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冬の日誌とその写真

January 4,2019

夜になって、あっちでもない、こっちでもない、と重い箱を開け閉めする。わたしは本棚を持っていない。本棚を持つ日まで、箱に詰めてある。そのため、本を探すときには、トランプの神経衰弱みたいになる。探していたのはポール・オースターの『冬の日誌』。ポール・オースターが好きで、訳者の柴田元幸さんが好きで、表紙の写真「WASHINGTON SQUARE, NEW YORK , 9 JANUARY 1954」(André Kertész)が好きだった。昔、メトロポリタン美術館で買ったカードのセットのなかで、一番気に入っている写真だったから、この本の表紙で再会したときにはとても、うれしかった。

自らを小説家の視点で客観視し、「君」と書いて人生を振り返る。64歳の彼がその人生の冬に入ったところだとしたら、わたしはいま秋にいるのだろう。人生70年だとしたらもう冬に突入だ。いつ人生が終わるかなんてわからない。だからわたしも、ぼーっとしていないで、書かなくてはいけないのだ。このnoteは日記として書いている。そのうち、取材記事を書くこともあるかもしれない。どんなかたちになるのかわからない。でも、いずれにしても、書いていく。一日一日積みかさねていく。

今晩、一緒に眠るのは『冬の日誌』。


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