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鯛焼きのよしかわ (鯛焼き)

 「子供の頃、神様はいるとかいないとか、神様はなんでもご覧になっているとか聞いても、ぴんとこなかった。でもあるとき、神様って誰の心の中にもいるんだと気がついたんです」。吉川さんは鯛焼きを焼く手を休めずに、そう言った。善い行いも善くない行いも、それをした自分は知っている。頑張ったことも見ている。神ではなくこの自分が誰よりも知っているのだ。

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