なので、優先順位を金銭的な儲けにしてしまうと、なかなか厳しいお買い物なのではないかと思います。

儲けよりもむしろ、自分の優先事項を達成するために、どこまでのリスクなら許容できるのかという視点も大事ではないでしょうか。住宅購入に限らず、学校や会社の選択、旅先の選択まで、人生の中で「絶対にリスクゼロで安心」というものは無いと思っています。

リスクを承知の上で、それでも心がわくわくする選択をしたい。このポリシーで、住宅購入に至りました。

私は冒頭でお伝えしたとおり、賃貸でも良かったのですが、インテリアが大好きなので、賃貸物件で自由なインテリアコーディネートができないことに不満を抱えていました。

海外では賃貸物件でも壁の色を変えたり、什器を変えたりすることが出来るところが多いようですが、残念ながら日本は制限やルールが多い国です。そんな日本で好きなようにインテリアを楽しむならば、家を買うという選択肢もアリだと思います。

私たちが物件購入に踏み切った一番の理由は「リノベを経験してみたい、自分達が考えたインテリアに囲まれて住んでみたい」という願望だったので、将来的な儲けは二の次です。ちゃんとローンが払える金額(ここは重要!)であれば多少のマイナスは許容できるので、今では満足のいく選択肢だったと信じています。もちろん、物件や地域の安全性や価値も考えての選択でしたが、自分が一番優先したいことは何なのか?どんな買い物でも、この一言に尽きると思います。

★今日の記事トップ画像は、自宅リビング。このオレンジのバレルチェアが日本に売っていなくて、何ヶ月も海外サイトで探して出会ったもの。そもそも、バレルチェアという言葉を日本語で検索しても、こういう椅子が出てこない…。

日本語で「バレルチェア」、英語で「Barrel chair」とGoogle検索すると、画像イメージの違いが面白いです。

Instagramで自宅インテリア公開中。









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