イベント企画書作成 HOW TO
こんにちは。FAVER広報部です。この4月からイベント制作事業部を立ち上げることになり、イベント制作ノウハウを資料化しています。
その過程の記録として、まず初めに手掛けるイベント企画書について記事を書きたいと思います。
◆イベント企画書の目的
企画書を作成する目的は、イベント開催の背景や目的を整理し、その概要を社内で共有し、意思決定の判断材料としてもらうことにあります。イベントの全体像を把握し、各自の役割を理解してもらうこともその目的です。
また、イベントに関わる社外の関係者や、スポンサーに対して、協力、協賛するメリットやその意義について伝えることも重要な役割です。
そのため、イベント企画書には下記のようなポイントを押さえた構成が求められます。
・タイトル
・企画の背景と目的
・参加者ターゲット
・イベント概要
・イベントの効果
●タイトル
企画書の表紙に、タイトル、作成日、作成者などを記載します。イベントのタイトルは、最も使われる機会が多いものなので、覚えやすく、印象に残りやすいものを心がけてください。
●企画の背景
イベントを開催する理由となる、現状や抱える課題について、具体的な数字を上げながら、何のためにこの企画を行うのか説明しましょう。ここで述べる「なぜ」と、後述する「だから」に当たる企画の目的が論理的に一貫していると説得力が増します。
●企画の目的
イベントが目指すべきゴールであり、全ての指針になります。参加者や関係者に対して、何らかの行動や変化を促すものが最適です。イベント参加者にとってどのようなメリットがあるのか、関係者が得られる実りは何か、についてよく考え、目的に反映させましょう。
●参加者ターゲット
性別、年齢、職業、家族構成などに加え、地域、ライフステージ、趣味などもふまえ、イベントのターゲットを選定しましょう。この解像度が高まると、コンテンツや参加費用などの決定がやりやすくなります。
●イベント概要
日時、会場、内容、主催者など、イベントの大まかなことがひと目でわかるようにまとめます。概要以下、このようなポイントを詳細に記載しましょう。
▲ロゴ
イベントタイトルと同様、最も見られることが多い、イベントの象徴です。目的(テーマ)に即したデザインで、印象的なものにしましょう。
▲会場イメージ図
文字よりもイメージ図で会場の様子を伝えると、参加者、関係者ともにイベントのイメージがつきやすくなり、より関心を得られます。実際のものと同じ必要はありません。
▲主要コンテンツ
集客の要となるもので、たとえ競合他社が同じ日にイベントを開催したとしても、このイベントに参加したい、と思ってもらえるようなコンテンツが好ましいです。コンテンツを決める際に、「誰に=ターゲット」「何のために=目的」が明確になっていると、軸がブレずに企画が決まります。また、広告宣伝時には目玉となるため、シンプルでわかりやすく記載しましょう。
▲コンテンツ一覧
目玉となるものやステージのほか、イベントで行われる全てのコンテンツを一覧にします。
▲運営スケジュール
イベントの開始終了時刻とともに、コンテンツのスケジュールをまとめて、イベント全体の進行がわかるようにしましょう。開催前後の設営、撤収スケジュールも記載します。
▲会場全体図
施工やデザインをする際に使うもので、縮尺や寸法も詳しく記載されています。また、会場施設や備品の場所なども記載されていると、運営に関わるスタッフも使えて便利です。
▲デザイン図
看板やサインなど、イベントで使用するものの全てのデザインを記載します。会場で使用するもの以外に、チラシ、ポスター、ウェブサイト、画像など、イベントに関連したデザイン物全てを含みます。
▲全体スケジュール
企画の立案から、制作物、印刷物の作成など当日までの準備、事後の報告書作成、次年度の企画まで、イベントに関連した通年のスケジュールです。定期的に見直すことで、発注ミス、手配漏れなどを防げます。
▲集客プラン
チラシ配布、ポスター掲出、広告出稿、ウェブ広告、SNS運用など、広告宣伝を含む、全ての集客方法と関連デザインを記載します。
▲運営体制図
社内外含む、全ての関係者とその組織図を記載します。トラブル発生時などに、指揮系統や担当者の確認ができます。
▲予算
予算の中でどれだけの効果を出せるのか、できるだけ詳細に費用を積み上げて計算しましょう。費用を細かくリストアップすることで、イベント開催以外の広告宣伝費、予備費などを想定することができます。また、詳細な予算書は、発注漏れの防止にもつながります。
●イベントの効果
参加者数、契約数などの実績数値や、事前事後の掲載メディア数なども効果測定の基準となります。また、SNSユーザーのコメントやアンケートの結果から、定性的な効果も把握することができます。イベント前に測定方法を決めておくと、施策内容、スタッフの行動、アンケート項目などを効果的に設定できます。
これらをまとめると、イベント企画書の基礎ができあがります。思考の整理のために、ペライチの企画書ひな形を公開しますので、ぜひ使ってみてください。